第七話 「仕事が終わって」02
文字数 2,325文字
この街には何カ所か共同浴場のサウナがあり、市民や戦闘種たちに親しまれている。
2017/12/04 09:23
庶民から金持ちまで、施設のグレードはピンからキリまであった。
2017/12/04 09:24
二人で笑っているとお馴染みのバーに着いた。
いつものようにカウンターの奥に座る。
いつものようにカウンターの奥に座る。
2017/12/04 09:26
今日のお勧めを聞き、骨付きの鶏肉を二本焼いてもらい、サラダとトマトソースのパスタを注文する。
乾杯をして忘れる前にと、シュンは本題の話を切り出した。
乾杯をして忘れる前にと、シュンは本題の話を切り出した。
2017/12/04 09:26
レイキュアは指を数えながら人数を数える。
2017/12/04 09:28
シュンとレイキュアも【探査】を持ってはいるがたいした力ではなかった。
2017/12/04 09:29
あの時、カノーアから相談を受けたアルバーは、シュンにどう話せばいいか考えていたに違いなかった。
アルバーの悪い癖はシュンに対して気を使いすぎる事だ。
アルバーの悪い癖はシュンに対して気を使いすぎる事だ。
2017/12/04 09:31
シュンはわざとらしく頭を下げて見せた。
2017/12/04 09:32
レイキュアもわざとらしく勿体をつけている。
2017/12/04 09:33
ここまで言われてしまうのも仕方ない。もちろん冗談だとシュンには分かっている。
焼きあがった肉が出されて二人はかぶりつく。
シュンはスカーレッドの事務所に掛かっていた絵の事を思い出した。
焼きあがった肉が出されて二人はかぶりつく。
シュンはスカーレッドの事務所に掛かっていた絵の事を思い出した。
2017/12/04 09:34
シュンには今一つ必要性とか意味が分からない。
2017/12/04 09:37
レイキュアのあの姿が何をイメージしているかシュンには見当が付いた。
Sクラスのベヒモス、ヴァルキューレの姿だ。
背中には白い鳥の翼がたたまれ、白いマントと髪が風になびく。
あのスカーレッドの衣装も、人間の魂がベヒモスを取り込み部分的に動物化した、女性の姿を現しているのだろう。
大昔、その姿を目撃した戦闘種の話から、ヴァルキューレはそのような姿をしていると伝えられていた。
Sクラスのベヒモス、ヴァルキューレの姿だ。
背中には白い鳥の翼がたたまれ、白いマントと髪が風になびく。
あのスカーレッドの衣装も、人間の魂がベヒモスを取り込み部分的に動物化した、女性の姿を現しているのだろう。
大昔、その姿を目撃した戦闘種の話から、ヴァルキューレはそのような姿をしていると伝えられていた。
2017/12/04 09:38
二人は肉を平らげてビールのお替わりを注文する。
ランツィアの場合は名前のロゴが商品や衣類に使われていると、エージェントのジュリーザが話していたが、シュンはまだその実物を見た事がなかったので実感はない。
ランツィアの場合は名前のロゴが商品や衣類に使われていると、エージェントのジュリーザが話していたが、シュンはまだその実物を見た事がなかったので実感はない。
2017/12/04 09:39
シュンは思わずバカと言ってしまいそうになった。
2017/12/04 09:44
レイキュアはシュンの反応を楽しむように笑う。
2017/12/04 09:47
スポンサーとのやり取り、というか駆け引きは色々と大変なようだ。
2017/12/04 09:49
スカーレッドは食堂兼酒場を経営している。
事務所の建物も自分たちで買い取った。
戦闘種として大成できなかった仲間の働き口も用意している。
事務所の建物も自分たちで買い取った。
戦闘種として大成できなかった仲間の働き口も用意している。
2017/12/04 09:50
実際そうだった。派手で稼いでいるスカーレッドを、女を売っているチームだのと、故意に噂を広めている輩もいる。
2017/12/04 10:00
レイキュアの話によれば素材原料として回収されたベヒモスから、革以外など使用されない部位、具体的には頭部や爪が目立つ腕を剥製にして、角、牙なども業者経由で集めて商品化し、企業などに売っているそうだ。
2017/12/04 10:00
確かに買い手はいるだろし、シュンとしては感心するしかない。
同時に、とても真似はできないと思った。
同時に、とても真似はできないと思った。
2017/12/04 10:02
スカーレッドは引退した先代隊長以下、元隊員たちが他の街や色々な世界で彼女たちをバックアップしている。
更に先々代の隊員たちも活動していて、彼女たちのビジネスにもなっているようだ。
レイキュアは三代目の隊長で、シュンは初代だった。
一代、たった三年でランツィアをここまでにしたのだ。
シュンにはずっと先の事など想像もつかない。考えるのはいつも明日の事ばかりだった。
更に先々代の隊員たちも活動していて、彼女たちのビジネスにもなっているようだ。
レイキュアは三代目の隊長で、シュンは初代だった。
一代、たった三年でランツィアをここまでにしたのだ。
シュンにはずっと先の事など想像もつかない。考えるのはいつも明日の事ばかりだった。
2017/12/04 10:03