澪晶

文字数 806文字

青色の宝石の一種。
内部に魔素反発を生む珍しい結晶構造で背反加速が働くことにより、内部で魔力エネルギーが加速する。
表面は空気中の水分と反応して結晶構造が変わっており、上記の特性とは逆に魔力エネルギーを反射してしまう。しかし反射するエネルギーの周波数帯域にも制限があり、高密度な、魔力エネルギーは反射しきれずに外へ放たれてしまう。
超量子的な側面ではなんと分子間力で保たれている静電気力を加速し魔力エネルギーと同時に結晶外部へと放つことが確認されていた。鏡面反射のような振る舞いをする素粒子を内部で加速させ、一定値で放出するという特性は澪晶特有のもので、互いに相反する特性の物質がかみ合ったことでこのような現象が起こっている。
分子間のエネルギーが失われた澪晶は徐々に緑を帯びてきてしまい、結晶構造は六方晶系からなる外膜に覆われた内部に分子結晶を持つ結晶だが、エネルギーを失った内部の結晶は外膜と混ざり合い三方晶系の結晶構造へと変わっていってしまい、最終的に簡単に割れるまでに脆くなってしまう。

歴史的に見ると、元々は龍水晶と呼ばれる龍の住処から産出される青い水晶に龍の鱗や爪などが長い時間をかけて風化し、エネルギーの蓄えられた結晶になったものが澪晶とよばれ、澪晶核の龍のくらいによって反射する色や量が変わると文献にあるが、澪晶を構成する物質に龍の体組織は検出されなかった。
というのも、上記文献の示す澪晶とされるものは龍澪晶と名前が変わり存在している。
ではなぜ名が取って帰られたのかと言えば、交易などで持ち込まれた龍澪晶と屈折率や色など、外的特徴が非常に似ている澪晶が龍の居ない国で発見され、主な産出国として有名になってしまったからだ。最初こそ同じ澪晶として扱われていたが、近代になり物性が全くの別物であることが発見された。流通量が多い澪晶の名を変更するのではなく、もともとの龍水晶の名前からとって龍澪晶と名が変えられた。
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