ピンクの公衆電話
文字数 331文字
下宿生活を始めて、最初の頃はまだ携帯電話を持っていなかった。
下宿にはピンク色の公衆電話が一台あって、携帯電話を持っていない学生はその電話を使う。
外部からもそこにかかるようになっていた。
私はどんなに寂しくても、決して自分から自宅に電話をすることはなかった。
私は自分の強い意志で、意気揚々と島を出た。それなのに、寂しいからといって電話をするというのは、なんだか恥ずかしくて、変なプライドが許さなかった。
それに、母の声を聞くと泣いてしまうことが分かっていたから。
けれど、ピンクの電話が鳴り響くたびに私への電話かな?と期待する自分もいた。
電話がかかってくるのは嬉しいが、切らなければいけない時が必ずやってくる。
嬉しいと寂しいの狭間で家族や友人と会話をしていた記憶がある。
下宿にはピンク色の公衆電話が一台あって、携帯電話を持っていない学生はその電話を使う。
外部からもそこにかかるようになっていた。
私はどんなに寂しくても、決して自分から自宅に電話をすることはなかった。
私は自分の強い意志で、意気揚々と島を出た。それなのに、寂しいからといって電話をするというのは、なんだか恥ずかしくて、変なプライドが許さなかった。
それに、母の声を聞くと泣いてしまうことが分かっていたから。
けれど、ピンクの電話が鳴り響くたびに私への電話かな?と期待する自分もいた。
電話がかかってくるのは嬉しいが、切らなければいけない時が必ずやってくる。
嬉しいと寂しいの狭間で家族や友人と会話をしていた記憶がある。