魔法少女ナナナの日常①
文字数 1,307文字
某中学。
廊下を歩くスキンヘッドの少年を、曲がり角の先でじっとりと見つめる少女がいた。
『止まれぃ、時よ!!』
『止まれぃ、時よ!!』
バタッ
文字数 1,307文字
廊下を歩くスキンヘッドの少年を、曲がり角の先でじっとりと見つめる少女がいた。
椎名七瀬。
14歳の魔法少女。
使い魔のヨンシからは『ナナナ』と呼ばれている。
片想いしているBOSE君とイイカンジになるべく、魔法を悪用している。
基本的に手段を選ばないが、正攻法(真面目なお誘いなど)は苦手。
将来の夢は今どき珍しく『お嫁さんになること』であり、家事全般の腕は既に相当のレベルである。
特に料理はプロ並みであり、使い魔のヨンシには毎日絶品手料理を振舞うことで、魔法の悪用を黙認させている。
趣味は読書(少年誌のラブコメオンリー)
ちなみに、魔法少女の本分は地球上に時折現れて暴れまわる『カゲジン』と呼ばれる化け物を退治することだが、彼女が住む町には一向に現れないため、実戦経験は一度もない。
ヨンシ。
七瀬の使い魔。
この世界とは別次元にあるという魔法の国から派遣されてきた。
『カゲジン』を退治すべく、11~15歳までの女の子を半ば強引に魔法少女へと変貌させる役目を担っている。
何故わざわざ魔法の国が、別次元である地球を守ろうとするのか、その目的は不明である(ヨンシは末端であるため、知る由もない)。
七瀬の料理の虜になっており、彼女が私利私欲のために魔法を利用することは黙認している。
通常、普通の人間には姿を認識されない。