文字数 225文字

靴底が大地を踏みにじって
青いはずの春は砕け散った
世界が君を嗤いはじめた
手首を切り裂きたいと思った

さかさまに墜落したかった
校舎に沿って鈍色の時間を
退屈な授業に飽いた彼女と
視線が交わらないのだとしても

白線の上に立つと
どこかで瓶が割れる音がした
はしゃぐ声が背後を過ぎ去り
迷い込んだ風が雫をさらった

唇を閉ざした十五夜
君はひとりよがりな詩をつづる
絶対に死なない握力で
赤い輪が浮かぶまで絞めてほしいと

翡翠色のノートを閉ざし
引きずり出した腸でできることを考えてみる
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