第5話 二人きりのお正月
文字数 502文字
お正月の元旦になっても、父は帰ってきませんでした。明日には変えると言っていましたが、それでも私は不満でした。
お正月くらい家族で過ごしたい。それが私の願いでした。クリスマスのプレゼントだってなくてもいいから、もっと自分と一緒にいて欲しかった。けれど、それは父のためにならないと私は知っています。どうすることもできず、もどかしく。
「お母さん…。」
「どうしたの?」
「早くお父さん帰ってこないかな…。」
私の精一杯の言葉は、きちんと母に届いたようで。
「待ちなさい。お父さんにはお父さんの自由があるのよ。」
そう、お父さんにはお父さんの夢があって、自由がある。それでも、納得できなかった。どうして私を優先してくれなかったのだろうか。私はお父さんの最愛の娘のはずなのに。今が重要な時期だってのはわかってる。やり始めてまだ2年目だし。でも、それでも…。
「納得、できないのね?」
「え?」
お母さんは、私の気持ちに気付いてくれているようでした。母は言いました。
「我儘は子供の特権よ。」
と。
我儘を言ってもいいのだろうか。それを決めるのは私だ。
私は悩みました。だって、それでは父のためにはなりませんから。
お正月くらい家族で過ごしたい。それが私の願いでした。クリスマスのプレゼントだってなくてもいいから、もっと自分と一緒にいて欲しかった。けれど、それは父のためにならないと私は知っています。どうすることもできず、もどかしく。
「お母さん…。」
「どうしたの?」
「早くお父さん帰ってこないかな…。」
私の精一杯の言葉は、きちんと母に届いたようで。
「待ちなさい。お父さんにはお父さんの自由があるのよ。」
そう、お父さんにはお父さんの夢があって、自由がある。それでも、納得できなかった。どうして私を優先してくれなかったのだろうか。私はお父さんの最愛の娘のはずなのに。今が重要な時期だってのはわかってる。やり始めてまだ2年目だし。でも、それでも…。
「納得、できないのね?」
「え?」
お母さんは、私の気持ちに気付いてくれているようでした。母は言いました。
「我儘は子供の特権よ。」
と。
我儘を言ってもいいのだろうか。それを決めるのは私だ。
私は悩みました。だって、それでは父のためにはなりませんから。