序章
文字数 518文字
西暦二千年後半、人類は宇宙に漂う見えざる物質、未知の元素をその手に収めると、
それらから、それまで存在し得なかった物質を生み出し、
時の研究者達は、その新しいエネルギーを使い、技術を発展させ、光速の十分の一で航行できる宇宙探査船の開発を成功させると、人類は更なる物質と可能性を求めて、遠い星々、遥かなる宇宙へと旅立って行った。
その大いなる変革期から三千年あまり、西暦5,870年、宇宙を航行する技術は発展し、恒星間移動船の能力は光速の三分の一まで向上。人類は生身の身体で五光年先の星々へと移動を可能とし、天の川銀河の各所で中継星を開拓するまでに進化していた。
しかし、人類の未知へのあくなき探求は尽きる事はなく、光より早く動くことが可能な素粒子を発見した研究者達は、その素粒子に人を含むあらゆる物質の情報を乗せ、飛ばす事で、光速の二千倍の移動を可能とし、自らがその地に赴くのではなく、分身を生成し、活動させる事で、人類の探索領域は天の川銀河の中心に迫る、三万光年先の領域まで到達していた。
そんな遥かなる宇宙に旅立った人類が出会う、星々の物語である。