第4話 タクトside

文字数 733文字

『まだ起きてる?』

 そうリサにメッセージを送ると程なくして「起きてるよ!」と返ってきた。

『いや、寝ろよ』
「え?まだ起きてる?って送ってきたのタクトじゃん!」
『そりゃあ話したい気持ちもあるけど、明日朝ごはんの当番なんだろ?』
「…そうだけど…起きてる?ってメッセージ来て嬉しかったんだけどなぁ」
その文字を見るだけでリサが可愛すぎて思わず緩んでしまった口元を抑える。

 リサと俺が付き合い始めたのは自粛期間が始まってすぐのこと。カナトがリサのことを好きなのも知っていたからなかなか言い出すことができなかったけど、3人でいる時間がなくなったことでリサと2人で電話で話す時間を持てるようになり腹をくくった。正直、カナトに対して優しい表情を向けるリサを知っているから玉砕覚悟での告白だった。
「いいよ」
と言われた時はスマートフォンを握っていない方の手で何度ガッツポーズをしたことか。

『俺らが付き合ってることカナトが知ったらどんな反応するかなー』
「タクト!カナトにはくれぐれも付き合ってること内緒だからね?」
『わーってるよ』

 俺はリサのことがもちろんすげー大切、そして、双子の弟であるカナトのことも大切だ。リサの「3人で仲良くしたい」って気持ちも、カナトがリサに寄せている好意も無視できない。かといって、リサとカナトが付き合うことも受け入れられないから先手必勝で告白したんだけど。
 俺はバカだから、自粛期間が終わって3人で直接会ってカタリ会を開催するようになったらリサと付き合ってるってことがすぐ顔に出ちゃいそうな気もするけど…バレないように頑張んなきゃな。

『おやすみ』
「おやすみ」

 今度こそ本当のおやすみのメッセージを送りあった。

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