第123話 シェア

文字数 333文字

お待たせ〜。兄ちゃん。蘭さん。三村くん。お昼ご飯できたよ〜
ああ、腹へったよ——って、かーくん。なんだ、これ。ホットケーキじゃないか
何? 猛。文句ある?
ホットケーキなんて女子の食いもんだよ。朝飯ならギリ食えるけど、昼飯じゃないね
あっ、猛さん。いらないんですか? じゃあ、僕が貰います
あっ、おれも貰うわ
いや、おれ、食うけど……
えっ? ダメですよ。鮭児くん。これは僕の獲物です
シェアやろ。シェア。わけあおうや

いや、だから、おれ食うけど……

ダメェー!
かーくん。いいぞ。言ってやってくれ。それは兄ちゃんのだ
蘭さん、三村くん、ズルイ! 僕だって食べるからねぇ!
…………
あれ? 兄ちゃん。何いじけてんの?
兄ちゃんが悪かったよ。ホットケーキ返してくれ
しょうがないなぁ。今回だけだぞぉ
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登場人物紹介

東堂薫(かーくん)

京都五条の町屋で兄の猛と蘭さんといっしょに暮らしている。アパレルショップ店員。

東堂猛(兄)

顔も頭も運動神経もいいけど、ちょっと残念なほどのブラコン。

九重蘭

絶世の美貌の友人であり、同居人のミステリー作家。

男ですよ。

三村鮭児(みむらけいじ)

大阪の友達。ときどき遊びに来る。

ミャーコ

うちの愛猫。猛になつかない。蘭さんが大好き。三村くんを敵だと思っている。

真顔の蘭さん

得体の知れない何か

得体の知れない何か2

ちゃるちゃる

長年、愛されるおサルのぬいぐるみ

得体の知れない何か3

トラ

オウム

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