第5話 ブリの介の逆襲
文字数 2,256文字
拙者はゴキ・ブリの介。作戦を練り直すため、今回は偵察しようと思う。
今は午前7時。まだ人間の音はしない。まだ起きていないのでござろう。その間に見やすい位置へ移動しておこう。
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ブリの介は棚の隙間へと入り込み、人間が起きてくるのを待った。
「ふぁぁぁぁ……」
ぬ?人間が起きたのでござるか?ブリの介が少し顔を覗かせると、そこには人間がいた。
「偵察開始でござる。」
人間は、台所の方へ向かった。
「今日の飯は…コンビニで買ってくっかぁ…」
どうやら外出するようだ。
「帰ってきたら…あのゴキカスの対策でも考えるか…」
そう言い残し、人間は外へ出ていった。
「もう…やるしかない…対策を練られたら難しくなるかもしれないでござる…」
ブリの介は覚悟を決めた。
「父上に報告するでござる。」
ブリの介は、父の元へと向かった…
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「父上。」
「ブリの介…とうとう、やるんだな。」
「はい。拙者は今日、ケリをつけます。」
「そうか…ならこれを食べていけ。」
そういって、父は紫色の肉団子のようなものを差し出してきた。
「これは…なんでございますか?」
「これはブリ座右衛門特製の毒だ。」
「毒!?」
「まあそう不安がるな。これは人間にしか効かない。糞を飯に向かって出して弱らせるんだろ?これを食べれば、糞にも毒の効果がつく。」
「そうゆうことでございますか…ありがとうございます。いってまいります。」
「ああ。死ぬなよ…」
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ブリの介はまた、棚の隙間に隠れた。5分ほど経ったあと、とうとう人間が帰ってきた。
「あーさっさと飯食うかー」
人間が弁当の蓋を開けた。
「いまだッッ!!」
ブリの介は勢いよく飛び出し、糞を飛ばした。
「なんだッ?」
人間がブリの介の方を振り返る。
「あのゴキカスゥ…今日こそコロしてやるゥ!」
人間がスリッパをもって追いかけてきた。
「効果が現れるまで逃げろォ!」
ブリの介は逃げた。人間の足が速い。もう少しで追いつかれそうだ。
「ここでェ!左へ急カーブゥゥゥゥ!!」
ブリの介は左へカーブし、少しの時間を稼いだ。
「あのゴキカス…こざかしいッ!!」
人間はブリの介が急カーブした、わずか0.7秒後ブリの介と同じ方向へ向き直した。
「この人間ッ!人間じゃあないッッッッッ!!」
普通なら30秒で効くはずの毒もまだ効果が少しも現れない。この人間、本当に人間か?
もう1分は経っている。
「なんでッ!効かないんだァァ!足も痛くなってきたッ!もう飛ぶしかない!」
ブリの介はもう走って逃げるのは難しいと思い、ジャンプし滑空を始めた。
「この体力じゃあ飛べて15秒ッ!その間に隠れるんだ!」
「コイツゥ!飛びやがってッ!」
ヒューーーン……
ブリの介は廊下の方へ飛び、そこにあった電話機の下へ潜り込んだ。
「ゴキカスゥ…どこへいったァァ…」
なんとか隠れられたようだ。
「ふう…これで一息つける…ここに隠れて体力を回復しながら、毒の効果が出るまで待つでござる。」人間は、ブリの介を探し歩いている。
「どこダァ…ゴキカスゥ…」
人間は棚を持ち上げたりしながら探している。ブリの介が見つかるのも時間の問題だ…
人間がリビングを探し終わったその時だった!
「グッッッッッッ!!」
やっと毒の効果が効き始めたそうだ。
「グゥゥ…ゴキカスめぇぇ…苦しいぃ…動けない…」
「よぉし、今度こそ仕留めるでござるよ!」
ブリの介は電話機の置いてある台から飛び降り、人間の方へと向かった。
「無様でござる…」
人間は床に倒れていた。
「くうぅ…ゴキカスメェ…」
「お前をコロス。」
ブリの介が口の中へ入り込もうとしたその瞬間、人間が立ち上がった!やっぱり人間じゃないな。
「ゴキカスゥ…」
人間は虚な目をしている。かなり限界が近いのだろう。
「まだ立つでござるか!ここで、今、決着をつけるでござるよ!」
ブリの介はとんだ。いつもよりもガチだ。ブリの介は口元あたりまでくると、滑空し一気に口の中まで入り込んだ。
「モゴゴモゴ、モゴゴッゴ!ー…(ゴキカスゥ!きったねぇ!)」
ブリの介は喉まで入り、胃まできた。
「ここから食い破ってコロしてやるゥ!」
ブリの介は胃にかじりついた。流石に痛みを感じたのか、人間はうめき始めた。
「ゴキカスゥ…ゴキカスゥ…」
すると、人間は自分の腹を殴り始めた。ゴッ!ゴッ!
「なんでござるか。この前から殴られるような感じは…」
人間の殴る強さはまだまだ強くなっていく。ゴッ!!ゴッ!!
「い、痛いでござる!もしや…人間が自分の腹を殴っているでござるか!?このまま出たら巻き込まれてしまうかもしれないでござる…アッ!ここでまた糞をすれば毒がまた効くかもしれないでござる!」
ブリの介はまた、糞をした。果たして効くのだろうか?
「ぬんッッ!!ぬんッッ!!」
人間はまだ腹を殴り続けている。
「胃を食い破っていけばいずれ力尽きるでござろう!」
ブリの介は殴られつつも食い始めている。
「母上の復讐のためッ!負けてたまるかァァ!!」
「ぬんッ!ぬn…」
人間の動きが止まった。流石にもうダメだったか。
「動きが…止まった?力尽きたのでござるか?」
ブリの介は食い破って出てきた。
「死んだ…のか?」
人間は息をしていない。どうやら死んでしまったようだ。
「やった!復讐完了だ!これですみかに戻れるでござる。」
ブリの介は、すみかへ戻っていった…
今は午前7時。まだ人間の音はしない。まだ起きていないのでござろう。その間に見やすい位置へ移動しておこう。
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ブリの介は棚の隙間へと入り込み、人間が起きてくるのを待った。
「ふぁぁぁぁ……」
ぬ?人間が起きたのでござるか?ブリの介が少し顔を覗かせると、そこには人間がいた。
「偵察開始でござる。」
人間は、台所の方へ向かった。
「今日の飯は…コンビニで買ってくっかぁ…」
どうやら外出するようだ。
「帰ってきたら…あのゴキカスの対策でも考えるか…」
そう言い残し、人間は外へ出ていった。
「もう…やるしかない…対策を練られたら難しくなるかもしれないでござる…」
ブリの介は覚悟を決めた。
「父上に報告するでござる。」
ブリの介は、父の元へと向かった…
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「父上。」
「ブリの介…とうとう、やるんだな。」
「はい。拙者は今日、ケリをつけます。」
「そうか…ならこれを食べていけ。」
そういって、父は紫色の肉団子のようなものを差し出してきた。
「これは…なんでございますか?」
「これはブリ座右衛門特製の毒だ。」
「毒!?」
「まあそう不安がるな。これは人間にしか効かない。糞を飯に向かって出して弱らせるんだろ?これを食べれば、糞にも毒の効果がつく。」
「そうゆうことでございますか…ありがとうございます。いってまいります。」
「ああ。死ぬなよ…」
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ブリの介はまた、棚の隙間に隠れた。5分ほど経ったあと、とうとう人間が帰ってきた。
「あーさっさと飯食うかー」
人間が弁当の蓋を開けた。
「いまだッッ!!」
ブリの介は勢いよく飛び出し、糞を飛ばした。
「なんだッ?」
人間がブリの介の方を振り返る。
「あのゴキカスゥ…今日こそコロしてやるゥ!」
人間がスリッパをもって追いかけてきた。
「効果が現れるまで逃げろォ!」
ブリの介は逃げた。人間の足が速い。もう少しで追いつかれそうだ。
「ここでェ!左へ急カーブゥゥゥゥ!!」
ブリの介は左へカーブし、少しの時間を稼いだ。
「あのゴキカス…こざかしいッ!!」
人間はブリの介が急カーブした、わずか0.7秒後ブリの介と同じ方向へ向き直した。
「この人間ッ!人間じゃあないッッッッッ!!」
普通なら30秒で効くはずの毒もまだ効果が少しも現れない。この人間、本当に人間か?
もう1分は経っている。
「なんでッ!効かないんだァァ!足も痛くなってきたッ!もう飛ぶしかない!」
ブリの介はもう走って逃げるのは難しいと思い、ジャンプし滑空を始めた。
「この体力じゃあ飛べて15秒ッ!その間に隠れるんだ!」
「コイツゥ!飛びやがってッ!」
ヒューーーン……
ブリの介は廊下の方へ飛び、そこにあった電話機の下へ潜り込んだ。
「ゴキカスゥ…どこへいったァァ…」
なんとか隠れられたようだ。
「ふう…これで一息つける…ここに隠れて体力を回復しながら、毒の効果が出るまで待つでござる。」人間は、ブリの介を探し歩いている。
「どこダァ…ゴキカスゥ…」
人間は棚を持ち上げたりしながら探している。ブリの介が見つかるのも時間の問題だ…
人間がリビングを探し終わったその時だった!
「グッッッッッッ!!」
やっと毒の効果が効き始めたそうだ。
「グゥゥ…ゴキカスめぇぇ…苦しいぃ…動けない…」
「よぉし、今度こそ仕留めるでござるよ!」
ブリの介は電話機の置いてある台から飛び降り、人間の方へと向かった。
「無様でござる…」
人間は床に倒れていた。
「くうぅ…ゴキカスメェ…」
「お前をコロス。」
ブリの介が口の中へ入り込もうとしたその瞬間、人間が立ち上がった!やっぱり人間じゃないな。
「ゴキカスゥ…」
人間は虚な目をしている。かなり限界が近いのだろう。
「まだ立つでござるか!ここで、今、決着をつけるでござるよ!」
ブリの介はとんだ。いつもよりもガチだ。ブリの介は口元あたりまでくると、滑空し一気に口の中まで入り込んだ。
「モゴゴモゴ、モゴゴッゴ!ー…(ゴキカスゥ!きったねぇ!)」
ブリの介は喉まで入り、胃まできた。
「ここから食い破ってコロしてやるゥ!」
ブリの介は胃にかじりついた。流石に痛みを感じたのか、人間はうめき始めた。
「ゴキカスゥ…ゴキカスゥ…」
すると、人間は自分の腹を殴り始めた。ゴッ!ゴッ!
「なんでござるか。この前から殴られるような感じは…」
人間の殴る強さはまだまだ強くなっていく。ゴッ!!ゴッ!!
「い、痛いでござる!もしや…人間が自分の腹を殴っているでござるか!?このまま出たら巻き込まれてしまうかもしれないでござる…アッ!ここでまた糞をすれば毒がまた効くかもしれないでござる!」
ブリの介はまた、糞をした。果たして効くのだろうか?
「ぬんッッ!!ぬんッッ!!」
人間はまだ腹を殴り続けている。
「胃を食い破っていけばいずれ力尽きるでござろう!」
ブリの介は殴られつつも食い始めている。
「母上の復讐のためッ!負けてたまるかァァ!!」
「ぬんッ!ぬn…」
人間の動きが止まった。流石にもうダメだったか。
「動きが…止まった?力尽きたのでござるか?」
ブリの介は食い破って出てきた。
「死んだ…のか?」
人間は息をしていない。どうやら死んでしまったようだ。
「やった!復讐完了だ!これですみかに戻れるでござる。」
ブリの介は、すみかへ戻っていった…