(二)

文字数 275文字

 翌日、九時に勤務を終えた辰巳と同僚の千川要は揃って職場を出た。数年前に新しく稼働を始めた晴海市場の敷地から門を抜けて出て新交通の駅へと歩いて行った。二人で飲みに行くことにしていたのだ。
市場から駅までの道のりには飲食店は少なかった。市場関係者向けに早朝から開いている店は多かったが、アルコールは提供していなかった。また、アルコールを提供する一般向けの店も何店舗か軒を連ねてはいたが、平日でもあり、まだ開店していなかった。それなので、二人は新交通に乗ってふた駅隣の終点で下車した。そして地下鉄の駅近くにあるファミリーレストランに行くことにした。

(続く)
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