第04話(4)
文字数 648文字
リーフィ村に、セシルが帰って来た。
久々にシュヴァルツ王国に帰ってきたが、既に街はノールオリゾン国のものだった。
セシルはその事に危機感を抱いた。このままでは、形勢逆転など不可能だろう。
家に帰ってくるや、家は荒らされていた。
そして、家に残していた妻――アリスは魂が抜かれたような状態だった。
「私の神様は死にました」
セシルがアリスは話しかけるや、アリスはその事しか告げない。
よほど、ショックな事があったのだろうか――セシルは魂の宿らない妻を抱きしめる事しか出来なかった。
数日後、セシルが知った事だが、神子が自分の妻を寝取ったというのだ。
その事実を聞いた、セシルは天使教に怒りを覚えた。そして、妻に何も出来ない自分に怒りを覚えた。
ツツジの集落を襲撃するための報告を、ウィルにしたセシルはこうも告げた。
「アリスは、辛い思いをした。私は何も出来ない自分が悔しくて仕方ないのです。今すぐにでも、己の剣で、天使教を滅ぼしたい。妻を傷付けた天使教を……」
「どうやら、天使教とノールオリゾン国が繋がりを持とうとしていたのですね」
ウィルは冷静に、冷静に分析をした。
神子・ユウは己の意思だけで、情報を収集したとは思えない。神子の上には教皇がいる。
恐らく、ノールオリゾン国に信仰を広めようとした、セラビムの策だろう。
これは、天使教を信仰しているエレン姫に対しての冒涜であり、反逆である。
ならば、天使教を滅ぼすしかないのか――ウィルは、そう決断した。
久々にシュヴァルツ王国に帰ってきたが、既に街はノールオリゾン国のものだった。
セシルはその事に危機感を抱いた。このままでは、形勢逆転など不可能だろう。
家に帰ってくるや、家は荒らされていた。
そして、家に残していた妻――アリスは魂が抜かれたような状態だった。
「私の神様は死にました」
セシルがアリスは話しかけるや、アリスはその事しか告げない。
よほど、ショックな事があったのだろうか――セシルは魂の宿らない妻を抱きしめる事しか出来なかった。
数日後、セシルが知った事だが、神子が自分の妻を寝取ったというのだ。
その事実を聞いた、セシルは天使教に怒りを覚えた。そして、妻に何も出来ない自分に怒りを覚えた。
ツツジの集落を襲撃するための報告を、ウィルにしたセシルはこうも告げた。
「アリスは、辛い思いをした。私は何も出来ない自分が悔しくて仕方ないのです。今すぐにでも、己の剣で、天使教を滅ぼしたい。妻を傷付けた天使教を……」
「どうやら、天使教とノールオリゾン国が繋がりを持とうとしていたのですね」
ウィルは冷静に、冷静に分析をした。
神子・ユウは己の意思だけで、情報を収集したとは思えない。神子の上には教皇がいる。
恐らく、ノールオリゾン国に信仰を広めようとした、セラビムの策だろう。
これは、天使教を信仰しているエレン姫に対しての冒涜であり、反逆である。
ならば、天使教を滅ぼすしかないのか――ウィルは、そう決断した。