黒い夢の世界
文字数 1,662文字
ロバートさんが倒れてしまったのは、多分アリストシア城下で人々が言っていた「夢を持つから悪い」という言葉。
それに対して、私はどうしたら良いのか分からなくなる。私がロバートさんに、夢を持たせてしまったのがいけないのかな?
闇に手をかざしても空を切るばかりで何もない。
しかし、ロバートさんが倒れてしまったのは、私のせいだ。私が、ロバートさんに夢を持たせてしまったのがいけないのだ。
神様の言っている事が分からない。私は、どうしたら良いのか頭を抱える。
私は、神様の言葉に従い、フルートを探す。その時、私の掌に細長い筒状のものが触れた。
これだ!!
私は、それを掴んだ。
すると、再び暗闇の世界に引き戻される。
何時もより力を感じる。私は、連符にさえ力を入れて、心をこめて戯曲を奏でる。神様に言われた通りに……。
すると、暗闇に眩い光が辺りに広がり、黒が白に染められていく。
さっきのしゃがれた残酷な男の声も聞こえなくなっていた。ロバートさんを引き摺る者もいなくなっており、ロバートさんはその場に倒れこんでいた。
私は、ロバートさんに手を伸ばした。