にゃんこコロコロ

文字数 458文字

んー

みゃーたんは、アランの脚にすり寄っている。
そして、抜けた毛はアランの服にびっしり付着した。

もー、みゃーたん。
アラン君は、縄張りなの？

ニコライの問いにみゃーたんは、何も答えなかった。
代わりに、行き倒れた。

えっと……

ああ、踏まないでいてくれたら放置で良いよ。
あと、コロコロ必要？

ニコライは、持ち手が猫の脚を模しているアイテムを取り出した。
その指球部分は丸く再現されているものの、掌球部分は空洞となっている。

可愛いでしょ、このコロコロ。
粘着部分にも、ケースにも猫。
使うのが勿体ないけど、一枚位は減っても可愛さは減らないから。

そう言って、ニコライは粘着テープを一枚剥がした。

その粘着テープには、複数の猫が描かれている。

はい、一枚アラン君にあげる。
にゃーたんの毛をペタペタした後、それを補完する袋もあげよう。

ニコライは、アランに猫の描かれたテープを一枚と、透明の袋を渡した。

ありがとうございます……

その後、アランはみゃーたん毛をペタペタしてビニール袋に入れた。
ニコライはそれを笑顔で眺め、みゃーたんは床で転がるのだった――

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