世界

文字数 251文字

なぜ僕は
チャオプラヤ川に浮き沈みする死体ではないのだろう
そんな愚にもつかない思考すら
できなかった世界線もあった
そんな愚にもつかない思考すら
できなくなる時がいずれやって来る
チャオプラヤ川に浮き沈みする死体に
今後ならない保証はどこにもない

僕というかけがえのない個は
いつどんなふうに死ぬのだろう?
書き残した意味ある文字の羅列は
僕が不在の世界になにをもたらすのだろう?
「なにももたらしはしないさ」
正鵠を射た冷笑でさえも
覆すポテンシャルをこの世界は秘めている

反時計回りに体を回して
無よりも一瞬長く
流れに抗ってみる
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