気になるあの人
文字数 1,128文字
－PM5時50分－
《修練武道館－弓道場》
はぁ～～～·····
·········
～～～っはぁ～～～～～······
···何なんだ伊織
奏良センパーーーイっ！！
ん？
先に上がりますねぇ～っ！
おー、お疲れさん
先輩方はいつも遅くまで頑張っていますよね
もうすぐ高総体だからってのもあるけど、練習は沢山した方が自分の為になるからな
俺らが引退したら次はお前らの番だよ？
新人戦ですねっ！
新人戦に優勝しとくと後々楽だからね
先輩達は凄いですよね！新人戦に優勝してからずっとシードを守り続けていて！
努力は人の為ならずってね～
それを言うなら情けは人の為ならずだろ？
···てか、大丈夫か？
うぬ···
それじゃあ、お疲れ様でした～っ！
と、言って結局6時には帰る
後輩達であった···
···で？
何でため息？
だってさぁ···
高総体の前に中間テストあんじゃーん
···だから？
···········
文武両道才色兼備なあんたには無縁の悩みでしょうね
···じゃあ、一回500円ならヤッてあげてもいいよ？
一回500円···、ちょっと高くない？
この俺だよ？
一回500円なんてめっちゃ安価だぞ？
でも、お金取るわりに優しくしてくれないじゃないっ！
何言ってんだよ··
伊織はそっちの方が好きなんだろ？
お前ら何の話してんだよ
注:家庭教師の話です
《弓道場－ギャラリー》
ｺｯｿﾘ···
ドキドキ··
この前···
黒木君と二人でcafeに行ってから
かなり意識してしまっていて···
でも、あの後の黒木君は
何事も無かったかの様にいつも通りで··
あの時、黒木君が言った言葉は
もしかして気のせいだったのではと
思うほどのレベル···
(それなのに、私は気になって仕方がない··)
(なので、暗くなってギャラリーが見えなくなる時間帯を狙って黒木君の弓道姿を見に来たのです！)
ｼﾞｰｰｰ
っ！！！
(まさに今、黒木君が弓を引いているわ··っ)
···········
(か··、カッコいい··)
ｶﾝｯ
ｼｭ―――――···
タ――――――ンッ
っっ！！！！
(当たった···っ)
(わっ、私のハートにも命中だわっ！！)ﾅﾝﾂｯﾃ
よーーーーーーしっ
ｷﾞｸｯ
よーーしっ！
注:弓道では当たったら、よしっ！と
言う声がけで応援するのが一般的である
まぁまぁかな··
４本全部、皆中(かいちゅう)させといてまあまぁとは···嫌みなっ！
流石は不動の大前(おおまえ)ね！
注:弓道は3人又は、５人組で行うのが一般的で、大前とはその一番前に立つ者の事を言う。
大前(先頭)と大将(一番後ろ)は、とにかく手腕でなければならないのだ。
って、別にこれは弓道のスポコン小説じゃないからっ！
