詩小説『シャボン玉』3分の片想い。全ての女子に。

エピソード文字数 397文字

シャボン玉

膨れ上がった気持ちは誰も知ることはない。
この夜も鍵のかかった部屋で浮かんだ。

液晶画面で光る名前に伏せた携帯電話。
開いた時の味気ない短文に弾けた。

温めようとテーブルに置いてみたが、
ネイルした指先がすぐに摘み上げて、
冷めたまま送信した。

屋根まで飛ばずに弾けて消えない。
しぶきを上げてカラフルな水玉舞う。
零れる雫たちといっしょに泣こうか。

ため息を吐き出して作る寒色の泡玉。
あの日の光を映し出して消えるマボロシ。

タンスを開ければ眠っていた。そこは秋の匂い。
タートルネックのチクチクがやけに私を急かす。

明日の洋服は決めてみて、おしまいの今日なのに。
ぐるぐる回って、それから泡は溢れて。
眠れそうにない。

屋根まで飛んで弾けて消えたその後に。
あの日のあなたと、これまでの私が降り注ぐ。
立ち尽くすだけの私はただ雫に濡れるだけ。

水玉模様の恋に。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

主人公はあなたです。それぞれの恋愛模様を『詩小説』で。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み