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文字数 1,182文字
▼ 七森は炎の精霊の加護をうけた
おーい！
おや？
げっ!? この声は……
ピレのその反応……
炎の精霊の声ですね
なんで俺の反応で得意げに判断してんだよ!?
あいにくと名前を覚えるの苦手なので
でもこう、なんか……
なんか違うっ！
あはははっ！
相変わらず夫婦漫才してるな！
やはり、先日の炎の精霊でしたか
その節はありがとうございます
微弱な加護でも役立ってるなら良かったってもんだ
んで？
引きこもり精霊が何の用だよ？
引きこもりぃ？
誰が引きこもりだ、ちび助
ちびじゃねぇし！
これから光の精気受けてもっとでっかくなる予定だし！
はははっ！
いつになるかわかんねぇなぁ、ちび助
うっせだまれバーカバーカ！
まるで、親戚の叔父さんに揶揄われる甥っ子みたいですね
七森お前も黙ってろっ！
それで、急に声だけを飛ばしてくるなんて……
本当にどうしたのですか？
ああ……
いや、ちょっと俺様の霊力が上がったからな
なん、だと……？
ピレ、どうどう
加護与えてからも、そんなに距離遠いとこまで行ってねぇだろ？
ええ、そんなには
ま、まさかお前……！
そのまさかだ！
喜べ、光のの契約者！
炎の加護の力、あげてやるよ！
くっ、これだから力強い炎の精霊はっ……！
羨ましいんですね、ピレ
別に、そんなんじゃない
訂正しましょうか
悔しいんですね、ピレ
一々言わなくてもいいだろ！
はははっ、一足先に行って悪いな光のちび助
余計なお世話、だっつーのっ！
本当に、妖精も精霊も人間臭いですねぇ
それはどうだろうなぁ？
案外、人間と妖精が精霊臭いのかもしれんぞ？
それだけはないな
ええ、なさそうですねぇ
お前ら、しれっとひでぇな！
ところで、一つ疑問なのですが……
うん？
加護の力があがるとは、具体的にどのような？
聞いて驚け！
暑さに強くなる、火加減が分かるから……
しょぼい祝福だったよな
蝋燭程の火をつけることができる！
おぉ！
これで火種いらずになりますね！
でもやっぱり、ちょっとしょぼいよな……
ちっ、ちっ、ちっ
甘いな光の
何がだよ？
炎属性以外のもんが炎を扱えるようになる
これってすごいことなんだぜ？
そうなのか七森!?
まあ、そうですね
基本的に自分の属性術しか扱えませんからね、普通は
……裏技を使えば別ですが
だから、別属性のもんでも炎扱える加護与えられるようになった俺様凄いだろう！
褒めたたえてくれたっていいんだぜ！
なんてったって俺様頑張ったからな！
ええ、本当に素晴らしいですよ……！
闇呪術師の私には、本当にもったいないくらいです
いや、もらえるものはありがたくもらいますが
ぐぬぬぬぬ……！
（ぽんぽん）
な、なんだよ？
今後に期待、ですね
……うるせぇ
とりあえずは俺様のが先だけどな！
直ぐに追い越すから関係ねぇし！
そりゃ楽しみだ！
んで、悪いが少し戻ってくれねぇか
ここからじゃ加護の増幅するにはちょっと届かねぇ
分かりました
では、丘の手前まで引き返しましょう
▼ 七森の炎の加護が、微弱から弱になった！
