第18話 強打
文字数 1,580文字
「ごめん! 美桜の身体が気持ちよくて……」
出雲がそう言うと、蓮が違う意味に聞こえるぞと茶々を入れた。すると出雲はそんな意味で言ったわけじゃないからと慌てながら訂正した。
「分かってるわよ。 蓮はちょっと茶々入れすぎよ」
そう美桜が言うと、ごめーんと頭を掻きながら蓮は言った。美桜は出雲にもう泣かなくていいからと言って、履いていたスカートのポケットからハンカチを一枚取り出して出雲に渡した。
「ありがとう! 美桜は優しいね……」
出雲がそう言いながらハンカチを返すと、美桜がありがとうと言って受け取った。そして、美桜は出雲は笑顔の方が良いわよと言った。
「ありがとう! 美桜も笑顔が可愛いよ!」
可愛いよと言われた美桜は、その顔を紅くしてしまう。美桜は両手を両頬に当てて、何言っているのよと出雲に言った。
「だって、可愛いと思ったから。 何かごめん」
そう謝る出雲にもういいからと言い、琴音の背後に隠れてしまった。
「な、なんで隠れるの? 美桜さーん?」
出雲が琴音の前から背後を覗き込むと、両頬を膨らませた美桜が出雲の右頬を叩いた。
「調子に乗らない! 早く訓練しなさい!」
両頬を紅くしながら膨らませている美桜は、出雲を指さして訓練をしなさいと言った。出雲は美桜に従って、剣を持って訓練を始めようとしていた。
「お、訓練か! なら俺たちは退散するとしようか」
蓮は琴音を連れて中庭から出て行こうとする。その時に出雲は蓮と琴音にありがとうと言いながら手を振っていた。美桜は自分の友達とすぐ友達になってくれた出雲にありがとうと内心思っていた。
「さ、私も琴音たちのところに行こうっと」
美桜は琴音たちと部屋で遊ぶことにした。出雲や雫に戻るねと言うと、出雲がここにいてと言った。
「突然なに!? 雫がいるから大丈夫でしょ?」
美桜は当然のことを言うが、出雲は美桜と離れたくないと、中庭の勝手口にいる美桜の眼を見て言う。美桜は出雲のその気持ちを察して、琴音たちに出雲の訓練を見ているわと言う。
「そう言うと思ったよ。 なら俺たちはこれで今日は帰るよ」
そう言い、蓮は琴音と共に帰ろうとする。その姿を見た出雲はごめんと頭を下げた。すると、蓮が美桜がこんなに楽しそうなの初めて見れたからいいよと笑顔で言った。
「そうなの? 俺は美桜の笑顔や酸っぱい顔や可愛い顔しか見てないよ?」
出雲のその言葉に蓮が、普段の学校での美桜は仏頂面だよと言って琴音を連れて帰った。蓮と琴音が見えなくなると、出雲は雫に訓練をお願いしますと言った。出雲は剣と魔法を合わせた攻撃の訓練をし、たまに雫と打ち合いをする。その様子を美桜は地面に座って見ていた。
「あんなに真剣に訓練していたんだ。 嘘じゃなかったんだね」
出雲の訓練の様子やその姿勢、雫に対する質問や打ち合いでの表情を見て、美桜は頑張れと自然に応援をしていた。
「ありがとう! 頑張る!」
そう出雲が左側の美桜がいる場所を見て言うと、雫があっと言って言うもの腹部を強く蹴り飛ばしてしまう。
「ぐべら!?」
そう変な声を上げて出雲は後方に吹き飛んでしまった。
「げほッ! うげぇ……」
出雲は地面に激しく衝突し、背中を強打してしまった。雫がすぐさま駆け寄ろうとするも、美桜が雫より早く出雲に駆け寄っていた。
「ちょっちょっと! 大丈夫!?」
美桜が出雲の頭部と背中を支えて起こすと、唇を切っているようであった。
「大変! 今治してあげるから!」
そう言い、美桜は回復魔法をかけた。すると、出雲の唇の切り傷がすぐに治っていく。
「ご、ごめんなさい! 急に横を向くから止められなくて……」
雫が謝ると、出雲は俺が横を向いたのがダメでしたから大丈夫ですと笑顔で言った。
出雲がそう言うと、蓮が違う意味に聞こえるぞと茶々を入れた。すると出雲はそんな意味で言ったわけじゃないからと慌てながら訂正した。
「分かってるわよ。 蓮はちょっと茶々入れすぎよ」
そう美桜が言うと、ごめーんと頭を掻きながら蓮は言った。美桜は出雲にもう泣かなくていいからと言って、履いていたスカートのポケットからハンカチを一枚取り出して出雲に渡した。
「ありがとう! 美桜は優しいね……」
出雲がそう言いながらハンカチを返すと、美桜がありがとうと言って受け取った。そして、美桜は出雲は笑顔の方が良いわよと言った。
「ありがとう! 美桜も笑顔が可愛いよ!」
可愛いよと言われた美桜は、その顔を紅くしてしまう。美桜は両手を両頬に当てて、何言っているのよと出雲に言った。
「だって、可愛いと思ったから。 何かごめん」
そう謝る出雲にもういいからと言い、琴音の背後に隠れてしまった。
「な、なんで隠れるの? 美桜さーん?」
出雲が琴音の前から背後を覗き込むと、両頬を膨らませた美桜が出雲の右頬を叩いた。
「調子に乗らない! 早く訓練しなさい!」
両頬を紅くしながら膨らませている美桜は、出雲を指さして訓練をしなさいと言った。出雲は美桜に従って、剣を持って訓練を始めようとしていた。
「お、訓練か! なら俺たちは退散するとしようか」
蓮は琴音を連れて中庭から出て行こうとする。その時に出雲は蓮と琴音にありがとうと言いながら手を振っていた。美桜は自分の友達とすぐ友達になってくれた出雲にありがとうと内心思っていた。
「さ、私も琴音たちのところに行こうっと」
美桜は琴音たちと部屋で遊ぶことにした。出雲や雫に戻るねと言うと、出雲がここにいてと言った。
「突然なに!? 雫がいるから大丈夫でしょ?」
美桜は当然のことを言うが、出雲は美桜と離れたくないと、中庭の勝手口にいる美桜の眼を見て言う。美桜は出雲のその気持ちを察して、琴音たちに出雲の訓練を見ているわと言う。
「そう言うと思ったよ。 なら俺たちはこれで今日は帰るよ」
そう言い、蓮は琴音と共に帰ろうとする。その姿を見た出雲はごめんと頭を下げた。すると、蓮が美桜がこんなに楽しそうなの初めて見れたからいいよと笑顔で言った。
「そうなの? 俺は美桜の笑顔や酸っぱい顔や可愛い顔しか見てないよ?」
出雲のその言葉に蓮が、普段の学校での美桜は仏頂面だよと言って琴音を連れて帰った。蓮と琴音が見えなくなると、出雲は雫に訓練をお願いしますと言った。出雲は剣と魔法を合わせた攻撃の訓練をし、たまに雫と打ち合いをする。その様子を美桜は地面に座って見ていた。
「あんなに真剣に訓練していたんだ。 嘘じゃなかったんだね」
出雲の訓練の様子やその姿勢、雫に対する質問や打ち合いでの表情を見て、美桜は頑張れと自然に応援をしていた。
「ありがとう! 頑張る!」
そう出雲が左側の美桜がいる場所を見て言うと、雫があっと言って言うもの腹部を強く蹴り飛ばしてしまう。
「ぐべら!?」
そう変な声を上げて出雲は後方に吹き飛んでしまった。
「げほッ! うげぇ……」
出雲は地面に激しく衝突し、背中を強打してしまった。雫がすぐさま駆け寄ろうとするも、美桜が雫より早く出雲に駆け寄っていた。
「ちょっちょっと! 大丈夫!?」
美桜が出雲の頭部と背中を支えて起こすと、唇を切っているようであった。
「大変! 今治してあげるから!」
そう言い、美桜は回復魔法をかけた。すると、出雲の唇の切り傷がすぐに治っていく。
「ご、ごめんなさい! 急に横を向くから止められなくて……」
雫が謝ると、出雲は俺が横を向いたのがダメでしたから大丈夫ですと笑顔で言った。