幸せな人

文字数 5,163文字

 7.

 アズとトビィは岩塩道路を見下ろす民家の屋根の上にいた。
「今じゃ星獣道路だね」
 二人の眼前を、星獣の列が護送されていく。護送人員は倍に増やされていた。それを襲うつもりはなかった。前回と同じやり方では襲わない。
 この光景を見ずに済んだ仲間たちは(さいわ)いだ、とアズは思い、口にする。
「ミスリルがコブレンの現状を知ったらどう思うだろうか」
「もう知ってるんじゃないかな? コブレンを出たところで簡単に死ぬミスリルじゃないはずだし」
「アエリエも――テスも」囁く。白い息が流れていく。「ここにいなくてよかった」
「レミたち三人がコブレンに留まったのは想定外だったよ」
 トビィの声音からははっきりと落胆が感じ取れた。
「レミがコブレンにいないほうがよかったか?」
「そりゃそうだよ。そのためにわざとミスリルたちを逃したんだもの」
 大事なことをあまりにもさらりと言ってのけるので、アズは危うく聞き流すところだった。
 鋭い視線を左後ろのトビィにぶつける。
「なんだと?」
「そんな怖い顔しないで」
「どういうことだ。説明してくれ」
「ミスリルたちが逃げれば」トビィは肩を竦めた。「団長はアズに追跡をさせる。そこまでは想定通りに進んだ。俺はアズにレミを同行させようと思ってたんだ。レミと、もう一人は俺じゃなくて、テスを」
「どうして」
「コブレンが激戦地になるとわかってたから、かな」
「俺たちをコブレンから逃がそうとしたのか? レミとテスを……どうして?」アズは尋ねると同時に答えを見つけた。「お前、レミを……?」
「手を繋いだことさえなかった」トビィは優しく微笑んだ。「幸いな人は、残された時間がある人だよ。愛する人に愛していると言える時間がある人だ。俺はそう思う」
「トビィ――」
「幻滅した?」微笑が悪戯めいたものに変わる。「兄弟愛に(ひび)が入ったかな?」
「冗談はやめろ」
 アズは声が大きくなるのを抑えるのに必死だった。
「そんなわけないだろう。おかしなことを言うな」
「俺は君の兄弟でいられる?」
「ずっと一緒だった」アズはトビィの冷たい手を取った。「母の(たい)にいるうちから」
「俺たちは幸いだ」
 トビィは握り返し、そして、手をほどいた。
 どちらともなく行動を開始した。道路に下り、星獣の歌がかろうじて聞こえる、その後ろを二人並んでついて歩く。歩きながら、声を揃えて歌い始めた。
 星獣を止める歌を。
 その歌は、抑揚が乏しく単調で、誰にでも歌える旋律だ。その旋律を、星獣の歌に合わせて少しずつ変形させていく。
 歌いながら歩く双子の成人はあまりにも目立った。二人の歌と姿に魅入られた人の内、特に感覚の鋭い一人の人、その意識に新たな旋律が浮かびくる。
 その人が歌い始める。
 一人、二人。
 和音となる。
 輪唱。
 対旋律。
 狙い通りだ。
 歌え。

 ※

 歌には言語生命体を擬似的な眠りへ(いざな)う効果がある。その状態へ導く者は、必ずしも歌流民である必要はない。歌が歌を呼び、その波紋が効果を狙う対象にまで広がるならば、最初の歌い手が誰であれ同じことだ。
 歌は最も日常的な娯楽でありながら、最も簡単に非日常の祭りを生み出す手段でもあった。
 アイマの心は、コブレン中心地にまで達する歌に対しても冷たく固く閉じていた。歌声が聞こえるほうへ行ってみたい。もし心の中に灯った光のようなその欲求に従っていれば、彼女の運命は変わっていたかもしれない。
 欲求を隠したアイマが市庁舎の厨房にたどり着いたとき、料理人たちは気もそぞろで、アイマの前に毒味をすべき昼食が揃えられ、彼女が口にするや、誰ともなしに裏口から外へと出ていった。毒味の結果が出るまでに戻ってくるか、怪しいものだった。
 食堂の生温かく湿度が高い空気の中、アイマは毒味者の席で口にしたばかりの昼食に目を落としていた。日輪連盟が持ち込んだ米で作られた、辛味の強い炊き込みご飯。ひよこ豆のペースト。ヨーグルトのサラダ。どれも王領の料理だ。
 コブレンは、もう私と関わりのない街になってしまったのかもしれない。アイマは肩を落として俯いた。だが顔を上げる。だとすれば、コブレンから出ていくこともできるかもしれない。
 開いたままの裏口から、雪と民衆の歌声が流れ込んでくる。水色の髪をした、いつもアイマに意地悪な給仕の一人が裏口そっと戻ってきたことに、竈の熾火を見つめるアイマは気付かなかった。彼女は自分の考えに心を奪われていた。コブレンを出ていくということに。
 それもいいかもしれない。
 名前しか聞いたことのない場所に行ってみようか。グロリアナ、北ルナリア、あるいは都、シオネビュラ。海を見てみたい。南東領に行ってみるのはどうだろう。あるいは王領は。この口慣れぬ料理がすっかり馴染みのものになるまで、王領に留まってみるというのはどうだろう。そのうちに、もしかして、結婚する相手が見つかったり。
 家庭を持てるかもしれない。
 そうしたら、両親のことも、弟のことも、毒殺の知識も過去のものにできるのではないか。
「私」
 声を出してみるが、『私』の心を確かめることができない。ただ、鼓動が静かに加速する。
 覚悟はあるだろうか。見知らぬところに行き、今の自分とは別人として生きる覚悟は。
 駄目だ。心残りがある。
『悠長な毒殺だね』
 ほとんど無意識に、右手が懐に入った。そこにアスターから託された小瓶がある。掌に収まる青い小瓶。
 それをしみじみ眺めるアイマは、背後から伸びてきた手に強く手首を掴まれた。
 瓶を落とさぬよう、咄嗟に握りしめる。
「何よそれ!」
 振り向くよりも、身を捩ってその手を逃れようとした。
「離して!」
「それは何って聞いてんのよ、乞食!」
「香水です」
 どうにか椅子から立ち上がり、手を掴まれたまま、アイマはできる限り意地悪な給仕から離れようとした。
 給仕は離すまいと手に力を込める。
「香水だって? あんたみたいな小汚い子が?」
「離してください」
「あんた、前から胡散臭いって思ってたのよね」
「母の形見なんです!」
 右手を頭上に捻り上げられて、アイマは悲鳴を上げた。
「誰かー! 誰か来て! この乞食――」
 給仕が裏口を向いたその瞬間、アイマは足を上げ、相手の膝を踏むように蹴りつけた。
 手が離れる。
 小瓶の栓に添えられていた親指が滑り、栓を抜いた。全く意図せぬことだった。力のバランスが崩れ、瓶の口が傾く。
 中の液体が給仕の顔に落ちた。
 それは給仕の鼻の付け根から鼻梁を伝い、鼻の下にうっすら生えた産毛を濡らした。液体は紫色に荒れた給仕の上唇に届く。
 その液を、給仕は反射的に舐めた。
 アスターの渡した瓶の中身が本物の青酸であるか確かめる絶好の機会だった。だが、アイマは顔を背けた。
「まっず!」給仕が毒づく。「あんたねえ、香水だなんて大嘘じゃない。何この――」
 喋っている間にも、液体は食道を通り抜けて給仕の胃に落ちていく。アイマは自分でも驚くほど冷静に小瓶の栓を拾い上げた。ガラス製のそれは、奇跡的に無事で、瓶の中身は三分の一ほど減っていた。
 今度はアイマが給仕の手首を掴む番だった。
「何すんのよ」
 液体が、給仕の胃のなかで、胃酸と反応する。
「こっちに来て!」
 アイマは給仕の手を引いて、裏口へと駆けた。裏庭に飛び出して、ガラクタをしまう小屋がある一角へと駆けていく。わけもわからず連れられていく給仕は、急に息が苦しくなるのを感じた。
 胃の中で発生したガスが肺に到達し、裏口から小屋に至る中ほどで、給仕は青ざめた顔で土に膝をついた。
 街じゅうが歌っていた。
 アイマは立ち止まり、腰を屈めて給仕の両脇の下に手を入れた。息苦しさに暴れる給仕の頭が、繰り返し胸を打つ。給仕はもがいていた。喘鳴(ぜんめい)を発し、何かアイマを呪う言葉を吐こうとしていた。
 全てを歌がかき消した。
 もがく給仕は、小屋へと引きずられながら踵で砂に痕をつけた。その口から血の泡が噴き出てくる。
 アイマは人目につかぬ小屋の裏に給仕を打ち捨てると、絶命を見届けることなく厨房に駆け戻った。
 歌はアイマのことなど素知らぬふりで流れ過ぎていく。
 アイマは残った小瓶の中身を、ジェレナク・トアンの皿、辛い米料理が盛られた青い小花の皿に盛大にぶちまけた。

 ※

『王よ あなたは水辺に佇む鹿を
 愛してはならなかった
 それを撃つことしか 考えられぬうちは』

 歌は人の口を経るごとに反応し、変遷し、今や星獣兵器の周囲ではこのような詞を獲得していた。

『王よ あなたは野に舞う蝶を
 愛してはならなかった
 針で刺し 箱に収めることしか考えられぬうちは』

 一つの歌が引き起こす反応は、受け手であり送り手にもなる人間の個性が多様であるほど多くのバリエーションを発生する。
 毒と解毒剤は通常セットで用いられる。従って、星獣兵器という毒を解体する解毒剤は、歌の中にある。
 そう考えるに至って以来、アズは解毒剤となる歌を探し求めたが、手がかりはなかった。よって考えを改めた。歌の質で対抗できないなら、歌の量で対抗すればいいのではないか。
 もはやアズとトビィの二人が星獣の列の後方で歌う必要はなかった。護送部隊は立ち往生し、その北では森の恋する妖精の伝承の歌、南では運河の果ての海に関する伝承の歌が響いていた。東では、それらの歌はコブレンの労働者たちの力自慢の歌に変容しており、西では降り積む雪の子守唄となっていた。それらの歌の重量は自ら歌う星獣兵器の歌を()し潰し、上塗りし、アズが求めた効果を発揮しつつあった。
 元は馬であった、ラクダであった、ダチョウであった色とりどりの星獣兵器の体の表面に、黒い鎖模様が浮き上がる。
 ただ一人正気を保っている護送部隊の兵士が、同僚の両肩を掴んで揺さぶった。
「おい、歌ってる場合かよ!」
 彼を除き、他の兵士たちもみな催眠にかかったように歌っていた。正気の兵士は同僚の肩から手を離すと、別の同僚に向き直り、頬に平手打ちをくらわせた。
顕鎖(けんさ)が始まってるんだぞ!」
 だが、その言葉が歌の旋律と同調しつつあることに、彼自身気付いていなかった。
 歌はやまない。民衆にも、兵士たちにも、忘れたいことがたくさんあるからだ。見たくないものが多くあるほど、歌への没入は深くなる。
 商会議所の赤煉瓦の屋根に伏せていたレミは、膝立ちになり、腰に下げていた投石紐(スリング)を右手に装着した。皮袋の部分に卵型に磨いた石をあてがい、振り回す。
 護送部隊と民衆で混雑する岩塩道路を挟み、反対の建物の屋根にジェスティとアスターが伏せていた。レミの合図で二人も投石紐を準備する。
 紐を回し始める。
 右耳の真横で回転する石が唸り、空気をかき回した。ある瞬間、レミは右の人差し指から紐の端の輪を離し、鎖模様に覆われたダチョウ型の星獣兵器へと石を放った。
 続けてアスターが、最後にジェスティが、石を放つ。
 星獣はその一撃で、意外なほど呆気なく砂と化した。コブレンを一夜にして攻略した星獣兵器、多くの兵士と民間人を蹂躙し、コブレン自警団の仲間たちの命を奪った星獣兵器。
 それが、なんと(もろ)く……。
 レミはほとんど泣き出しそうだった。五体の星獣兵器、その全てがたかが投石で破壊されると、正気を保っていた最後の兵士もついに歌の熱狂に呑み込まれた。
 顔を道の反対側に向け、そこにいる二人の仲間に頷いた。アスターとジェスティも頷き返す。歌に呑まれないよう、心の中で静かに祈りを唱えながら、レミは仲間たちに背を向けた。
 平屋根の上を歩く。
 隣の民家の屋根に飛び移ろうとするとき、背後に優しい視線を感じた。
「誰?」
 振り返る。誰もいない。
 気のせいだ。
 風で乱れた前髪を払い、レミは暗殺者たちの通路を去っていく。
 トビィの視線だったらよかったのに。レミの左目の端から涙が流れ落ち、それは一筋で止まった。風で目が乾いたせいだと、レミは自分に言い聞かせた。視線などなかった。あれは気のせいだ。
 この歌がどのように始まったのか、レミにはわからない。だが最も重要なことがわかった。もはや星獣兵器など脅威ではないことが。
 三人の暗殺者のうち、アイマの家に最初に帰り着いたのはレミだった。そのときにはもう、アイマは(おの)が収穫を己が舌で味わった後だった。
 彼女は砒素の大鍋の前で、竈に向き合うように横たわっていた。右手は服の襟元を握りしめ、左手は火を掴むかのように竈に伸べられていた。竈の前に敷かれていた毛布は、散々蹴飛ばされて乱れていた。
 小屋中をのたうち回ったのだろう。水瓶は割れ、床のあちこちに緑色の吐瀉物がぶちまけられている。アイマは飛び出しそうなほど両目を見開いて、口を開け、絶命していた。
 吹き込む風雪が、アイマの髪を乱し動かした。
 生きているみたいだった。




(伍ノ歌集へ続く)




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登場人物紹介

◆ミスリル・フーケ

◆25歳/男性

◆所属:コブレン自警団


『暗殺者を狩る暗殺者』の育成機関、コブレン自警団の団長の一番弟子。正義感が強く、好戦的で熱血だけど気分屋なのでいきなり冷める。自分のことを暗殺者だと思ってるわりに騒々しい。11歳のときに実の母親との間にできた娘が「いないつってんだろっ!!」いません(忖度)。

画像は「このカス野郎をどう始末してやろうか」と思案しているときの顔。


◆初登場回:1章

◆シリーズの他の登場作品

 2作目『鳥籠ノ国』

 外伝『失語の鳥』

◆アエリエ・フーケ

◆27歳/女性

◆所属:コブレン自警団


もとは豪商の娘だったがいろいろあって10歳で浮浪児となり、コブレン自警団に保護された。

女性ながら大鎌をはじめとする長柄武器の扱いに長け、ミスリルの行くところにはどこにでもついて回って敵の生首を刎ね飛ばす。恐い。ちょっと恐い。笑顔がちょっと恐い。足許にひれ伏すと踏んでくれる。マゾは急げ!


◆初登場回:1章

◆シリーズの他の登場作品

 2作目『鳥籠ノ国』

 外伝『失語の鳥』

◆マリステス・オーサー

◆25歳/男性

◆所属:コブレン自警団


通称テス。鳥好きで頭が緑とかいう実に安直な理由で『真鴨』とか『鴨』とか呼ばれている。

自閉傾向が顕著に強く、表情の変化の乏しさと相俟って「何を考えているのかわからない」という印象を与えがちだが、感じる力も考える力も強いほう。

コミュ障の自覚があるため、コミュ力の高い兄弟子のトビィに対してとても屈託している(嫌ってるわけではない(むしろ大好き(面倒くさいタイプ)))。


◆初登場回:1章

◆シリーズの他の登場作品

 2作目『鳥籠ノ国』

 外伝『失語の鳥』

◆アザリアス・オーサー

◆27歳/男性

◆所属:コブレン自警団


通称アズ。自警団の武術師範の一人であるオーサー師の一番弟子。30歳以下の自警団主力戦闘員の中では第一位の戦闘能力を持つ。

戦いになると実に容赦ないが、素の性格はシャイで温厚。天然だけど人から天然って言われると傷つく(繊細)。


◆初登場回:1章

◆シリーズの他の登場作品

 外伝『使者と死者の迷宮』

◆トビアス・オーサー

◆27歳/男性

◆所属:コブレン自警団


通称トビィ。アズの双子の兄弟。長柄武器を得意とするほか、犬を訓練する技能を持つ。陽気でとっても優しくて、子供と動物が大好きな親しみやすいお兄さんだよ! たまに笑いながら人殺しちゃうけど……。


◆初登場回:1章

◆シリーズの他の登場作品

 外伝『使者と死者の迷宮』

◆レミ・イスタル

◆25歳/女性

◆所属:コブレン自警団


イスタル師の二番弟子。朝寝坊クイーン。三人一組が基本となる重要な仕事ではアズ&トビィと組むことが多く、この二人と一緒にいる日は朝自分から起きてこない。

生真面目かつ強気にふるまっている反動か、妹のようにかわいがってくれる人の前では子供のように無邪気な態度になる。かと思えば妙に機嫌が悪いときもある。特に朝。朝。


◆初登場回:1章

◆シリーズの他の登場作品

 外伝『使者と死者の迷宮』

◆リレーネ・リリクレスト

◆17歳/女性

◆所属:北方領リリクレスト公爵家


北方領リリクレスト家の公女だが、他家に嫁がせるためのお飾りとして育てられた。でも根が逞しいので環境への適応力が高い。


リリクレスト家は惑星アースフィアが移住可能な環境になる遥か以前から続く古い家であり、その血筋は地球における最初の10体の言語生命体試作品にまで遡るとされている。

それゆえ言語生命体の神である地球人からさえも重んじられ、宇宙戦争が行われた時代に授与された宝冠が数千年ものあいだ家宝として受け継がれてきたがリレーネが6歳のときに壊しちゃった。昔お転婆だったから壊しちゃった。

6歳だけどさすがにこれはヤバイと思って庭に埋めてしまった。

家じゅう大騒ぎになってたけど無駄に意志が固いので沈黙を守り抜いた。

ときおり思い出して寝れなくなる。

たぶん今も埋まっている。


◆初登場回:1章

◆シリーズの他の登場作品

   1作目『壊れた太陽の王国』

   2作目『鳥籠ノ国』

◆リージェス・アークライト

◆22歳/男性

◆所属:北方領陸軍


北方領陸軍で最もぼっち飯が似合う男と恐れられる若き護衛武官。階級は少尉。士官学生時代は優等生だった。毎日ぼっち飯だったけど。

なんだかんだでお人好しなので、試験の前にノートを貸してくれと泣き付かれて貸したら試験が終わるまで返ってこなかったりしたタイプ。怒っていいと思う。


巻き込まれ型の不幸体質なので登場するたびにひどい目に遭う。

仮にもシリーズ第1作目のメインヒーローが何故このような扱いをされるのかと思うと不憫で笑いが止まらない。

ごめん間違えた。

涙が止まらない。


とってつけたように言うけどリレーネ付きの護衛である。


◆初登場回:1章

◆シリーズの他の登場作品

   1作目『壊れた太陽の王国』

   2作目『鳥籠ノ国』

(過去作での名はリージェス・メリルクロウ)

◆パンジェニー・ロクシ

◆22歳/女性

◆所属:北方領陸軍


北方領の護衛武官。試験が終わるまでリージェスにノートを返さなかった犯人。

本編ではリレーネとリージェスが南西領に潜入するのに協力したが、コブレンの手前ではぐれたらしい。過去作を読まれた方のうちの実に99%以上が忘却の彼方へと葬り去ったであろう、シリーズ一作目からのリベンジャー。それでは一言意気込みをどうぞ。

「パンジーって呼んでよ(血涙)」


◆初登場回:8章

◆シリーズの他の登場作品

   1作目『壊れた太陽の王国』

◆リアンセ・ホーリーバーチ

◆24歳/女性

◆所属:南西領陸軍(解放軍)


陸軍情報部の間諜。間諜は単独での潜入が必要となる任務が多いため、油断を誘うべく実年齢より幼く見える格好を普段からしている。上腕二頭筋とかムキムキだけど。任務のためだけでなく、本人もかわいい服や小物が大好きである。背筋とかゴリゴリだけど。その甲斐あってか潜入や工作の成功率が非常に高く、情報部内ですら(服の上からの)外見に騙される者が一定数いる。腹筋とかバキバキだけど。

でもそれは、強くなければ生き残れないことをよく知っているからこそ。毒舌だったり辛辣なところがあるけれど、姉と妹のことは大好きな三姉妹の次女。

シリーズ1作目からいるけど登場するたびに箍が外れていく。


◆初登場回:4章

◆シリーズの他の登場作品

   1作目『壊れた太陽の王国』

   2作目『鳥籠ノ国』

◆シルヴェリア・ダーシェルナキ

◆20歳/女性

◆所属:南西領陸軍(解放軍)


南西領総督シグレイの長子。自分の軍隊が欲しくて18歳のお誕生日に少将の官位を買ってしまった(買ってしまった)。

買官によって権威を得た者に武官たちが向ける目は冷ややかなものだが、シルヴェリアは卓抜した手腕によってたちまち最悪の評価を覆した。

ただし露出の多い服装で人前に出たり、高貴な身分の人間が口にすべきでない単語や言いまわしを使いこなしたり、好色が過ぎて男女問わず手を出したりと問題行動が多い。


弟妹が5人いるのだが、2歳年下の妹エーリカには嫌われている。

もともとプライドが高いエーリカのコンプレックスを刺激しがちなうえ、10歳の頃にエーリカが丁寧に作った押し花を目の前でムッシャムッシャバリボリと貪り食ってからは蛇蝎の如く嫌われている。

何故そんなことをしたのか全くわからない点もまた嫌われている。

しかも父シグレイがその件でシルヴェリアを叱責しなかったので必要以上に嫌われている。

まあとにかく嫌われている。

結論:全部パパが悪い。


◆初登場回:4章

◆シリーズの他の登場作品

   1作目『壊れた太陽の王国』

   2作目『鳥籠ノ国』

◆フェン・アルドロス

◆37歳/女性

◆所属:南西領陸軍(解放軍)


シルヴェリアの副官。美少年のような色香を漂わせる37歳独身美熟女というちょっとどういう層を狙っているのかよくわからない逸材。お遊びの度が過ぎ、陸軍司令部で17股をかけていたことがばれて無事職場の人間関係を崩壊させる。

前線送りとなった先で出会ったシルヴェリアとはすぐに意気投合し、同性の愛人の座を獲得した。

しかしながら誰にでも見境なくちょっかいを出すわけではなく、性的合意があっても未熟過ぎたり責任能力のない相手には一切手出ししない。当たり前のことなんだけど……。

シオネビュラ神官団のメイファ・アルドロスの実の姉。


◆初登場回:4章

◆シリーズの他の登場作品

   2作目『鳥籠ノ国』

◆マグダリス・ヨリス

◆35歳/男性

◆所属:南西領陸軍(解放軍)


歩兵精鋭部隊を指揮する大隊長だったが、編成中だった親衛連隊内の一個大隊を鍛えるべくシルヴェリアに抜擢されていた。階級は少佐。陸軍内においては『歩く殺戮装置』とか『三つ編み三十代』とか陰口を叩かれる。

高潔さと冷酷さを併せ持ち、他人に厳しいが自分に対してはもっと厳しいので立場の弱い者たちからは愛されている。

ときに行動が大胆なだけでなく、天才的な剣の腕を持つため恐い人だと思われることもしばしば。大丈夫。恐くない。たまに一人で百人殺しちゃうだけだ。よくあるよくある。


◆初登場回:5章

◆シリーズの他の登場作品

   1作目『壊れた太陽の王国』

   2作目『鳥籠ノ国』

◆ヴァンスベール・リンセル

◆20歳/男性

◆所属:南西領陸軍


通称ヴァン。前線部隊に配属されたばかりの士官学校の新卒。リンセル家は海軍士官を多く輩出する家柄だが、本人曰く「伯父さんが恐いから陸軍に来た」。でも本当は船酔いするからである。実は馬にも酔う。

一見してそんなに強そうには見えないけれど実力派のダークホース。士官学校の剣術の成績は一、二を争うレベルだった。なお座学に関しては下から一、二を争うレベルだった模様。


◆初登場回:12章

◆シリーズの他の登場作品

   1作目『壊れた太陽の王国』

   2作目『鳥籠ノ国』

◆プリシラ・ホーリーバーチ

◆20歳/女性

◆所属:南西領陸軍


通称プリス。ロザリア、リアンセに続くホーリーバーチ家三姉妹の三女。お姉ちゃんたちが大好きで、リアンセが父親を見限って西方領を出奔するとき一緒に家を出てしまった。

11歳で家をでた娘を心配して母親は父に内緒で送金してくれたのだが、そのお金で「神学校に通う」と嘘をついて陸軍士官学校を卒業。

性格は明るく大胆で、良くも悪くも自分に正直。

陸軍広報部徴募部隊所属。ヴァンとは士官学校の同期の間柄。


◆初登場回:12章

◆シリーズの他の登場作品

   なし

◆アイオラ・コティー

◆26歳/女性

◆所属:南西領陸軍(解放軍)


南西領陸軍の歩兵部隊指揮官で、階級は中尉。弓術・馬術に秀でるほか、詩人の才をも併せ持つ画伯。特に男性同士の濃厚な接触の模様を描いた画を得意とし、それらの作品は女性士官たちの間でひっそりと流通している。

反乱によって中隊を追われたのちは手許にある過去作と新作を火にくべてから都解放軍に合流。「いつどこで討ち死にしようともこれで私の秘密は守られる」と思ったようだが、まさかこんなところでバラされているとは夢にも思うまい。


◆初登場回:20章

◆シリーズの他の登場作品

   1作目『壊れた太陽の王国』

   2作目『鳥籠ノ国』

◆ララセル・ハーティ

◆24歳/女性

◆所属:南西領陸軍


エーリカの専属護衛で、侍従長を兼任する。階級は大尉。クールビューティーなので周囲から勝手に有能そうだと期待されるけど、何かが人よりずば抜けているわけではないので結局勝手にがっかりされる。

冷たい印象の見た目に反して性格は至って素朴で素直。「あっち向いてホイ→」ってやったら全く何の疑問も抱かずに顔を「→」ってやっちゃうくらい素直。褒められて伸びるタイプだと思う。かわいがってあげて……カワイガッテアゲテ……カッ…………カワイガッ…テ…………………………カ……………ゲテ……………………。


◆初登場回:21章

◆シリーズの他の登場作品

   なし

◆エーリカ・ダーシェルナキ

◆18歳/女性

◆所属:南西領ダーシェルナキ公爵家


ダーシェルナキ家の第二子。こじらせてるシスコン。

グロリアナ領主ゼラ・セレテスに言い寄って困らせているけど自分は四十手前のトリエスタ伯に言い寄られて困っている。

それではトリエスタ伯に一言

「死にさらせですわ!」

口汚ぇですわ。

そして怖くて誰も指摘しないんだけどインテリアの趣味が悪い。


◆初登場回:10章

◆シリーズの他の登場作品

   2作目『鳥籠ノ国』

◆ミサヤ・クサナギ

◆31歳/女性

◆所属:ソラート神官団


ソラート神官団二位神官将補。農民の出だが村をあげての推挙と資金援助を得て高位聖職者になる夢を叶えた地元大好きお姉さん。それでは南東領ソラート地方のいいところを語っていただきましょう。



「ソラートの富の源は潤沢な湧き水にある。平原を裂いて流れる水と温暖な気候は滋味豊かな作物を育て、その地方の最も貧しい村の民ですら、まず飢え渇くということがない。澄んだ空気と穏やかな野山に囲まれた環境が人を朗らかにすることから療養地としての人気も高い。かくいう私の夫も、喘息の治療のため幼少期に都から移り住んだ口だ。田舎にありがちな排他的な空気もソラートにはなく、そのため移り住む者がもたらす知識や技術が容易に根付き、その地をさらに住みよい場所にするのだ。無論、これほど恵まれた土地であるから、無闇に野山を切り開いたり、または武力で支配しようとする者たちも多くいた。一つはっきり断っておきたいのだが、住民が温和であることは、侵入者や圧政者への従順とは結びつかない。歴代の……(※これがあと30分続く)


◆初登場回:15章

◆シリーズの他の登場作品

   なし

◆ゾレア

◆14歳/女性

◆所属:ソラート神官団


ソラート神官団の従軍歌流民。浮世離れしたミステリアスな少女(※ぼーっとしているだけだ)。


歌流民とは、野山に身を置く流浪の民。大陸中に散らばる彼らは共通する生活様式を持っており、すなわち氏族の歌い手は、歌うときしか声を出さない。

ゾレアの氏族は戦時に歌を売るのみでなく、平時にキノコや薬草を原料とする丸薬を作っていた。歌流民の神秘の力で病が癒されるという思い込みによって服用者の本来の自然治癒力を引き出し、さも薬が効いているかのように見せかけるただの黒い粒である。人体って不思議。

ソラートの住人たちは知っているので買わない。「本体価格よりレジにて20%オフ」とか言われても買わない。


◆初登場回:15章

◆シリーズの他の登場作品

 なし

◆エルーシヤ

◆17歳/女性

◆所属:-


ゾレアと同じく歌流民の少女であり、歌うときにしか声を出さない。その生活で得た不思議な感性を有しておれど、中身は普通の女の子。田舎暮らしが嫌になって逃げてきてしまった。今は陸軍広報部のプリシラ・ホーリーバーチ少尉と行動を共にしている。


都の星獣祭で配られる胡桃の護符は、北ルナリアやグロリアナの山塊を塒とする彼女の氏族が歌によって清めながら作るものだ。胡桃の可食部はクッキーにしてグロリアナの周辺で売られる。商品名は「グロリアナに行ってきましたクッキー」とかだろうか。知らんけど。


ちなみに「エルーシヤ」は歌流民の中でありふれた女性名であり、『失語の鳥』の番外編に出てくるエルーシヤとは完全に別人。


◆初登場回:12章

◆シリーズの他の登場作品

   なし

◆マナ

◆14歳(※肉体年齢)/女性

◆所属:-


旅の途中でミスリルが出会う謎めいた少女。自称ミスリルの娘。もし本当に娘だったらミスリルが11歳のときの子になるのだが、当然ながら彼に心当たりはない。心当たりどころか女性と手を繋いで街を歩いたことすらない。

14歳という年齢は推定であり自称。なお生まれてきたとき既に14歳だった。


◆初登場回:6章

◆シリーズの他の登場作品

   なし

◆シンクルス・ライトアロー

◆25歳/男性

◆所属:ヨリスタルジェニカ神官団


ヨリスタルジェニカ神官団正位神官将。政争によって傾きかけた西方領の名家の嫡男で、家の再興のために父親によって南西領に送り込まれた。古風な喋り方が特徴だが、ここだけの話普通に喋ろうと思えば喋れる。


過集中と注意力散漫を繰り返す。黙ってさえいればとても美形なのにいらんことまでよく喋る。実家は太いが傾きかけている。頭が良くて弁も立つけどこれっぽっちも自重できない。

そんな残念なタイプの天才だが、物事は前向きに考えよう。

普段はあちらこちらに興味の対象が移ろうが、並外れた集中力を発揮した際の成果は素晴らしい。近寄りがたいほどの美形だが、中身は気さくで親しみやすい。実家も傾きかけたとはいえまだ太い。自然に振る舞うだけで目立ってしまうのは自信家で聡明だからである。

残念なタイプの天才なのではない。

天才なタイプの残念なのだ。


◆初登場回:5章

◆シリーズの他の登場作品

   1作目『壊れた太陽の王国』

   2作目『鳥籠ノ国』

◆ロザリア・ライトアロー

◆25歳/女性

◆所属:ヨリスタルジェニカ神官団


正位神官将夫人。シンクルスの妻であり、リアンセとプリスの姉。西方領出身。

シンクルスと初めて顔を合わせたのは三歳のときで、このとき既にライトアロー家とホーリーバーチ家の第一子同士として結ばれることが決まっていた。

親同士が決めた結婚とはいえ、成長に従い二人は自然に惹かれあうようになった。

政治的なごたごたから逃れるべく、ロザリアとシンクルスは南西領の神学校に入り直すことが決まり家を出る。同じ時期に、リアンセは父親の当主としての資質に疑問を抱き出奔。

家族喧嘩の最中に妹のリアンセ(脳筋)がカッとなって父親の頭を壺でぶん殴り、心配して見に来たシンクルスが我慢できずに腹を抱えて笑うのを見て以来「実はこの人ちょっとバカなんじゃないか」と思っている。


◆初登場回:5章

◆シリーズの他の登場作品

   なし

◆レグロ・ヒューム

◆34歳/男性

◆所属:シオネビュラ神官団


シオネビュラ神官団二位神官将。

独特の個性と落ち着きなさゆえに生家では「将来の見込みなし」と冷遇されていたが、実際大人になったら兄弟の中で一番有能だったというオチがつく。たぶんヒューム家はもう終わっとる。

他のことはともかく仕事はできるというタイプ。

何故かしら自分のことを美男子だと思っている(根拠不明)。


◆初登場回:7章

◆シリーズの他の登場作品

   2作目『鳥籠ノ国』

◆メイファ・アルドロス

◆32歳/女性

◆所属:シオネビュラ神官団


シオネビュラ神官団二位神官将補を務めるクレイジー長広舌。南西領陸軍のフェン・アルドロスの妹。

アルドロス家の後継がフェンとメイファしかいない事実からお察しいただける通り、もうアルドロス家も終わっとる。

人間としての中身に関しては姉より多少マシなレベル。

甲冑の上から乳首の位置を当てる能力を持っている。


◆初登場回:1章

◆シリーズの他の登場作品

   2作目『鳥籠ノ国』

◆ニコシア・コールディー

◆29歳/女性

◆所属:シオネビュラ神官団


シオネビュラ神官団三位神官将。真面目で責任感が強い性格。二位神官将に対する態度が横柄だが、これでもかつては敬意を払っていた。

出身もシオネビュラ西部で、居城である西神殿の近くに妹夫婦が住んでいる。市内巡行の際など幼い姪が「おばさまー!」と手を振ってくる。

「お姉さまと呼べ」と思っている。


◆初登場回:7章

◆シリーズの他の登場作品

   2作目『鳥籠ノ国』

◆ミオン・ジェイル

◆25歳/男性

◆所属:シオネビュラ神官団


シオネビュラ神官団三位神官将補。神学校卒業から僅か一年で現在の地位に抜擢された経歴を持つ。振る舞いは優等生然としているが口が悪い。

ジェイル家は家格が低く、神学校には長男である兄しか通えないはずだったが、武芸と学問の両方で兄より優れていることを証明し、進学の権利を勝ち取った。この生い立ちゆえに成果主義者である。

現在の地位を得てから両親は掌を返してちやほやしだしたが、家督を継ぐ気はない。ジェイル家も終わっとる。


◆初登場回:7章

◆シリーズの他の登場作品

   2作目『鳥籠ノ国』

◆ゼラ・セレテス

◆25歳/男性

◆所属:ソレリア民兵団


グロリアナ領主にしてソレリア民兵団代表。セレテス家は吹けば飛ぶような底辺領主(((失礼)))ながら、質実剛健を旨とする家風によってグロリアナ領を堅実に治めてきた。

セレテス流炎剣術の継承者。一子相伝なので、ゼラが死んだら剣術も絶える。


性格はやや強情で、数年前に自分で育てた野菜を上流貴族の客に供したところ「痩せた土で育った貧乏くさい味」と馬鹿にされ、「嫌なら召し上がらなくて結構でございます」と言って皿を下げ父親にこっぴどく怒られた。

以来、気にいらない客に対しては問答無用で畑を手伝わせている。


◆初登場回:3章

◆シリーズの他の登場作品

   なし

付録◆アースフィア世界の度量衡


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◇長さの単位


基本単位はセスタセリオン。地域や職業によってセスタ尺とセリオン尺が使い分けられる。


1セスタ=2.5㎝

1セリオン=7.5㎝

1リセスタ(1リセリオン)=1/10セスタ(1/10セリオン)

1ニ―セスタ(1二―セリオン)=100セスタ(100セリオン)

1デセスタ(1デセリオン)=100ニーセスタ(100ニ―セリオン)

1クレッセスタ(1クレッセリオン)=10デセスタ(10デセリオン)


言語生命体たちが地球で創造主たちと暮らしていた時代、言語生命体の独立をかけた戦に異を唱え、地球人信仰を保つよう呼びかけた姉弟がいた。

姉の名はセスタ。弟の名はセリオン。

二人は同胞によって捕らえられ、両手をすりおろす拷問にかけられた。

救出されたとき、セスタの手首の関節より先の長さは2.5㎝、セリオンは7.5㎝しか残っていなかったと伝えられる。


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◇重さの単位


基本単位はケララ

ケララは麦をさす言葉だが、教会の伝統において典礼及び典礼聖歌を意味することもある。


1ケララ=2.5g

1リケララ=1/10ケララ

1ニーケララ=100ケララ

1デケララ=100ニーケララ

1クレスケララ=10デケララ


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◇体積の単位


基本体積はダータ。野蜜の意であり、血液ないし精液を暗喩する。


1ダータ=25ml

リダータ=1/10ダータ

ニーダータ=100ダータ

デダータ=100ニーダータ

クレスダータ=10デダータ

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