十朱 真那
文字数 1,200文字
－AM7時55分－
《通学路》
·············
(マジで眠ぃ～··)
············
···十朱
は、はい··？
··今日金曜日だからさ
はい···
バイトあるだろ？
···ええ
でもさ、俺··
お前のせいでめっちゃ眠いんだよ
っっっ！！！！
すっ、すみませんっ！！
···て、事だから
··責任取ってくれる？
·········
どどっ、どのようにですっ？！
そうだなあ··
取り敢えず··
暫くは俺の登下校に付き合ってよ
はぇっ？！
なっ、なな何故ですか？！
··何故って
１人で歩いてるよりお前が居る方が、俺が襲われる可能性が下がるだろ？
おっ、襲われるって誰に？！
そんな可能性があります？！
あるかもしんねぇじゃん
··もし俺が襲われたらお前は１人でバイトをしなきゃならねぇんだぜ？
今は二人で一つだろ？
わ、ワケわからんです··
とにかく、今回の事は
それで手を打ってやるよ
あ、あの···でも～
暫くの間、登下校をご一緒にとなると必ず誰かに見られてしまうのでは··
まぁ··そうだろうな
···いや、さすがにそれはマズイのではないです··？
···何で？
ななっ、何で？！
そんなのっ変な噂が立つだけでしょう？！
···十朱は、俺と噂になるのは嫌なのか？
はぁっ？！
···まぁ、十朱が嫌なら別に無理にとは言わねえが
こないだの、お前からの貸りはチャラになるぜ··？
っっ！！！！？
そっ、それは···
１日何でも言う事を聞いて下さるって言うアレですか？！
そう、それ
そ、それはガチで困ります！！
··············
···お前、俺に何をさせようと企んでんだよ··
そ、それは···
その時が来たら説明します··
··取り敢えず分かりました
伊吹君への貸しが無くなるのは実に困りますので、仕方ありませんね··
んじゃ、今日から俺に合わせろよ？
了解です···
《校門前》
···おや？
どうかしたの奏良？
う～ん··、珍しい組み合わせねぇ
····え？
·······あっ
真那···と、逢馬くん···？
二人の接点って何かあったかしら？
···さぁ？
家が近いのかな？
今流行りのアオハルってやつ？
真那がっ？！
あり得ないよ！真那だよ？！
··ちょっとあんた失礼じゃないのそれ？真那ちゃんだって女の子なのよ
そうじゃなくて、真那は基本的に誰にも関心を持たない子なんだよ
··········
自分は自分、人は人と言う考え方を持ってて、他人に感情移入しないようにしてる様だった
へぇ···、その割りに
あんたとは結構仲良しよね？
まぁね··
この高校に入学して、私が１番最初に声をかけたのが真那だったからね
成る程···
でも真那は、私が話し掛けなきゃ一生私と話をする事はなかったのかも
···謎多きレディだわ
···でも本当は
凄く優しい女の子なんだけどね！
あんたと仲良く出来るのは心の広い子じゃなきゃ無理だものねぇ
奏良が１番失礼だからっ
