人とは。悪魔とは。(2)
文字数 429文字
もうこのまま死を選ぶしか無いのだろうか。
「私達は、決断する時が来た」
老婆は突然、口を開いた。
老婆は、私達に話を続ける。
私達は、最後の望みをかけて、老婆の言葉に耳を傾けた。
「悪魔はもう目前にまで来ているだろう。悪魔に許しを乞い」
老婆は言う。
「どうやって、許しを乞うんだ?」
私は言う。
「一人を選び、生贄にする」
「ここまできて、生贄を差し出したところで、悪魔に受け入れられるのか?」
「そうだ。悪魔に命を献上する事で友好的であると示すのだ」
私は言葉を詰まらせる。
もう、私達には、成す術は無く、極度の疲労から、考える事も出来なくなっていた。
もちろん、老婆の案は、誰かが悪魔に殺される事になるのは理解出来た。
私は、自然と、郷珠を見る。
郷珠は、私の視線に気が付かない。
「誰が、その生贄になるのです?」
私は訊ねる。
「お前は、配達員を解放した結果、人を殺した。お前の奥さんは、あの者を惑わして死に追いやった」
老婆は死んでいる篠生を見て言う。
「私達が生贄になれというのですか?」
「私達は、決断する時が来た」
老婆は突然、口を開いた。
老婆は、私達に話を続ける。
私達は、最後の望みをかけて、老婆の言葉に耳を傾けた。
「悪魔はもう目前にまで来ているだろう。悪魔に許しを乞い」
老婆は言う。
「どうやって、許しを乞うんだ?」
私は言う。
「一人を選び、生贄にする」
「ここまできて、生贄を差し出したところで、悪魔に受け入れられるのか?」
「そうだ。悪魔に命を献上する事で友好的であると示すのだ」
私は言葉を詰まらせる。
もう、私達には、成す術は無く、極度の疲労から、考える事も出来なくなっていた。
もちろん、老婆の案は、誰かが悪魔に殺される事になるのは理解出来た。
私は、自然と、郷珠を見る。
郷珠は、私の視線に気が付かない。
「誰が、その生贄になるのです?」
私は訊ねる。
「お前は、配達員を解放した結果、人を殺した。お前の奥さんは、あの者を惑わして死に追いやった」
老婆は死んでいる篠生を見て言う。
「私達が生贄になれというのですか?」