淡く~どうでもいい、冥王星の話へ

文字数 1,225文字

『エール』という、コメディを書いた。
(『KATUKO』第1話)

タイトルをつけたとき、朝ドラが頭をかすめたが、テキトーにつけたらこうなった。
テキトーに書いた話なのだから、かぶってもいいや、と思った。

この世には数限りない物語や歌が存在しているんだから、タイトルがかぶるなんて、よくあることだ。

でも、思い入れが強いと、タイトルもなるべく被りたくない。

『淡く』を書いたとき、仮のタイトルは『ずっとあなたが好きでした』だった。

…というと、わかる年代の方はわかる、あの昔のドラマがアタマに浮かぶ。

うーん、あのドラマの意味とは違うんだよなぁ…と思って、タイトルは変えようと考えていた。

次に浮かんだのは『ペールブルー』。
ふと、検索してみると、米津玄師にヒットしてしまった。

あー、ダメだー。
『淡く』は思い入れが強いので、できれば有名どころとはかぶりたくない。

私は何となく、横文字でかぶるのは嫌なので、そこは避けて、シンプルな普通のタイトルにしよう、と思って『淡く』にたどり着いた。

『灯る』は、すっと決まった。
灯ったのだ。灯るしか考えられない。



『エール』はコメディと言っていいのかわからない。
とりあえず、浮かんだまま、エッセイのように書いた。

「冥王星に行ってしまった彼女へ」
というお題があり、それに沿った話を募集していたのは見たけれど、私には無縁と思っていた。

それが急に、ボーッとしていたら、『冥王星に行ってしまった彼女』=『私の母』だと思ったのだ。

私の母なら、あり得るのではないか。

「ちょっと冥王星に行ってくるからー」
という言葉が似合う。

急にこのお題が身近に感じられ、サクサクっと書けた。

冥王星が身近に感じるなんて、おかしな話なのだが。

書いた後、
バカバカしい話を書いてしまった…書きたいものはたくさんあるのに、こんなバカバカしい話に貴重な時間を割いてしまった…と、ちょっと後悔したが、できあがったものは私好みだ。

これは親友も好きだろうと思って、親友にも捧げた。

すると、親友は『冥王星~』のお題を私がつけたタイトルだと勘違いした。

「すいが考えたのかと思った。すいなら考えそう」と言った。

私は、母が冥王星に近い人物だと思った。
しかし、よく考えてみれば、親友もかなり冥王星タイプだ。
そして、親友も私が「冥王星」と言いそうと感じている。

これは、私の周りは冥王星だらけということではないか。

自分のことは自分が一番よくわかる、なんて嘘だと私は思う。

いや、嘘とまではいかないが、ちょっと違うな、と思う。

何が好きで何が嫌かは、自分しか感じられないので、それは自分が一番わかるのだが、それ以外の、自分が人に与える印象なんて、自分にはわかりっこない。
できて、推測までだ。

自分の顔だって、自分よりも周りの人がよく見てるし、わかっている。



『類は友を呼ぶ』…『蛙の子は蛙』…などのことわざが脳裏に浮かぶ。

冥王星は冥王星を呼び、
そして、冥王星の子は冥王星、
ということか、と妙に納得したのだった。
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