私は意気揚々とカレー屋をあとにした

文字数 615文字

しばらくすると、彼女がエレベーターから降りてきた。

彼女とは、一番最初にお話しした看護師の方だ。

彼女を選んだ理由は、直感であった。
特に理由はなかった。

彼女も私を選んでくれていたので、パーティーが終わったあとに会えることになった。

会場が東京駅の近くだったので、東京駅の地下街にあるカフェに二人で入った。

30分ほど、仕事やプライベートのこと、婚活のことを話し、その日は彼女と別れた。

緊張と興奮が入り混じった一日であった。

私が結婚相談所ではなく、婚活パーティーを選んだのは、いろいろな方と出会えて、能動的に活動できるのではないかと考えたからだ。

そして…

私は決して収入が多いわけではなったので、収入の条件がある女性とは出会えないのではないかと思い、自信があるわけではないが、人としてフィーリングなどからアピールをして、年収が高い男性の中に混じって、勝負したいと思っていた。
(もちろん、条件のあるパーティーもたくさんある)


しかし、腹が減った…。


同じ地下街にカレー屋があったので、そこに行った。

店の入り口の横の食券機の前に、スーツケースを持った東南アジア系の女性が食券の買い方を迷っていたので、教えてあげた。

白熱灯が灯るカウンター席で、カツカレーを食べた。

とても美味かった。

カレーを食べていると、先程の看護師の女性からメールがきた。

「今日はありがとうございました。ぜひまたお会いしたいです。」

と書いてあった。


私は意気揚々とカレー屋をあとにした。
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