凝りすぎて意味不明なキャッチコピーがたまにある
文字数 5,812文字
男が話したことを理解できていなかった少女は意識が半分ぼやけているような表情で返事をした。
男一人と少女二人は部屋の中でテーブルを挟んでそれぞれ対照的に向かい合い椅子に座って会話をしていた。
その部屋には豪華なものはなく、壁にも絵などが引っかけられておらず、空の棚がズラリと並んでいるだけの部屋だった。
その部屋には豪華なものはなく、壁にも絵などが引っかけられておらず、空の棚がズラリと並んでいるだけの部屋だった。
そう言いだすのは本作の主人公である山田だ(適当)。最近異世界に飛ばされてきたばかりであり、そこから色々あって店の経営を任されることになる。
首を傾げる二人の少女の名は一人がシーテル、もう一人がレンダだ。
レンダとは山田が異世界に来た時に初めて会った鬼の角が生えた元高級奴隷だったが、その持ち主だった奴隷商人に色々あってからは山田の所有物という名目で一緒についてきている。
シーテルとは借金を払えず取り立てに襲われていた所を山田とレンダで助けた。それからというもの、住む家がないそうなので一緒に生活していた。
レンダとは山田が異世界に来た時に初めて会った鬼の角が生えた元高級奴隷だったが、その持ち主だった奴隷商人に色々あってからは山田の所有物という名目で一緒についてきている。
シーテルとは借金を払えず取り立てに襲われていた所を山田とレンダで助けた。それからというもの、住む家がないそうなので一緒に生活していた。
例えば吉〇家の”はやい、やすい、うまい”しかり、
mo〇nの”もう勇者しない”しかり、
アマー〇コア3の”その世界に、空は無かった。”しかり、
その店やゲームの特徴や世界観をわかりやすい告知や宣伝にして謳い文句や煽り文句にした文章のことだ
そう言いながら山田がテーブルに置いた紙にはこんなことが書かれていた。
その店に、商品はなかった。~山田店~
そう言いながらシーテルは山田が出した紙に何か文字を書き始めた。
この人の商品を離さない。私の商品ごと、離してしまう気がするから~山田店~
レンダはテーブルに置かれたメモを奪うように手に取ると、それを裏返して文字を書き始めた。
高価な物から効果的な物もあります~山田店~
レンダは唐突なダメ出しにハートが傷つき、反射的に椅子から立ち上がった。
必死に自身が作ったキャッチコピーを褒めるが、他の二人は容赦なく評価という名のナイフを突き刺していく。
この人の〇〇〇を離さない。私の〇〇〇ごと、イってしまう気がするから~山田店~
あまりの酷さに切れたレンダの鉄拳が山田の顔の中心に当たろうとするが、直前に山田は右手の平でガードし、そのまま壁まで吹き飛ばされると同時に周囲にホコリと壁の破片が飛び散る。
壁まで吹っ飛ばされたハズなのに血も垂れていない無傷の山田を前にレンダは怒った表情で睨みつける。
ただの茶番でしょ~山田店~
フリーダムウォーズの火炎放射器滅茶苦茶うざいよね~山田店~
懲役100万年~フリーダムウォーズ~
・・・・・・・・・・~山田店~
ねぇ
突然部屋に響き渡った声に騒いでいた3人はすぐさま口を閉じ、体を硬直させた。
先ほどまでとは全く違う空気が部屋全体に漂い始める。そう、この声を発する人は絶対に逆らってはいけないからだ。
先ほどまでとは全く違う空気が部屋全体に漂い始める。そう、この声を発する人は絶対に逆らってはいけないからだ。
ねえったら
いつの間にか山田の隣から発せられる声にその場にいた全員がの体が震えており、そんな中山田はゆっくりと右へ視線を向けてその人がいるのか確認した。
山田の隣に座っていたのは、どこから取り出したのかわからない湯呑みが入ったお茶を美味しそうに飲む、山田達が今いる家の大家さんである血花さんだった。
山田の隣に座っていたのは、どこから取り出したのかわからない湯呑みが入ったお茶を美味しそうに飲む、山田達が今いる家の大家さんである血花さんだった。
血花は叫ぶと同時に山田の頭へ力を込めたかかと落としを繰り出した。その空間を切り裂きそうなほどの速さで落とされたかかとは見事山田の脳天に直撃し、山田はそのまま泡を吐きながら倒れた。
血花はテーブルの上の紙に気が付き、それが気になったようで右手で拾い上げてじっくりと睨んだ。
血花の話には一つ一つに説得力があった。それはぐうの音も出ない正論を話しているからというのもあるが、最大の理由は彼女が喫茶店の経営者でもあり、それと同時に店に対してお金の貸し借りを行っている業者でもあるからだろう。
今まで様々な店を見てきた血花にとってはどのキャッチコピーが良くてどのキャッチコピーが悪いのか一目で判別できるほどたやすいことだろう。
今まで様々な店を見てきた血花にとってはどのキャッチコピーが良くてどのキャッチコピーが悪いのか一目で判別できるほどたやすいことだろう。
血花は紙を気絶した山田覗いて全員が見えやすいテーブルの真ん中に置き、ゆっくりと人差し指で一か所を指さした。
絶対に儲かる方法教えます!最短でも100万稼げます!シンプルなのに勝ちすぎて話題沸騰!!~山田店~
そう血花は言うと今まで見たことにないような満面の笑顔でニッコリと笑った。
全く・・・さっきからずっと黙って見ていれば
今までその場にいなかったハズであろう人物の声が部屋に響き渡ると同時に天井に貼られていた板が外され、そこから服に鎧が混じったような服を着た女が落ちてきた。
レンダの怒りの鉄拳が女の顔に直撃すると同時に女は後方に吹っ飛ばされ、山田の隣の壁に山田と同じように直撃した。
壁にぶつけられたにも拘わらずピンピンと元気そうに立ち上がった女は先ほどとは違う真剣な表情で口をひらいた。
この女は自己紹介の通りルーディクタ王国の第8代目王女フィルト=レイスカンダだ。ルーディクタ王国は体から毛が生え、しっぽや耳も生えているケモノの人々が住む国であり、その国で最近王様になったばかりである。
ついこの前に王になった際にプレッシャーから逃げるために泊まっていた高級な宿を抜け出し、橋の下で泣いていた所を散歩していた山田に見つけられて元気づけられ、さらに突然襲ってきた暗殺部隊にも山田は逃げることなく一人も殺さずに気絶させたため、それ以来山田に惚れて暗殺部隊の訓練を自ら志願し、そこで培った技術を使ってストーカーじみた行動を起こしている。
つまり一般人から見ればやべー奴である。
ついこの前に王になった際にプレッシャーから逃げるために泊まっていた高級な宿を抜け出し、橋の下で泣いていた所を散歩していた山田に見つけられて元気づけられ、さらに突然襲ってきた暗殺部隊にも山田は逃げることなく一人も殺さずに気絶させたため、それ以来山田に惚れて暗殺部隊の訓練を自ら志願し、そこで培った技術を使ってストーカーじみた行動を起こしている。
つまり一般人から見ればやべー奴である。
フィルトはそう言いながら右手で持っていたメモ用紙をテーブルの真ん中にゆっくりと置いた。
そこにはこう書かれていた。
そこにはこう書かれていた。
王国の夜はこの店長で決まり!!~山田店~
部屋の中で全員肉切り包丁や鎌や銃剣などの武器を取り出して大乱闘が起き始める中、シーテルは部屋の端っこで黙ってその光景を見ながらメモに文字を書いていた。
叫び声が絶えないお店です~山田店~