異性のベッド上から始まるファンタジー
文字数 1,308文字
いつの間にか落ちる感覚が無くなっていた。気がつくと楽器を抱えており、白くてふかふかのベッドの上に這いつくばるような姿勢で転がっていた。
フルートは無事なのかな？ ちょっと試しに確認だけしておこうかな？
フルートを一通り確認してみたが、壊れた所は一切なく、普段通りの形状と音色を奏でてくれた。
その時だった。
おーい、僕の部屋に誰かいるのか？
ヤバい！！
誰か戻ってきた！！
はっきり言っておこう。私は、彼氏がいた事もある。あんなことやこんなことをした。でも、こんな転生とか初めてで私には何の役割が与えられているのか分からない状態なのに……。
部屋の扉が開かれる。驚いた私は、ベッドから降りようと立ち上がったが、足元がよたよたとして前のめりに転んだ。最悪な事に転んだ際、スカートがめくれあがってパンツ見られたかもしれない。
私は、恥ずかしさで顔を赤らめた状態で部屋に入ってきた部屋の主の顔を見つめた。
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部屋に入ってきたイケメンは、金色の少しパーマのかかった短めの髪と髪と同じ金色の瞳を持っている優しげな青年であった。
か……カッコいい……
私が口走ったと同時に青年が動きだし、私をベッドに縫い付けるかのように押し倒した。その上、青年が馬乗りになってきたので動けなくなった。
レディーにこれは酷くない？
後、良かった。フルートは机の上においておいて……。でも、何故押し倒されているの？ 時々、青年の吐息が首筋にかかり、変な声が出そうになる。
今まで黙っていた青年は、不機嫌そうに口を開いた。
何者だ！！ 得物は持っていないだろうな？
え……得物って……
ワケわからない。得物って何なんだ。獣か？ 私は一人で百面相をしてしまう。それを見た青年は、ニヤリと笑みを浮かべ、私のブラウスについているリボンをほどいたのだ。
な……何をするんですか？！
あなたが本当の事言っているのか身体に確かめるだけだよ。黙っていればたった一夜の悦びを与えてあげるから
青年にリボンをほどかれ、ブラウスの第２ボタンまではずされると、私は恥ずかしくなり、逃げたくなった。しかし、それさえも許されず、青年が私の首筋をペロリと舐めてきたのだ。
うぅん……あっ……やめ
うるさい！！ 黙ってて！！ 僕だって我慢できないんだから！！
首筋にかかる相手の吐息に私は、変な声が出てしまう。それに私は、お風呂に入っていないし、あの災害にまきこまれた後なので、どろどろに汚れているはずだ。
それなのにその汚れや乱れは一切なく、普通だった。
もう何が何だか私にはワケわからない。いきなりイケメンの男の人に迫られる、って何処の人なのか……。いちいち触り方まで慣れているのがムカつく。
「もうどうにでもなれ！！」、私には今、彼氏とかいないし、この人も最後まではやらないだろう。私たち初対面だし……。ここは、少し委ねてみよう。
私は、名も分からないイケメンの男の人に身を委ねるために目を閉じた。
