夢、それは幸せへの弓引き

文字数 432文字

夢は夢であるから夢なのであって、叶ったそれは現実でしかない。特別感を手放し、新たな夢に淘汰されてゆく。真っ直ぐに、経験値に変化する一途を辿る現実。

夢、それは幸せへの弓引き。命中するか否かは腕次第。腕は、継続力。ただ、的を外れて得ることもある「力み過ぎたな」。高望みなんてない。あるのは、夢と現実の交渉。

欲しい、届かない。
欲しい、先約がある。
欲しい、環境に願い下げられ
欲しいと願うことすら許されず。


夢、それは幸せへの弓引き。
私の幸せが誰かの不幸せの姿をしていても、弓矢は手元にある。


幸せ。それはときに、夢を遥かに凌駕する試練。弓を折るという選択を、微笑みながら囁いて。

「自分で決めなよ」

夢は夢であるから夢なのであって、破れたそれは、矢筒になる。矢が抜けぬよう、身幅を細めて。


それなのに、意に反して欲張りになるココロ。

「今度こそ、欲しい」
「自分で決めなよ」

今度は、矢は抜けるだろうか。
今度は、弓を折らずにいられるだろうか。


お願い。夢を、現実にさせて。今度こそ。初めて。
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