第27話 クレジットカードと遊戯王カードの違い

文字数 736文字



マクドナルズというカフェでコーヒーを飲みながら本を読んでいる。モバイルオーダーというスマートフォンから注文するシステムを利用している私だが、近くに座っている若い人は意外とそのシステムを使っていない。

何故なのだろう?と考えてみると、彼らは学生であるから、クレジットカード払いが出来ないからであることを発見した。世紀の大発見である。しかも、彼らはお小遣いというシステムにより現金払いしかできない。そろそろPayPay等の電子マネーでお小遣いをあげる画期的な親が出てきそうであるが、使えないお店も多いため、もう少し時間がかかるだろう。

ところで、もし自分が親になった時、クレジットカードを子供に持たせることが可能であるか?という率直な疑問が生まれた。世紀の大疑問である。貴方はどうだろう?

これは懐の大きさを示す、模範的な問いだ。この問いにYESと声高らかに答えられた貴方に私はなりたい。私は貝になりたい。

専門学校時代、友人が親のクレジットカードで秘密の買い物をし、その請求書が家に届かぬよう、私の住んでいたマンションに届くようにと住所を聞いてきたことがあった。当時の私はしぶしぶ住所を伝えた。その後どうなったかは聞いていない。

あの出来事を考えると、私はNOと答えてしまう。トラウマなのだ。「親のクレジットカードで勝手に買い物をし、友人の家に請求書が届くように住所を聞いてくる奴恐怖症」なのだ。

もし、いつか子供ができる日が来たのなら、遊戯王カードではなく、クレジットカードとプライオリティパス(世界中の空港ラウンジを使い倒せる)を手渡し、「夏休みで世界一周へ行き、次の旅行者の為に情報をまとめた(旅行のしおり)を作ってきたまえ!」と言えるような大きな、懐の深〜い漢になりたいものだ。
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