11:暗闇の旅館の探索 その1
文字数 2,205文字
楠木は、玄関に行った人たちを呼び、宿帳の内容を伝えました。
楠木はすみれに尋ねました。
もなは楠木に懐中電灯を渡しました。
玄関の扉は磨りガラスになっています。
時津が靴入れを見てみると、自分の靴は勿論、全員の靴もありました。
時津は靴をはき、近くにいたタケルとすみれにも靴があることを教えました。
時津の声に気付き、一旦、全員靴入れに戻りました。
時津は玄関が開かない旨を、タケルとすみれにも伝えました。
タケルがそう言うとすみれは頷き、持っていたヘアピンで玄関の扉を開けようと試みます。
ヘアピンが折れてしまいました。
時津に続いて、タケルとすみれも「荷物置き場」についていきました。
スタッフルーム。
瀬川はスタッフルームのドアを開けようとしますが、鍵がかかっているのか開きませんでした。
スタッフルームには窓も無く、内部を確認することは一切できません。
本立てには、先程と同じように新聞紙が2つと古書がありました。さらに、楠木は先程は無かった「手帳」も見付けました。
そこに、瀬川ともなが楠木に合流しました。
瀬川ともなは楠木の持っている手帳を覗き込みます。
パラパラと目を通すと、手帳は男性の筆跡で綴られていました。
楠木は、手帳の中の或る文章に目が留まりました。
楠木は直に手に取ったので、昼間見た新聞紙と古書と変わりないことが分かりました。