第7話 姫の涙
文字数 3,762文字
集まった大工たちが、誰彼くんに言った。
「ラジオの姉ちゃんが言ってたぜ」
「自転車、飛ばすんだってな」
「さっさと始めようか。赤ん坊が産まれっちまうぜ?」
力持ちの男たちは、川の増水が収まらないので工事が出来ず、実は体力を持て余していたのだという。
まずは橋桁用の木材と敷板の運び込みが始まった。続いて、頭領のかけ声で柱の建て込みが始まった。男子が運び出した机を、ロープで固めてブロックにし、足場や揺れ止めの土台にしながら手際よく柱を立てていく。次は測量士が、分度器を手に、スロープの角度を考えながら柱に桁を渡す位置を決めていく。木材の固定は、仮設なのでほとんどの場面で荒縄が使われている。事が終われば、またバラバラにして橋の材料に使う算段なのだ。
学校の生徒も、ただ見ているわけじゃない。男子たちは荷物運びを手伝い、女子たちは休憩のお茶出しに奮戦した。もちろん誰彼くんも、わたしも。
その様子は、どうやらラジオで逐一報告されたらしく、その日のうちに、町じゅうの人、川向こうの人にも知れ渡って、様子を眺めに来る人がこちらにもあちらにもあふれた。
そして三日後。
校舎三階からのスロープと河原に作った助走路、そして空へ向かって跳ね上がるジャンプ組み上がった。
実行は、昼の十二時と決まった。ちょうど、お昼の鐘が鳴るときだ。ラジオで伝えられて、こちら岸にも向こう岸にも、土手に人があふれていた。
三分前。
三階の教室、窓枠の高さに作ったステージに、速達王子が上がった。
自転車はいつもの物、着ている物もいつもの制服。詰め襟のところにシャツの白が少し見えている。
視線はまっすぐに窓の外を向いていて、緊張は見られない。涼しい顔だ。
誰彼くんがステージに手をついて彼を見上げた。
「ラジオで、土手の向こうにクッションになるようなものを用意しておくように言ってもらってるが、網なのかベッドマットなのか、ここからじゃ見えない。とにかく、気をつけろよ」
「大丈夫だよ」
「誰も、おまえが怪我するところなんか期待してないからな」
「大丈夫」
誰彼くんも真剣だ。
「これもお願いします」
わたしは、クラスの女子から毛糸の端を預かっていた。それを荷台の後ろ端に結びつける。
「ついでにこの毛糸を向こう岸へ渡してくれれば、あとでロープが渡せて、それを使ってカゴで手紙のやりとりが出来ます。橋が直るまで街のみんなの役に立ちます。それから……赤ちゃんが産まれたら、私たちに手紙をください」
そう言ったわたしに、王子は優しく微笑んだ。また子ども扱いされたと思ったけれど、悪い気分じゃない。
そのとき誰かがラジオをつけた。
『……あ、見えます! スタート位置に速達配達人が姿を見せました! かっこいい! 頑張れー!』
いつものラジオのパーソナリティーが、今日は機材を外に持ち出して中継している。窓からギャラリーの様子を見ると、土手の上、スロープが越えるところに、椅子と机を持ち出し、簡易アンテナを立てた女性の姿があった。
わたしは窓辺にいながら、夏の高い日差しが作った影に顔だけを隠して、彼女のことを見た。彼女は、こちらを見上げているけれど、その視線はわたしのことを見ていないだろう。ステージにいる王子のことに注目しているだけなのだろう。
『………』
スタート前の緊張が伝わったのか、ラジオの言葉が途絶える。
サーという雑音が耳につく。
パーソナリティー、失格だと思った。
そのとき。
キーンコーン…!
「スタート!」
鐘が鳴ると同時に誰彼くんが手を振り上げた。
ほぼ同時に速達王子がペダルを踏み込んだ!
日差しの中に背中が飛び出していく…。
『…スタートしました!』
少し遅れて実況が届く。
シャー!という音が一気にトーンを上げて加速していく。
王子の姿はスロープを一気に駆け下り、わずか二、三秒後にはこちら側の土手を越えた!
ラジオに走行音が過ぎる!
わたしは拳を握りしめた!
河原の助走路に出た王子は、風を裂きながらさらに加速する。自転車を左右に揺らしながら、黒い獣が駆けるように…!
そして、ジャンプ台から空へ向けて飛び出した!
「行けェーッ!」
誰彼くんが叫んだ!
わたしも同じ言葉を叫んでいた!
飛び出した王子は、ツバメのように弧を描いて、三階にいる私たちの目線の高さまで舞い上がった。背中に銀糸で刺繍された速達郵便の文字が、夏の日差しにキラリと輝いていた。
大きな山を描いて、彼は飛んだ。
背中に陽光を受けながら…。
風に髪を遊ばせながら…。
それはとても長い時間の光景に見えたけど、ほんの数秒だったのだと思う。
黒い姿が濁った川を飛び越え、土手の向こうに消えた。
クラスのみんな、町の人、全員が息を詰めていた。
……。
……。
彼が姿を見せない。
まさか、着地失敗、怪我をしたのか?
不安が過ぎったとき、川向こうでギャラリーが沸き立った!
「成功なの?」
「そうに決まってる」
わたしは目をこらした。
誰彼くんも確証を求めて身を乗り出した。
そのとき、黒い制服を着た彼が土手の向こうから姿を見せた。そして爽やかに片手を上げて、こちらに無事を伝えてきた。
「成功だ!」
ワアッ!と辺り一面に歓声が上がった。
ラジオの音はかき消されたけれど、土手の上ではねる人たちの姿を見れば、安堵と賞賛の大きさはわかった。
わたしは汗を握った拳を開き、胸をなだめながら、まぶしく王子の姿を見た。けれど向こう岸は遠すぎて、その表情までは見えるはずが……
「!」
目をこらした、そのときだった。
土手の影から、ゆっくりとゆっくりと白いワンピースの女性が姿を見せた。髪の長い、姫のような女性だった。その胸には、大きな白い花束のように、白い布に包まれたなにかが抱きかかえられていた。
王子が、その花束をのぞき込む。まぶしそうに目を細め、ひとしきり横顔を見せて、それから彼は私たちのほうを見た。
嬉しそうな、誇らしげな、そんな笑顔だった。
「…彼は、言ってたよ」
わたしはつぶやいていた。
「思いがあれば…見えるんだね」
どんなに遠くても、彼の笑顔は輝いて見えた。
満面の、ほんとうに、幸せそうな笑顔だった。
それは、誰彼くんにも見えているだろうか。
そっと横を見ると、彼は王子の姿を見つめ、呆然としているようだった。ただ、そのまなじりには、かすかに涙が光って見えた。
その夜。
ブレッドケースを開けると、パンとジャムが入っていた。
サンドイッチを作る時間は、無かったらしい。
ラジオをつけると、彼女はまだ、昼間の興奮を話題にしていた。
今朝、赤ちゃんは一足先に産まれてしまったこと。彼と彼女のプロフィールも読み上げた。それは、毛糸を紐に、さらにロープに替えて、向こうからこちらへ、小さな籠のロープウェーで届けられた情報だった。
わたしはラジオを切ると、パンにジャムを塗り、かじりついた。
かじりつきながら、考えた。
誰彼くんは、王子の笑顔に、父親の笑顔を重ねたのだろう。母親の死がなければ、見ることができた笑顔を見たのだろう。彼は責任感が強いから、ずっと苦しかったんだと思う。そして期待したとおり、王子の笑顔に救われたはず…。
でも、わたしは、どうだろう。見たいと思った王子の笑顔に、期待したような何かを見たのかな……。
………
………。
答えは出ない。
でも、どうしても知りたいことが、できてしまった。
わたしはメモを取ると、衝動的にペンを走らせた。
*
夜が明けて。
ベッドでパチリと目が覚めたけれど、爽快感はなかった。
ラジオの前にメモを残したからだった。
朝、彼女が出かける前、遅くともラジオをつける時には気づけるように、わざとそこに置いた。
だからだろう。家の中はいつもと違って静寂に包まれていた。
隣の食堂から、ラジオの音が聞こえてこない…。
ツンツンのパジャマ姿で食堂に行くと、いつもの通り誰もいない。
食卓には朝食も用意してある。
ラジオが、ついてないだけだ。
そこに、わたしの置いたメモが、裏返しにして残してあった。
自分でなんて書いたか、覚えている。
たった一つ、どうしても知りたくなったこと…。
わたしのパパは、あんなふうに笑顔でしたか?
……。
返事が書かれていた。
もちろんよ、とだけあった。
けど、嘘だ。
文字が涙でにじんでいたし…。
逃げた男が、笑顔だったわけがない。
ラジオは、沈黙している。声を、聞かれたくない日もあるんだろう。
静けさの中でわたしは、自分がしたことの罪を感じて、気づけば泣いていた。わたしは産まれながらに被害者なんだから、罪を感じる必要はない。でも、辛かった。
ポタポタと涙が、メモをぬらす。
にじんでいた文字が、もっとにじんでいく。
でも、いつの間にかパジャマの袖は短くなって、いまはもう、涙を拭えない。わたしはいつまで泣いていればいいんだろう……と、そのときだった。
にじんだ視界の中に、誰かの面影が浮かんだ。
誰彼くん…。
咄嗟に思った。彼に、こんな顔は、見せられない。彼は責任感が強いんだから。
わたしはメモを伏せると、涙を拭った。
短くなった袖口じゃなく、自分の指で。
そして鏡をのぞき込み…。
朝陽の中へとペダルを踏んだ。
(了)
「ラジオの姉ちゃんが言ってたぜ」
「自転車、飛ばすんだってな」
「さっさと始めようか。赤ん坊が産まれっちまうぜ?」
力持ちの男たちは、川の増水が収まらないので工事が出来ず、実は体力を持て余していたのだという。
まずは橋桁用の木材と敷板の運び込みが始まった。続いて、頭領のかけ声で柱の建て込みが始まった。男子が運び出した机を、ロープで固めてブロックにし、足場や揺れ止めの土台にしながら手際よく柱を立てていく。次は測量士が、分度器を手に、スロープの角度を考えながら柱に桁を渡す位置を決めていく。木材の固定は、仮設なのでほとんどの場面で荒縄が使われている。事が終われば、またバラバラにして橋の材料に使う算段なのだ。
学校の生徒も、ただ見ているわけじゃない。男子たちは荷物運びを手伝い、女子たちは休憩のお茶出しに奮戦した。もちろん誰彼くんも、わたしも。
その様子は、どうやらラジオで逐一報告されたらしく、その日のうちに、町じゅうの人、川向こうの人にも知れ渡って、様子を眺めに来る人がこちらにもあちらにもあふれた。
そして三日後。
校舎三階からのスロープと河原に作った助走路、そして空へ向かって跳ね上がるジャンプ組み上がった。
実行は、昼の十二時と決まった。ちょうど、お昼の鐘が鳴るときだ。ラジオで伝えられて、こちら岸にも向こう岸にも、土手に人があふれていた。
三分前。
三階の教室、窓枠の高さに作ったステージに、速達王子が上がった。
自転車はいつもの物、着ている物もいつもの制服。詰め襟のところにシャツの白が少し見えている。
視線はまっすぐに窓の外を向いていて、緊張は見られない。涼しい顔だ。
誰彼くんがステージに手をついて彼を見上げた。
「ラジオで、土手の向こうにクッションになるようなものを用意しておくように言ってもらってるが、網なのかベッドマットなのか、ここからじゃ見えない。とにかく、気をつけろよ」
「大丈夫だよ」
「誰も、おまえが怪我するところなんか期待してないからな」
「大丈夫」
誰彼くんも真剣だ。
「これもお願いします」
わたしは、クラスの女子から毛糸の端を預かっていた。それを荷台の後ろ端に結びつける。
「ついでにこの毛糸を向こう岸へ渡してくれれば、あとでロープが渡せて、それを使ってカゴで手紙のやりとりが出来ます。橋が直るまで街のみんなの役に立ちます。それから……赤ちゃんが産まれたら、私たちに手紙をください」
そう言ったわたしに、王子は優しく微笑んだ。また子ども扱いされたと思ったけれど、悪い気分じゃない。
そのとき誰かがラジオをつけた。
『……あ、見えます! スタート位置に速達配達人が姿を見せました! かっこいい! 頑張れー!』
いつものラジオのパーソナリティーが、今日は機材を外に持ち出して中継している。窓からギャラリーの様子を見ると、土手の上、スロープが越えるところに、椅子と机を持ち出し、簡易アンテナを立てた女性の姿があった。
わたしは窓辺にいながら、夏の高い日差しが作った影に顔だけを隠して、彼女のことを見た。彼女は、こちらを見上げているけれど、その視線はわたしのことを見ていないだろう。ステージにいる王子のことに注目しているだけなのだろう。
『………』
スタート前の緊張が伝わったのか、ラジオの言葉が途絶える。
サーという雑音が耳につく。
パーソナリティー、失格だと思った。
そのとき。
キーンコーン…!
「スタート!」
鐘が鳴ると同時に誰彼くんが手を振り上げた。
ほぼ同時に速達王子がペダルを踏み込んだ!
日差しの中に背中が飛び出していく…。
『…スタートしました!』
少し遅れて実況が届く。
シャー!という音が一気にトーンを上げて加速していく。
王子の姿はスロープを一気に駆け下り、わずか二、三秒後にはこちら側の土手を越えた!
ラジオに走行音が過ぎる!
わたしは拳を握りしめた!
河原の助走路に出た王子は、風を裂きながらさらに加速する。自転車を左右に揺らしながら、黒い獣が駆けるように…!
そして、ジャンプ台から空へ向けて飛び出した!
「行けェーッ!」
誰彼くんが叫んだ!
わたしも同じ言葉を叫んでいた!
飛び出した王子は、ツバメのように弧を描いて、三階にいる私たちの目線の高さまで舞い上がった。背中に銀糸で刺繍された速達郵便の文字が、夏の日差しにキラリと輝いていた。
大きな山を描いて、彼は飛んだ。
背中に陽光を受けながら…。
風に髪を遊ばせながら…。
それはとても長い時間の光景に見えたけど、ほんの数秒だったのだと思う。
黒い姿が濁った川を飛び越え、土手の向こうに消えた。
クラスのみんな、町の人、全員が息を詰めていた。
……。
……。
彼が姿を見せない。
まさか、着地失敗、怪我をしたのか?
不安が過ぎったとき、川向こうでギャラリーが沸き立った!
「成功なの?」
「そうに決まってる」
わたしは目をこらした。
誰彼くんも確証を求めて身を乗り出した。
そのとき、黒い制服を着た彼が土手の向こうから姿を見せた。そして爽やかに片手を上げて、こちらに無事を伝えてきた。
「成功だ!」
ワアッ!と辺り一面に歓声が上がった。
ラジオの音はかき消されたけれど、土手の上ではねる人たちの姿を見れば、安堵と賞賛の大きさはわかった。
わたしは汗を握った拳を開き、胸をなだめながら、まぶしく王子の姿を見た。けれど向こう岸は遠すぎて、その表情までは見えるはずが……
「!」
目をこらした、そのときだった。
土手の影から、ゆっくりとゆっくりと白いワンピースの女性が姿を見せた。髪の長い、姫のような女性だった。その胸には、大きな白い花束のように、白い布に包まれたなにかが抱きかかえられていた。
王子が、その花束をのぞき込む。まぶしそうに目を細め、ひとしきり横顔を見せて、それから彼は私たちのほうを見た。
嬉しそうな、誇らしげな、そんな笑顔だった。
「…彼は、言ってたよ」
わたしはつぶやいていた。
「思いがあれば…見えるんだね」
どんなに遠くても、彼の笑顔は輝いて見えた。
満面の、ほんとうに、幸せそうな笑顔だった。
それは、誰彼くんにも見えているだろうか。
そっと横を見ると、彼は王子の姿を見つめ、呆然としているようだった。ただ、そのまなじりには、かすかに涙が光って見えた。
その夜。
ブレッドケースを開けると、パンとジャムが入っていた。
サンドイッチを作る時間は、無かったらしい。
ラジオをつけると、彼女はまだ、昼間の興奮を話題にしていた。
今朝、赤ちゃんは一足先に産まれてしまったこと。彼と彼女のプロフィールも読み上げた。それは、毛糸を紐に、さらにロープに替えて、向こうからこちらへ、小さな籠のロープウェーで届けられた情報だった。
わたしはラジオを切ると、パンにジャムを塗り、かじりついた。
かじりつきながら、考えた。
誰彼くんは、王子の笑顔に、父親の笑顔を重ねたのだろう。母親の死がなければ、見ることができた笑顔を見たのだろう。彼は責任感が強いから、ずっと苦しかったんだと思う。そして期待したとおり、王子の笑顔に救われたはず…。
でも、わたしは、どうだろう。見たいと思った王子の笑顔に、期待したような何かを見たのかな……。
………
………。
答えは出ない。
でも、どうしても知りたいことが、できてしまった。
わたしはメモを取ると、衝動的にペンを走らせた。
*
夜が明けて。
ベッドでパチリと目が覚めたけれど、爽快感はなかった。
ラジオの前にメモを残したからだった。
朝、彼女が出かける前、遅くともラジオをつける時には気づけるように、わざとそこに置いた。
だからだろう。家の中はいつもと違って静寂に包まれていた。
隣の食堂から、ラジオの音が聞こえてこない…。
ツンツンのパジャマ姿で食堂に行くと、いつもの通り誰もいない。
食卓には朝食も用意してある。
ラジオが、ついてないだけだ。
そこに、わたしの置いたメモが、裏返しにして残してあった。
自分でなんて書いたか、覚えている。
たった一つ、どうしても知りたくなったこと…。
わたしのパパは、あんなふうに笑顔でしたか?
……。
返事が書かれていた。
もちろんよ、とだけあった。
けど、嘘だ。
文字が涙でにじんでいたし…。
逃げた男が、笑顔だったわけがない。
ラジオは、沈黙している。声を、聞かれたくない日もあるんだろう。
静けさの中でわたしは、自分がしたことの罪を感じて、気づけば泣いていた。わたしは産まれながらに被害者なんだから、罪を感じる必要はない。でも、辛かった。
ポタポタと涙が、メモをぬらす。
にじんでいた文字が、もっとにじんでいく。
でも、いつの間にかパジャマの袖は短くなって、いまはもう、涙を拭えない。わたしはいつまで泣いていればいいんだろう……と、そのときだった。
にじんだ視界の中に、誰かの面影が浮かんだ。
誰彼くん…。
咄嗟に思った。彼に、こんな顔は、見せられない。彼は責任感が強いんだから。
わたしはメモを伏せると、涙を拭った。
短くなった袖口じゃなく、自分の指で。
そして鏡をのぞき込み…。
朝陽の中へとペダルを踏んだ。
(了)