魔王と五十路勇者の笑えない戦い

文字数 869文字

ばびぶ 様作

注*表題作が感染症関係なため、別作品にさせていただいています。
(企画がエブリスタにも転載予定があり、そちらでは感染症関係全面禁止の為)

【あらすじ】
魔王城にやって来た勇者は、なんと五十路。魔王は父親ほども歳の離れた勇者の姿に驚き、彼の身の上話に耳を傾けるのだが、その人生は涙なくしては語れない。身の上話を聞き終わった時、彼と戦う決断を迫られた魔王。果たしてどう決断するのか…。

書き出し一行目はこちら
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魔王城の王の間は真っ暗だ。暗闇の中、魔王は静かに玉座に座り勇者がやって来るのを待っていた。
(引用)
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もう、すでにタイトルだけで笑ってしまうし、面白そうである。50歳まで勇者を続けなければならないということは、60が定年なのだろうか、と考えてしまう。妄想をさせるタイトルであることは間違いない。
あらすじに、父親ほども歳の離れたと書かれていることから、魔王は少なくともぴちぴちなのだろうと、いう事が想像できる。涙なくしては語れないとなっている部分からは、この勇者は50まで勇者を続けなければならない事情があったのだということが、想像がつく。
争いとは、相手をよく知らない、または怒りだけをぶつけられる程に憎しみがあるから起こるもの。理解しあってしまったならば、戦う事はできない。人は相手を知れば知るほどに愛着の沸く生き物だからだ。だからこそ、敵国同士の者が愛し合う物語には切なさを感じ、涙する。
この物語では、魔王が勇者の事情を理解してしまうのだろう。では、その時魔王は一体どういう決断を下すのか。そこが一番の見どころであろう。
書き出しの一行からは、暗闇の中で魔王が待っているという事がわかる。それは闇の中でも見えるのか、それとも息を顰めるために暗いのか、この一文からではまだ予測不能だ。
ただ、暗闇の中で魔王が待っているのは、飛んでもなく恐ろしい。勇者は、そんな中でも突入できるほどには精神力のある人物であるということが想像できるのだ。
さて、そんな勇者と魔王が出逢い、一体どんな結末になるのか。是非、その目で確かめてみてくださいね。

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