第185話  1/26

文字数 1,428文字



 お昼前。
 昨日は結局1日、掃除や片付け。
 それから、役所関係の書類を集めたり、子供たちの家具や壊れた家電を注文して、疲れた。
 家電ってのは、一気に壊れだすから、大変だ。
 ガステーブルと食器乾燥機が壊れた。
 今日、ガス屋さんに見積もりに来てもらう。
 うちは古いマンションだから、入るかわかんないから。
 それにエレベーターもないし、下取りも買うときにお願いするつもり。

 子供たちが連日、家にいるせいか、二度寝がちゃんと取れない。子供が濃厚接触で、陰性だったのだけど、喉の痛みを訴えたので、相談すると再度PCRすることに。
 んで、家族に制限はないんだけど、やっぱそれをいろんなところに相談して、「行っていいですか?」と聞けば、相手は素人なので、「それはちょっと」ってなる。
 まあそりゃそうだよなって思う。
 会社や学校、店なんかは色々他の人を考えないと行けないから。
 だから、僕も美容院をキャンセルした。

 でも、メンクリの先生には相談済みなので、今週も一人で行くつもり。

 作業所から受入拒否されて、ちょうど一年ぐらいたったので、一つまた思い出話を。

 前にも書いたが、僕は小説を書籍化したいから、習いに行ったのではなく、少しでも、ウェブで発表する時に、描写や文章力をうまくなりたいと思い、通所していた。
 だが、肝心の講師がいない。

 当時、いた講師は、若い女性のイラストレーター1人。
 最初会った時は
「日本画とか興味あります?」
 なんていう人だったので、お堅い趣味してんなぁって、印象を抱いたが、全然違った。

 彼女にイラストを習いつつ、趣味の話をすると腐女子だった。
 それもとびきりの。
 だから、名前はフーさんにしておこう。
 んで、僕がフーさんに聞く。

「あのフーさんが描いてるBL読ませてもらえますか?」
 するとキッパリ断られる。
「ダメです!」
 僕が再度、質問する。
「何でですか?」
「人には見せたくありません。二次創作だからっす! それに味噌村さんは、興味本位でしょ?」
「はい。ダメですか?」
「ダメです! ネットで検索しても私のは絶対に探せませんからね!」
 と、いつも怒られていた。

 僕は懲りずに見たいと言うと、たしかこういう表現で断られた。
「興味本位で近づかないでください! まず作品を好きになってください!」
「はぁ……」
「味噌村さんだって、自分の好きなキャラが不本意に絡められたら、嫌でしょ!?」
「え、どういうことです? 例えば?」
「味噌村さんの好きなアンパ●マンが受けで、バイ●ンマンが攻めの薄い本を見つけたら、嫌でしょ!?」
「え、すいません。読みたいです」
 僕がそう答えると、フーさんは顔を真っ赤にして激怒する。

「なっ!? じゃ、じゃあ! 味噌村さんの好きなドラ●もんとのび……」
 といいかけたところで、
 上司に
「フーさん! 会議するから早く来て!」
 と怒られていた。

 フーさんは、まだ僕に何か言いたげで、興奮していた様に見えた。
 そして、
「味噌村さん! あとでまた話するっすよ! いいですか! 興味本位で界隈に近づいたらダメっすからね!」
「はぁ……」

 フーさん曰く、僕は荒らしているらしいが、悪気はないし、好奇心が旺盛な僕は、その後もフーさんに色々と聞いては怒られた。
 ただ、フーさんは、どんな質問でも必ず答えてくれたので、基本はすごく優しい先生だった。
 BL界隈の質問の1に対して、10は返してくれる。

 僕にとって、BLの師匠だと思っている。

 ではまた!
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