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文字数 358文字
キスから始めよう
そばにおいでよ大好きだよと
強く強く抱きしめあって
深く深く貪り求め合って
2人で迎えた朝なのに心が満たされない
白い布を纏いまだ寝息を立てている
君の髪に触れながら
自分に問いかける
僕の求める愛はどこにあるのかと
少し熱いシャワーで満たされないモノを潤し
君を置いて明けてもない朝の匂いに誘われる
どこへ向かうのだろう
その問いかけに答えは見つからない
喉に突き刺さるような冷たい空気が
身体を通り抜けアスファルトに溶けていく
足跡を消し去るようにかけらも消し去るように
君の囁く甘い声に時折救われながらも
彷徨い続けるしかないのだろうか
空高く南へ向かう鳥たちは
そんなちっぽけな僕の嘆きとため息を
奪い去り旅立ちの糧に流し込む
1人じゃ愛も探せず孤独に勝てない弱虫の僕は
凍え切った身体を引きずり
君の優しさに甘えて温もりで包まれて眠る