第1話 「古屋敷の妖怪王」  ›

文字数 7,614文字

1章
電車の混雑の中、電車のアナウンスと会社員の仕事の会話、そして女子高生の怪談じみた話が混ざり合っている。
長時間たち続ける奈津木ナツは、疲れのためか自然と怪談のほうに耳を傾けてしまう。何でも人語をしゃべる犬とも猫ともつかない動物に出会ったらしい。
「そうしたら、そいつは“違う奴だった”って言うのよ」
「それって人違い?」
 やけに具体的な怪談である。物語のオチがついたのか、三人娘の話題は他へ移る。そんな混雑の中、やや大柄の年配の女性が人ごみを移動してくるのが見える。
 その他と比べてしゃれた、悪く言えば派手な女性はナツの近くにまで来て止まる。次の駅に対して開くドアのほうへ向き直る。降りやすい場所を探しているのだろう。
手に持ったケースを足元に置く。気配のようなものを感じて、ナツがケースに目を凝らすと犬が入っていた。
犬と目が合う。
吠えられるわけにもいかないので目をそむける。電車の外に目を向けると、窓の外の林の中に狐のようなものが見えた。電車の速度だから、ほとんど一瞬だ。
木々の色あせた茶色の中では、黄金か黄色の体毛は鮮やかに見えた。
「舞網です。お出口は左側です」
すぐに、駅到着のアナウンスが入り、異世界のような光景から意識が現実に戻される。
電車が駅に止まって客を吐き出す。しかし、ナツは一歩も動けないままで、いつもより混雑しているのを理解する。ナツが降りるよりも先に発車の音楽が鳴って焦る。
ナツが電車を出るのと発車音楽が鳴り終わるのが同時であった。
 その電車はドアを閉めて、ホームの置物に風を当て逃げするようにナツの脇を通り過ぎていく。
 屋根と高台の影になっていて電車の内部よりも暗い駅のホームを歩き、改札を超えて駅の外に出ると、昼間の日差しがナツを照らす。駅の混雑とは違い、方々に散っていった人々を認識して、安堵の息を吐く。
 寄り道せずに家路にまっすぐ向かうには竹林を通らなければならない。子供の頃から通っている場所だが、いまだに慣れない場所だ。
「!」
ナツはいつも通りに何も考えずに竹林を通ろうとしたが、入り口で足が止まってしまう。竹林に入っていく犬が見えた。悩むよりも先に回り道をすることに決める。たいして時間はかからない。
その回り道に道路工事の看板が掲げられている。
「ここじゃなくて別のところをいこうぜ」
ナツが立ち尽くしていると、彼と同じように通ろうとした三人の少年が回り道を探そうとする。何でも面白いと思うような年頃だろう。
ナツにとっては地元だから道のことは知っている。だから他を当たればいいと楽観的に考えた。
しかし、さらに別の道でも、道路工事の看板を見る。通れそうか眺めるが、工事関係者がいて無理であることを認める。
「結局、この道を通ることになる」
ナツが1人でぼやく。
最初の竹林に戻ってきた。他の道は大回りしなくてはならないので迷って意味も無く周囲を眺める。そして今日はツキがないとあきらめる。
犬に警戒して竹林の歩道を通る。風が吹いて竹のきしむ音が聞こえてくる。森と言うものは木の割合が多くて実際には茶色の空間になるけれど、竹林の場合は本当に緑色の空間になるものだ。
きしむ音に驚いて立ち止まって周囲を見回す。
何気なく足元を注意するとアリの行列に気づき、それを邪魔しないようにまたいで通る。
 電車の女子高生の会話を思い出しながら、このごろナツにとっての異世界は街の外ではなく日常の狭間に存在するもの、と理解してきたところだ。
 ナツは緑の空間に慣れてきて、安心する。
「犬はいなくなったよ?」
ナツの安心を打ち破るように誰かがナツに話しかける。
「この場所に飽きたのかもね」
声の主はさらに話を続ける。安心を打ち破られたナツは警戒と気の緩みの混ざった気持ちで声の主を探す。
道の途中にある物置か廃屋のようなあばら家の前に白猫が座っているのを見つける。猫は犬と違って飛び掛ってこなくていい。
「やあ」
 その猫が挨拶をしてくる。ナツは生まれて以来、猫に声をかけられる経験などなかった。そもそもしゃべる猫に出会ったことさえない。
「アリの行列なんて、踏んづけても恨まないよ。大自然では日常的だ」
 気の抜けた声がかけられる。ナツがアリの行列を避けていったのを見ていたらしい。ナツは他の人間がいないことを見回して確認する。
「無駄な殺生はしない」
 ナツが近づいてもその猫は逃げない。そのままナツはしゃがんで目線を合わせる。竹林の間からの日差しが2人を照らす。
「というのは、表向き。今まで人の死を見すぎたのでね」
 傍らの猫は興味深そうだ。
「帳尻あわせの、プラスマイナスゼロにする時期に来ていると感じている」
「まあ、失敗は成功のもとというからねえ」
 ナツは猫を横目に見る。
「それはそうと犬は苦手?」
「あまり思い出したくない」
 ナツはいまだにくすぶっている犬恐怖症については話したくない。たぶん、それをネタにからかわれそうだ。それにしても、ずいぶんと知識のある猫だこと。
「僕は白雲」
「奈津木ナツだ」
 逃げるどころか恐れる様子もない。尾が二つある以外は、見た目普通の白猫に見える。
「確かに、俺は故郷に錦を飾るというわけではないし、その帰り道だよ」
 ナツは揺れる二本の尻尾を見ながら話す。
「まあ、あんまり深刻にならないほうがいいよ。なるようにしかならないし」
 吹いてくる風が2人に当たる。地面に張り付いた竹の枯れ葉が揺れる。
 珍妙なことだ、とナツは今起きている出来事を理解する。しかし、ちょうど誰かと話したいと思っていたところでもある。
「アリをまたいで通ったこと以外に話すことはあるか?」
 邪魔に感じるわけではないがナツはいつも何かに急き立てられている。
「別に? ただ君が――誰かに話したそうだったから」
ひとりと一匹(?)のいる廃屋と林道はいまだに人が訪ねてくる様子はない。もしも誰かがやってきたら気まずくなりそうだ。
「そうか。他からはそう見えるのか」
「違うのかい?」
「実はそのとおりだ」
 この竹林まで来る途中では、知っている建物が無くなって、開発されて、昔いた知り合いもいなくなり、今は見知らぬ野良猫と話している。
 自分が街の外に出ている間に故郷は無くなったのかもしれない。街の外が異世界だと思っていたが、いつのまにか故郷が異世界になってしまった。
「あにきぃ~」
 白雲以上に緊張感の無い声が聞こえてくる。茶と赤の毛の猫が背後の茂みから出てくる。
「こいつは妹の」
「皆が早く来いって」
 妹と紹介される赤猫はナツのほうが下から上まで見る。この猫も尾が二つある。
「じゃあ、これでお別れだ。不思議ではあったな」
「まあまあ。待ちなよ」
 立ち上がろうとするナツを白雲が止める。
「これからは、もっと不思議なことになっていくよ」
 心して、と警告をしてくれる。
「何を言っているのかわからない、はっきりと言ってくれ」
「いやいや、物語の始まりというのはいつも、曖昧でわけのわからないものだよ」
 白雲は手で顔をこする。
「なぜなら、君は“妖怪”に出会っちゃたんだからね」
 そう言われて、わけのわからなくなっている人間1人は、2匹と別れた。



 妖怪とは古くから語り継がれる怪物、異形、怪現象の総称である。その形態は千差万別で害意のあるものから人助けをするものまで色々である。
 ナツは家に帰った後、妖怪に関する本を引っ張り出して読んでみたが、いまひとつ感情移入できない。家の中には線香の匂いが漂っている。仏壇に誰かがあげたのだろう。
 鳥が羽ばたく音に驚かされる。庭を見ると鳩が飛んできたところだった。
ナツはすぐに気を取り直して、横になって妖怪解説本に向き直る。
 化け猫。長生きした猫が妖怪に変化したもの。尾は二つに分かれて、人に化ける、と書かれている。白雲の妖怪である、という説明に嘘はないようだ。
 鳩の羽の音が聞こえる。羽ばたいて飛んでいったようだ。
「よう」
 庭から声をかけられる。聞いたことの無い声だ。ここは一階で庭に面している。
 顔だけをナツは向ける、庭に狐が来ている。金色のような黄色のような体の色で、尾は二本だ。どこかで見たことのある動物だ。
「今度は何の用事だ?」
 横になっていた身を起こして、表面を取り繕う。動物に話しかけられるなんて二度も三度も無いと思っていた。
「俺の名は黄月だ。これからやってくる客に、ちっとばかし用があってな」
 狐は一方的に自己紹介を始める。
「話が見えてこないな」
 こいつも妖怪か? さっきの白雲との関係は? 客とは? 妖怪につきまとわれる自分は何なのだ? 疑問だらけだ。
「じきにわかるさ」
 玄関の呼び鈴が鳴る。
「ほれ、来た」
 ナツは玄関のほうに注意を向ける。
「何でもかんでも知ろうとしたってどうせ覚えていやしないさ」
 考えていることを読み取ったのだろうか? 呼び鈴がもう一度押される。ナツは立ち上がる。家族を失ってもナツのやることは変わらないようだ。
「1つずつ覚えりゃいいさ」
「1つずつでも混乱しているよ」
 ナツの戸惑いはなくならない。
黄月と名乗る狐が答える代わりに笑みを浮かべる。
 玄関に到着したナツはその扉を少し開く。
 そこには古い軍服姿の男が見える。
 すぐに閉める。見た目から普通では無い。あれも妖怪だろうか?
「驚かしてすいません」
 丁寧で礼儀正しい声が聞こえてくる。庭にいた柄の悪い狐とは逆である。
「奈津木ナツさんがいたら、会わせていただきたいのですが」
「俺がその本人だ」
 ナツの声が荒っぽくなる。鍵を閉めて警察でも呼ぼうか?
「力をお借りしたいのです」
「力って何?」
「これからあなたが手に入れるものです。一緒に来てくれればわかると思います」
 対応は丁寧のままだ。仮に彼が仮装をしただけの人だったとしよう、それならば竹林や庭にいる妖怪は? 彼らの言葉は?
 色々と聞きたいけれど黄月は庭に残ったままだ。
「妖怪か? あんたも?」
「妖怪? 急がないと」
 もう一度、力を貸すように頼まれる。また、一緒に来てくれとも言い出す。
「早く行こう、無理やりでもいいだろう?」
 知らない男の声が後ろからかけられる。猫でも狐のものでもない。
「迷っているから、時間をくれ」
 男の手が背後から伸びて玄関の鍵を開く。
 首筋に冷たいもの、たぶん刃物が、あてられるのを感じる。声から判断すると本気らしい。
「良かった……!!」
 玄関が開いて、包帯を顔に巻いた軍服姿の男が姿を見せる。少年みたいな声だな、とナツは感じる。彼はナツの状況を見て驚く。
「刀児!」
「私は今、あなたに従う命令を受けていない」
 少年みたいな声で――たぶん顔を隠しているが成人男性とは思えない――包帯男は厳しい視線を向ける。
「それに彼は妖怪と仲間かもしれないでしょう?」
 少年がため息をついた。
「ここなら、人は来ないでしょう。何があっても対処できますし」
 近くの空き地にまでやってきた。家からは離れている。赤土の地面のほかには、背丈ほどの草がまばらに生えている。
 サバイバルゲームにちょうどいい、と感じてしまう。
「なんというか、犯罪的だな」
 ナツは脇にいる男を見る。青と黒の和服姿で、刀を持っている。頭には角が生えている。玄関での行動から、まともな人間には見えない。
 彼はここまでずっと見張っていた。あの狐は何もしないのか姿が見えない。
「ごめんなさい、危険はないはずだったんです」
 女の子のように細い声を出す軍服少年の話を聞いても、ナツを見張る男は態度を和らげない。男のほうはナツよりも背が高く、ナツのほうが自然と下から睨む形となる。
「僕らは、ある力を持つことのできる人物を探しているのです」
「その候補が俺というわけ?」
「そうです、だいぶ特殊な候補者なのですが。やむをえないことと聞いています」
 つまりは、ナンバーテン。期待されている存在というわけではないらしい。
「あまり良くわからないので」
「詳しいことは知らないのか」
 心底すまなさそうにしている少年にナツは問いかける。
「そのためにも、ある所へ一緒に来てもらうために、こうしてはるばる訪ねたのです」
 ナツは刀児と呼ばれた男を見る。彼は目の前の軍服男と違って態度を崩さない。
 不良チンピラとはちがって静かな雰囲気だ。その背後の離れた藪に2尾の白猫と狐の姿を見る。黄月と白雲に見える、追いかけてきたのだろうか。
「名前は?」
「自己紹介がまだでしたね、加藤保憲です」
 少年はナツよりも背が低くて女のように華奢である。ナツが男に目を向ける。
「そちらは式神の刀児です。彼は僕の制御の下にはないのです。でも人を傷つけるように命令は受けていないはずです」
 謎が増えていく。どう判断すればいいのかわからない。
「2人は妖怪なのか?」
 人間か、妖怪か。
「陰陽師です。妖怪とは敵対しています」
 大ハズレ、ツキがないようだ、と心の中で自分を笑う。
 吠える声とともに何かが背後から刀児に飛び掛ってくる。その黄色の獣は黄月だろう。
 さっき見たときとは違って二足歩行の獣人のようである。
 保憲が呪文のようなものを唱える。その脇に人型のようなものが出現する。
「でかいのは任せる、俺はこっちをやる」
 黄月が後ろに向けて怒鳴る。
「こっちへ下がって!」
 保憲がナツに呼びかける。
 わけもわからず、ナツは言われたとおりに背後に向かう。
「おめえさんの相手はこの俺だ」
 黄月は式神の刀児に対して爪を向ける。
「残念なことだ、もう少し遅ければ誰も傷つかずに済んだ」
 手に持った刀を黄月に向ける。
「はっ、おめえからは危険な匂いがしてくるぜ」
 巨大な人型の方には、周囲から姿を現した複数の妖怪が群がっている。
 ナツは言われたとおりに保憲の背後に来る。爪と刀のぶつかり合いの音を聞きながら、無力な自分にはできることは無さそうだ、と感じる。
 保憲の背中越しに様子を見ているナツの腕が引かれる。
「こっち」
 誰が手を引いたのか、と見ると頭に猫の耳をつけた少女がいる。髪の毛は赤い。
「確か白雲の妹とか」
 聞いたことのある声なのでナツが推測を口にして見る。
「朱音よ。で、ここから逃げないと」
「しかし」
 ナツは乱戦に注意を向ける。自分が嵐の中心にいると認識を始めていた。
「ここにいても危ないだけだよ?」
 確かに、そうだ。敵か味方か以前に巻き添えをくらいそうだ。
「わかった」
 どっちに味方するかよりもまずは、避難だ。
 振り向くと、白雲が巨人に振り回されている。体毛を伸ばして腕を縛ろうとしているようだが、力づくで体を引っ張られている。
 振り回した後に、巨人は白雲をナツのいる方に投げてくる。白雲の体が逃げる二人の間に飛んでくる。
 ナツは足を止め、朱音は飛びのける。
「大丈夫か?」
 転がっている白雲にナツが声をかける。白雲も二足歩行の獣人の形態だ。
「いや~、2人の新しい門出を祝おうと思ってさ」
「その様子じゃ、大丈夫だな」
 冗談を言っているなら大丈夫だ。
「人を傷つけないように」
 保憲が巨人に指示を出している。もう少しで当たるところだったぞ。
「へっ、どうした? 制御できてねえじゃねえか。」
 黄月が憎まれ口をたたく。
「ほざけ!」
 男が隙を突いて回し放つ。その蹴り技は黄月の体をとらえて、ナツの方に飛んでくる。手伝われて身を起こしていた白雲にぶつかる。
「あにきい、しっかりして」
「僕はもうダメだ、2人で末永く幸せにな」
 ナツは新しい犠牲者の黄月を助け起こす。
「嫁とりの話はどうでもいい、大した相手じゃねえ、さっさと片付けるぞ!」
「どさくさにまぎれ、そんなことを考えていたのか」
「いやいや、ふさわしい相手と言うのが今まで見つからなくて」
 起き上がった黄月の怒鳴り声を脇に置いて、白雲とナツが問答する。
「それで、これからどうすればいいんだ? 何か手伝えるか?」
 戦いを見ていられずにナツが口を出す。このまま逃げてもいいけれど、親しくなった者の死体を増やしたくはなかった。
「あっちの陰陽師の方をなんとかしてくれ」
「わかった」
「人間の場合は気づかれないと思うし」
黄月に答えるナツに向かって白雲がさらに口添えする。
「朱音、こっちへ。お前がいない方がいい」
「何で?」
「妖気で気づかれるからさ」
 白雲は妹を戒める。
「何とかして説得してくれ、頼む」
ナツに頼んで、三匹は、戦いに戻る。
ケンカに口を挟むつもりはないけれど、保憲は戦いに来たわけでは無いようだし、とナツは話し合いをしない妖怪と式神を止める理由を考える。
 現場は、いっそうに激しさを増しているが、見た目だけかもしれない。だが、保憲は、戦いに気をとられている。これならば近づける。
気づかれないように忍び足で後ろに回りこむ。
 戦いのほうは、巨人に大入道が殴られて、入道は小狸に戻り、小走りにそいつは逃げる。
 ナツは焦らずに一歩一歩近づく。
 背後から保憲の腕をつかんで、動きを封じる。
「これ以上は戦わないほうがいい」
 ナツが強引に説得しようとする。
「しかし」
「黄月は退け、と言っているんだ・・・逃げても追いかけないだろう、たぶん」
「そのときは、彼らを止めてくれますか? それとあなたが僕たちのところを訪ねるのが条件です、それについてはひどいことはしないと僕たちは約束します」
「……わかった」
 いつのまにか刀児が近くまで来ている。
「退きましょう。彼女の手を放してくれ」
 男が背後から来ている黄月を見る。そして持っている刀を収める。
「安心しろ、むやみに命を奪いたいとは思わねえ」
 黄月も退く意志を理解したようだ。保憲の指示で巨人が戦うのを止めて向きを変える。それを見て、ナツが手を放す。そして、保憲たちが去っていくのを見送る。
「助かったよ、ありがとう」
 呆然としているナツに白雲が話しかける。
「ふっ、余裕だったぜ。いてっ」
 小狸が自信満々に答えているとメガネの女性が首根っこをつかまえる。
「とりあえず戻ろう? なんか疲れちゃったよ」
 朱音が兄にうながす。黄月が落ちている小説を拾い上げる。保憲の物だろうか?
「見ての通り、妖怪と陰陽師は対立しているんだよ」
「それはわかる。それよりもどっちが味方なんだ?」
 白雲はともかく、ナツ自身がその問題の重要な立場にいると推測できた。
「それは君次第さ」




ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み