第140話 誰かが来て読んだ

文字数 908文字

 コンテスト作品が続々投稿され、ファンレター欄も賑やかだ。去年の初めに投稿したが、数ヶ月いっこうに星が増えなかった。アクセスはまあまああった。長編が連続で27話読まれている形跡も月に3度くらいあった。20万字一気に読んでくれるなら、星のひとつくらい入れてくれてもいいじゃないか……そう思い呪ってた。いや、もう一生入れてくれなくて結構! 入れてくれたやつには……なんて、グリム童話みたい。

 ある人が、こういうサイトはコメントし合うものだと教えてくれた。表紙も考えて、登場人物も紹介文もなるべくたくさん書け、と。表紙は……できない。やる気がない。登場人物のキャラクターは少しやってみたが挫折。紹介文も適当だけど……

 ではコメントを。ファンレターは皆の目に触れるので恥ずかしい。ネタバレ、はたまたトンチンカン……考えすぎてなかなか出せない。活動報告へのコメントは書きやすい。なるべく時間が過ぎて人の目にふれなくなった頃に。これはお知らせがいくはずだ。しかし、これは読まれないことが多い。返信がこないことが多い。
 あーあ、それくらい無頓着になってみたい。私なんか、ほんの時たま、携帯にお知らせが来ると喜び小躍りしてしまう。返信があれば図に乗ってたくさん何度も出してしまう。迷惑がられるだろうに。

 そして、ファンレターは想いを伝えたい場合、活動報告もなく、連絡のしようがない方に出した。すると、3分の1くらいの方は私の作品も読んでくださり星もくださる。そういうことをしない方……
 返信でありがとう……だけの方が好きです。
 たくさん喋ります。得るものが多い。また読みます。孤高の作者さん。ずっとファンでいます。新作待っています。

 律儀に読んでくださる方には申し訳ない。簡単に読める掌編がないから。忙しいのに律儀に読んでくださる。そして深いコメントをくださる。感謝感激。天にも登る想い。

 そうしてせっせと星を稼いで、気づいたのです。

 誰かが来て読んだ。それだけあればいい。(負け惜しみかも)

 数日アクセスがゼロのこともある。あーあ、そろそろやめようか……すると、全話にアクセスが。
 それが1番嬉しい。星よりも、ファンレターよりも。

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