eスポーツは「スポーツ」なのか

文字数 846文字

e-sportsは、「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)」の略称である。

明確な定義はないものの、
電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉と解されている。

ビジネスの分野でもeスポーツが生み出す潜在的な需要に注目し、
eスポーツを事業として展開する日本企業も出てきている。

ここで、一つの問題。
eスポーツはスポーツに含まれるのかという問題。

この問題は、特にeスポーツでビジネスを始めようとする人にとっては重要で、
営業を開始するに当たって、許認可が必要か否かの判断の分かれ道になる。

eスポーツを、スポーツとして、
つまり、eスポーツがプレイできる空間を
フィットネスクラブやトレーニングジムと同様の空間であると解釈すれば、
原則、許認可は不要となる(開業届は必要)。

一方、eスポーツをゲームの一種として、
つまり、eスポーツがプレイできる空間を、
電子機器等でオンラインゲーム等を楽しむことができる空間であると解釈すれば、
ゲームセンター等と同義であると見なされ、
風営法上の営業許可が必要となる。

※ ゲームセンター等の詳細な定義は令和4年4月に警察庁より
  詳細な解釈運用基準が公表されているため、こちらをご一読ください。
https://www.police.pref.fukuoka.jp/data/open/cnt/3/97/1/fuueitekiseikahoukaishakukijyunn20220401.pdf?20220617094311

なお、我が国では、
eスポーツが、スポーツであるか、テレビゲームの延長であるか否かという議論につき、
今のところ、テレビゲーム等の延長と見なされる見方が強く、
スポーツとしての市民権を得ていない。

海外ではeスポーツが「スポーツ」と見なされる国もあり、
eスポーツ専門学校や、eスポーツ専用フィットネスジムが設立されるなど、
スポーツの新たな形を模索する動きが強い。

日本においても、今後、建設的な議論がなされるか否か注目である。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み