第25話 ◯◯を変えましょう!

文字数 1,205文字

※ご注意 本編のネタバレがございます。

コチラの▶︎作品と合わせて

お楽しみいただけますと幸いです。

あれから、ずいぶんの時間が流れた。
かつてこの地では、二台陣営に分かれて戦いが繰り広げられていた。
皇帝と貴族と編集部が支配する講談社タイガ帝国と、脳内妄想を活字にすることで世の中をひと泡ふかせようと企む一人レジスタンス如月新一である。
講談社タイガ帝国は作家のハートに火をつけ、それによって作家は身を焦がす。その際に発生した熱を元に発電をしていると、如月新一は掴んだ。
講談社タイガ、おかしいと思ったぜ。
タイガとは名ばかりに、ロゴが虎じゃなくて鹿っぽいもんな。
何か隠してるとは思ってたんだ。
泉! そっちを探せ! まだ如月はその辺にいるはずだ!
はい!

確か、あの角の先には美味しい道草が茂っています。きっとあいつは、はむはむしているはず。

チクショウ、聞こえてるぞ! バカにしくさって!
あ、いた。如月発見です。

案の定、はむはむしてますよ。

はむはむ…僕はそんな…はむはむなんて、はむはむ

してないぞはむはむ

してますよ、はむはむ。
はッ!?
ほら、群林堂の豆大福がありますよ。こっちにいらっしゃい。
ぐ、群林堂の豆大福…なんかに屈しないんだからッ!!
三分後
やー、まんぷく。
お二人ともどうしたんですか。
如月さんこそどうしたんですか。新年早々、珍文怪文を。
いやね、この打ち合わせチャットノベルってどういう風に書いてたかな、って全然思い出せなくて。

ここまで書くのに、2時間かかりましたよ。

時間の無駄を。

っていうか、呼び出したの如月さんですよね。どうしたんですか?

僕のリデビュー賞受賞作『モリス』が、1月15日(金)に講談社タイガから発売されるじゃないですか。
宣伝みたいなことをぶっこんできましたね。
だから、そろそろ宣伝活動をちゃんと始めないとなと思いまして。
宣伝だった。
でも一人だと何したらいいか思いつかないんで、ネタくれないかなあと。
だったら、そうですねぇ。一つ大事なことをしてもらいましょうかね。
お! ありがたい! なんでしょうか!
本のタイトルを考えてください。
本のタイトル? 『モリス』のことですか?
ハッ!?
なんですか、『モリス』って言うと、『モリス』の部分に取り消し線が入るんですけど!
今のままだと、ちょっと手にとってもらえないと思うんですよね。だから、改題してください。
まあ、いいですけど。どんな感じにしたらいいですか?

読者が買いたくなるようなもので、小説の内容が伝わって、かっこいいけど、何の話かわかりづらい、というのは避けたいですね。

あ、あとジャンルがミステリーっていうのもタイトルから伝えたいですね!
注文が多いな!!
そんなわけで、打ち合わせチャットノベルが再び始まった。

1月15日に、本は発売される。

果たして本のタイトルは決まるのか!

ちなみに、本のご予約は書店とネットストアで既に受付中だ!

応援のお気持ちを、是非形に!!

つづく!
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登場人物紹介

如月新一

第1回リデビュー小説賞を受賞した小説家。

→『あくまでも探偵は』が2021年1月に発売。同月続刊制作決定。

しかし、一年が経った今もまだ、2巻は出ていない。

果たして書籍化というゴールに、再び辿り着けるのか!?


三日三晩に渡る河北さんとの決闘に勝ち、勝利、そしてついに…

講談社タイガ編集長に就任。

読んだら熱い感想を伝えて導く、頼れる編集者。

コマンド「おだてる」を駆使して、如月の筆を早める。

会うと男なので、ご用心。

河北

小説現代編集長(元講談社タイガ編集長)

第1回リデビュー小説賞で熱い意気込みをかけている。この物語はこういうことをしたかったのでは? と丁寧に整理してくれる。

小説 Don't dead,never die.Believe.

今は小説現代という戦場で戦っている。たまにポケットからオルゴールを取り出し、チーム「あく探」のことを思い出している。

佐渡島

コルク代表。

如月がコルクにいた頃の担当。

短く的確な言葉で、如月の迷ってるところを指摘する。

如月ポンコツモードを見抜き、迷走するとすぐに打ち合わせを提案してくれる。

ちなみにコルクとは出版エージェントだが、如月はいつから自分がコルク所属になったかを知らない。

2021年に如月がコルクを脱退。今までありがとうございました。

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