AfterDays/今日の日はさようなら
文字数 4,778文字
そういや前回、9月19日か、っていうんで総裁「フフフ」と笑ってたけど、なんだったの?
今日は9月21日だけど。
RMモデルズ(RMM・鉄道模型雑誌)の発売日じゃないー?
そうか、毎年9月発売の11月号にはその年のJAMコンのリポートが載るんだった。
で、どうでした?
まさか、載ってるとかないわよねー(と言いながらワクワク)
何を大昔の「アメリカ横断ウルトラクイズ」のバラマキクイズみたいなセリフ言ってるんですか!!
でも、……どこにも載っておりませんわ。JAMレポートのコーナーはありますけれども。
はっはっはっ、なにをアタリマエのことをおっしゃるのだ!!
さふなり。我らの鉄道模型は自由形、鉄道模型世界では異端児、継子扱いであることはもとより承知。
懐古趣味ばかり横溢する既存の鉄道模型世界には受け入れられるわけがないのだ!!
むしろワタクシは危惧しておったのだ。
我らの模型が理解されて既存の鉄道模型を押しのけて大きく取り上げられることを!
ええっ、それは危惧の方向が逆じゃないですか! ヒドイっ!!
たしかに展示中、色々よさげなことを聞いていった模型界の要人もいる。
しかしそれは「社交辞令」なのはわかっておった。
とくにミエくんのHiGSEならまだしも、ワタクシの作品が取り上げられることなどもともとありえぬ!!
ゆえワタクシはこの「テツ道」の旗を掲げるにいたったのだ!
既存の鉄道模型で十分ならそれでいいのだ。いまさら何かを言ったり足したりするまでもないこと。
しかし、ワタクシはそれに異を唱える。
もっと自由でもっと楽しい鉄道模型はあり得るのだと。
ゆえ、それがワタクシの「テツ道」の旗なのだ。
そもそも孤立したら怖い、というのは決めつけであろう。鉄道模型は一人でもできるぞよ。
しかも、今回、そんなワタクシ達に多くの協力者、協賛者があらわれ、手伝ってくれたのだ!!
これは何を意味すると思うのだ?
すこしずつ、理解の輪が広がっている、ということでしょうか?
さふなり!! それが着実に広がっておる。我らの生きた証は着実に広がっておるのだ。
どんなに既存鉄道模型の世界が無視しようとも!!
というか、前よりもっと過激になってる気がする……。
そもそもわれらを既存鉄道模型雑誌が無視するなら、我らが模型雑誌そのものすら作ってしまえばいいのだ。
そうなのだ。我らが鉄研部誌「シーカムライン」は既に刊行中なのだ。
鉄道模型製作記事からテツ道コラム、さらには袋とじまで満載のこの雑誌がある!
しかもこれはすでに購入可能であるぞ!!
これの第2号を今こそ作らんと欲す!なのである!
よいであろう? 編集長・詩音くん。
わたくしは構いませんけど……ほかの執筆メンバーの部員の皆さんはいかがでしょうか?
海老名のコロッケそば、2軒あったけど相鉄ホームのはなくなっちゃったー!
でも、ネタはあるよー!
電子工作ネタはいろいろありますね。読んで喜んでもらえるかは不安だけど。
イラスト大変だなー、って、はっ、なんでいつの間にか描くこと前提に考えちゃってるの私! ヒドイっ!!
そっか……。でも、JAMコンの帰りに、ふっと書こうと思った鉄道小説のネタはあるんだよね。
うぬ、ミエくんのHiGSEネタを始めとするものはワタクシがとりまとめるので心配はいらぬのだ。
でも「袋とじ」は……電子書籍では意味がない上に……はずかしい、はずかしいですわ!
でも詩音ちゃんの恥ずかしがってる顔、色っぽいなー、ヒドイっ!
それ本当にひどいよね……。嫌がってることさせちゃ駄目だよ。
うむ、ワタクシもはじめは恥ずかしいと思っておったのだが、やっているうちにフシギな気持ちになってしもうてのう……。
このシーカムライン2号と共に!
この鉄研でいず!チャットノベルもまた(勝手に)書籍化するのである!!
しかも神楽坂らせんさんや谷川求鹿さん(鹿にっき)さんの尽力によりこの吹き出しノベルの電子書籍化がさらによくできるようになっておるのだ!
わたくしたちがあれほど苦労したデータ変換、できるようになっていたのですね。素晴らしいですわ!
詩音ちゃん体弱いのに2徹してやってたけど、それ以上によくできてるのはすごい!
うわっ、それ私たちの死亡フラグですよっ! ヒドイッ!
まさに一気に畳み掛け、我が鉄研シリーズのラインナップ充実、鉄研の活躍の的確なディテールの小説化、室内灯オプション仕様にて展開すべき時である!!
なんで鉄道模型の新製品紹介のコピーみたいになってるんですか。わけわかんないですよ。
しかもなにここで照れてるんですか! イミわかんないですよ!
でも、一時不安な展開だったけど、また私たちの日常が戻ってきましたね。乾坤一擲の大作戦、色々ピンチもあったけど成功して、そしてこれで本当に終わりですね。
そうだねー。ほんと、総裁もお疲れ様だったねー。そういえば今年は出展前の成功祈願カツ食べたのー?
うっ、どこかで食べたのだが、記憶が切れ切れで思い出せぬ……。
でもいまはスーパーのお惣菜でもカツどん食べられるから、気にしなくていいのかも。こんな大成功だったんだし。
そうでなきゃ、次の出展や展示期待されたりしませんよ。ヒドイッ。
みなさん喜んでくれてましたわ。そもそも展示の時、ミエさんは車両メンテナンスなどで見てられなかったかもしれませんが、総裁のコントロールパネル側からは、観覧のみなさんの表情がよく見えていたのではありませんか。
うむ、みなカメラで熱心に撮影しておった。そして我々の展示を先頭に5メートルの渋滞がしばしば発生しておった。人混みで立ち往生するベビーカーも何台もであった。
通路それほど狭くなかったのにそれって、本当に大好評だったんですよ。会場内のランドマークになったパークタワーとともに、人々の記憶と心に生きた証を焼き付けられたんですよ!
それはなかなかできることではありませんわ。素敵なことですわ。
うむ……わたくしにはいくつもの反省点もあるが、ここは大成功と思うてよかろう、の。
そうだよ大成功だよー。それでまたいろいろがんばらなきゃー。
うむ。ノウハウは手に入れたので作ったのだ。前々より手伝いたいと思うておったので、折を見て作成した。
そしてこれが仕上がりである。24系寝台客車を気動車化してブルートレインを現代に残そう、というのが彼のモチーフなり。わたくしと理想を共鳴しておるのだ。
そういう仲間もできたし、ほんと、よかったんですよ。
ワタクシは、キミたち鉄研のみんなと出会えて、幸せであった。
そして、これからもっと大きな目標もある。そしてそれがまたもっと大きな幸せを得ることができるのかもしれぬ。
私たちの総裁ですよ? 私たちが見込んだオンナですよ? きっとやれますよ。やれなくてもすでに私たちの誇りだけど、やれますよ!
あ! そういえば! JAMの記念品コンテナ、詰め忘れてどっかいっちゃってた!
う、うぬ、それはもう、ミエくんのところへ発送済みなのだ。
せっかく総裁が泣くところ、初めて見られると思ったのにー!
ミエさんマイペースだなー。今回ほんとわかったけど。
せっかくそうなるように空気つくってたのに。ヒドイッ!
うっ、そういう展開であったのか。この青春ドラマの形式でワタクシを
もういいの! 大成功だったんだから。それよりこれからお茶しにファミレス行きましょうよ! 打ち上げ!
うむ、そういう時は我が著者のポケットマネーを使うのがよかろう。
ほら、著者、ジャンプしてみろなのだ。やはり小銭の音がするぞ。早速支度せい!
いいの! どうせまた私たちの話で小銭また稼ぐんだから。ヒドイッ。
でも、著者さんが大変なら、わたくしが執事に用立てさせますわ。お店も手配しますが。アフタヌーンティーならマンダリンオリエンタル東京でもいいし、トレインビューを期待して東京駅前のシャングリ・ラホテル東京のティーラウンジなどいかがでしょう?
そんなお茶一杯5000円クラスなんて怖くて行けないわよ。ファミレスファミレス!
またいつもだよね。これ。でも、ほんと、お疲れ様でした。総裁も、これご覧の読者の皆さんも。
うむ、読者諸賢の応援あってこそ、ワタクシは堪えることができた。感謝しかないぞよ。
それもよかろうのう。皆で久々にのんびりしようとぞ思いけるのだ。
ずっと全開運転でしたからね。
じゃあ、著者さんも。お金はわたくしに任せて。みんなで行きましょう。
たまにはそういう時もあって良いと思いますわ。
さあ、PCを止めて、マウスから手を離して。ずっとここまで奮闘してたのですから。
うっ、詩音ちゃんだけは優しい……さすが鉄研の正規空母だよ……。
あとで「シーカムライン」2号をやらなくてはならないのですから。労働の前には甘味ですわ。働いて自由になろう、なのです。
もちろんですわ。わたくしたちの依代になった以上、すでに お 覚 悟 な さ っ て る か と 思ってましたが。
ゆこう! すべての道はファミレスに通ずと筒井康隆センセーもお書きであるのだ!
ひどいっていいたいのはこっちのほうだよっ、ひどいっ!
では、読者諸賢にも。お疲れであった。ちょい別れであるが、また会おうぞ。それまでしばし、であるのだ。
読者の皆さん、ありがとうございました!
またねー!!
戦いは未だに終わっていない。いつか終わるとしても、それが勝利となる保証はまた、ない。
でも、ここまで戦い抜いた彼女たちに、今しばしの休息を。
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