セーズマリットの騒がしい一日(4)
文字数 1,040文字
ロギアが四角く切られた肉にフォークを突き刺し、ラオに向けてくる。
ロギアが視線を下にやった。
シュトラもうまい言葉が見つからない様子で、ちょっと気まずそうだ。
取り繕うのも見苦しいと思ったが、ラオははっきり言うことにした。
ロギアとシュトラはぽかんとしていたが、やがてスッと視線を逸らした。
なんだかおかしな空気になってしまった。
ラオはロギアとがっちり握手を交わす。
手を握っているうちにロギアの顔がだんだん赤くなっていった。
ラオの胸が温かくなった。
それは決して、酒の酔いのせいだけではなかった。