第9話 エフェンディとかハトゥンとか

文字数 1,033文字

今回はこれまた本編中に出てくるのに説明されない言葉、エフェンディとかハトゥンとかは何のことか、という話なのだが…何なの、この絵は。
前回せっかくメフメト二世の名前が出てきたのに、作者の好きな絵がご紹介できなかったので、お披露目だそうです。偉大な征服王と可憐な…
メフメト二世が何したか知ってるのか?まあいいや。だからエフェンディやハトゥンはどういう意味なのか、ということだが、オスマン帝国ではこれまた身分や職位によって称号が細かく分かれていたんだよな。
『エフェンディ』というのは敬称で、英語での”Sir”みたいなものです。イティア・エフェンディは尉官の設定なので、この呼び方なんですが、軍での階級としては“ムラズィム・エベル“なんでしょうか?
佐官、将官とランクが上がると、敬称は『アガ』『ベイ』、そして『パシャ』になる。帝国では十九世紀から軍の西洋化を進めて、階級も複雑になってくるので、作者は整理できていない。詳しい方、ご教示下さい。
中央行政組織としては、帝国御前会議のメンバーを見て戴くのが一番分かりやすいかも?宰相(ヴィザー)、財務長官(デフテルダル)、大宰相用人(サダレット・カフダリジ)、書記官長(レイス・ウル・クターブ)、下士官長(サバスバシリク)、イェニチェリ長官(セラスケルリク:後期)、海軍大将(カプタン・デルヤリク)、ですね。帝国では、というかこの時代、シビリアン・コントロールという考え方は有りません。
名称が長い…政経のテストじゃないんだから。つまり政務官としては、大宰相府、書記官、財務官のいずれかに所属する訳だな。ハレムにもご察しの通り階級が有る。『ハトゥン』というのは十六世紀以前にハレムで高位の女性に用いられた敬称だ。以降は『スルタン』になる。ややこしい。
ヴァリデ・スルタン(ヴァリデ・ハトゥン): 現王の母。ハレムを監督する最高位の女性

ハセキ・スルタン: 王の子を産み、ハレムの運営と政治に関わる。ヒュッレムが第一人者。

バス・カディン: 最も有力な王の配偶者

カディン: 王の子を産んだ女性

イクバル: 王に選ばれた女性の意味

カルファス/カリィエ: 

上位の女性たちに仕える者。カリィエは奴隷身分だが、カルファスは自由身分で給料を得ている。カリィエも九年勤務すれば、ハレムを出ることができる。

この他にも地方行政組織(例: ベイレルベイ)、宗教・裁判組織、スルタン一族にもそれぞれ階級と称号が有るのですが、今回はこれまでです…俺も覚えきれません!
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