第6話  『地雷』と『自衛』と

文字数 1,231文字

 価値観、趣味趣向は千差万別だ。前回の話で述べた通り、二次創作を見る、創作する上での『地雷』とそれを『自衛』する事について述べたいと思う。

 二次創作を漁り始めた頃に少しだけ遡る。今でこそ、二次創作を読む前に先ずはタグ付けでカップルの名前、そしてキャプションで注意書きをしっかり読むようにしているし、自身で書く際はタグ付けは勿論、キャプションに注意書きをするだけでなく一ページ目にもそれを書いた上、読後のクレームは一切受け付けない、と明記している。しかし、当初はそのような

と呼ばれる対策が必要なのか全くの無知であった。

 作品について有り余る愛を叫びたい、この熱情を共感できる二次創作を探して、作品タイトルがタグ付けされているものを片っ端から読み漁っていった。当然の事ながら、作品の中には原作との解釈違いや作者の創作したものに作り変えられているものが存在する。有体に言って非常に不快に感じる類の作品もいくつかあった。
 元の原作が純愛でキャラがピュアなものを、性的に奔放で乱れたものに作り変えてあるもの。ピュアなメインキャラを男娼として描いて行く話。メインキャラの兄弟と近親相姦もの。どうやら私はそのような類の二次創作は、ピュアな原作を陵辱されたような気分になってしまうらしい。別段、その二次創作の作者にそのような意図はなく、単に己の性癖を書き綴ったようなものなのだと理解はするが、それと受け入れられるかどうかは話は別だ。

 モヤモヤした気持ちを抱えたままSNSを彷徨う。二次創作の話なのにここまでメンタルを削られるとは、我ながらどっぷりと頭まで底なし沼に嵌まっているのだろうと自嘲つつ。そこで、とある呟きを目にする。しかも、作品の溢れる愛を分かち合いたくて漁っていた二次作品でズタボロになるなんて、皮肉の見ホンのようではないか。それも自己責任ではあるのだが。

『自衛は大事、自分の為にも。自分が二次創作する場合、公式への配慮とオタクではない普通のファンから守る為にも』

 その書き込みで唐突に理解した。SNS上でのミュートの意味、タグ付け、キャプション。好みに合わないもの、俗に言う

を避ける為に必要である事。何より最も重要な事は、

即ち、『二次創作』や『作品に対する個人的な妄想』などを

タグ付けやキャプションは必要なのだ。もし、二次創作や個人の妄想を読んだ

が、それらを公式と混同してしまってはとんでもない営業妨害となってしまうのを避ける為にも大切な事である。

 逆に言ってしまえば、タグを検索すれば『二次創作』や『個人の妄想』がヒットしてしまうので、

も必要だ。沼に落ちたオタクや二次創作を好む人たちだけに通じるような

が。尤も、これについても限界はある。この辺りについても、述べていきたい。

 以上の事は、SNSを見ていく内に自然と身について行った。
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