第5話 只今絶賛修行中

文字数 430文字

  ロシアンブルーは、犬の様な性格で、ほとんど鳴かない。
なんて、言われているようだが、アンちゃんは全く違う。
「ニャーニャー」おしゃべり、しっぱなしだ。
猫缶が欲しいときは、高めの「ニャー」
足りないときは、連続「ニャーニャー」等、いろいろ鳴き分けがあるのだが、
寒い冬は、トイレの場所でも催促する。
「ねえ、あそこは嫌よ。暗いし、寒いじゃない!」
「はいはい、ごめんなさいね、寒かったよね」
と、暖房の部屋に移動すると、早速おトイレタイム開始。
こちらを見て、力みながら「ニャッ、ウニャッ」っと鳴く姿は、
思わず吹き出しそうになる。
なんだか、じっと見ているのも悪い気がして目をそらすと、
「ニャッ、ウニャニャッ!」
さらに鳴く。
「そこでちゃんと、見ていなさいよ。それで、後始末は、素早く正確にね!」
「わかりました、見ていますとも。そして、素早くね」
で、後始末しようものなら
「ちょっと!まだ砂で埋め終わってないのよ。あんたバカなの?」
絶妙なタイミングが難しく、私は未だ修行中である。






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