エピローグ
文字数 686文字
うーん。うーん。
僕がぽよぽよに……なんで? 呪われたの?
あっ、まさか、あの変な巨〇兵みたいなのの封印を解いちゃったから?
でも、あれやったの僕じゃないよ?
蘭さんたちはどうなったんだろう?
みんな、ぽよぽよと化したのか?
うーん。むにゃむにゃ……。
むにゃ?
むにゃむにゃ……。
「…………くん。かーくん。起きてください!」
「ん? ロラン?」
「またそれ? 僕は蘭なんですけど」
ハッ! 現実世界に戻ってきた?
今回もコタツ板がヨダレだらけに。
「僕、お腹へりました。そろそろお昼ご飯作ってくださいよ」
「あっ、そうだね」
今日は冷や飯の残りでチャーハンだ。キャベツとピーマンとベーコンで野菜炒めも作った。肉が少ないとヤツが文句を言いそうなメニューだな。しょうがないんで、追加でウィンナーも焼いた。
できあがったころに、猛も起きてくる。
「ああ、変な夢見たなぁ。かーくん。腹へった」
「できてるよ」
「帰ったとたんに、ユダは裏切り者だとかなんとか言われてさ。裁判にかけられることになってなぁ。やあ、兄ちゃん、ヤバかった」
「僕なんか、古代の封印された魔物の解放のまきぞえ食らって、変な場所に落とされた上、ぽよぽよになってしまったんだよ? ぽよぽよだよ? もう、このあと、どうしたらいいって言うんだか。勇者の友達がぽよぽよ!」
「兄ちゃん、処刑されてしまうかも」
「なんとか戦って逃げてきてよ」
「かんたんに言うなぁ。ははは」
「あはは。へへ」
「ははははは……」
ま、ただの夢だよね?
次にあの夢を見たら、途方もなく大変なことになりそうだけど、ね……。
東堂兄弟の冒険録2『豪のゴドバ編』完結