第20話 一体いつになったら

文字数 417文字

いつになれば、魂は癒される聖域に憩えるのだろう。
ずっと孤独を抱えたまま、この世を流離って行くのだ、と想っていた。
半分に分かれた魂など自分にはないのだと言い聞かせてきた。
この世に存在したその時から、自分はただの一体だったと感じていた。

確証はなく、希望的観測かもしれないが、今は━━

なぜ、惹かれるのかも解らず、如何なるものに導かれて、こんなにも求めてしまうのかも知り得ず。
ただ、出逢えたことを運命と信じたい。

この望みが裏切られたとしても、今まで通りの生を続けるだけと。
この道を遮ろうとするものはすべて遠ざけると決め。

誰かを傷つけたとしても、そんな自分を許し、己が心には嘘は吐けず。

応えぬことを答えだと示し、自らが欲するものを第一とし、なによりも自分を信じよう。

罪悪感を持ちながら、Earth keeperはできぬと宣せられ、自身の奇跡を信じよ、と励まさる。

互いに生きる勇気を貰い、あの時の心の触れ合いを縁(よすが)に現在(いま)を生きる。

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彼女

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