その7 To be or not to beの哀しさ

文字数 486文字

◆◆◆オフィーリア・ノート (6)◆◆◆

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ここが書きたかったんだね。
そう、ここが書きたくてこの小説書いたの。
哀しいね。
すごく哀しいシーンだと思うのよ、"To be or not to be"って。それを書きたかった。

「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ」って誤訳なの、じつは。

そんな抽象的なことで悩んでるんじゃないのよ。やらなきゃいけないことはわかってて、それは復讐なんだけど、それやると死ななきゃならないっていう。

キリスト教だと復讐は罪で、かならず天罰を受けるっていう、それものすごくきついじゃない。お父さんのためとはいえ、ハムレット本当かわいそうと思うよ。

そのキリスト教のしばりがわからないと、何もわからなくなっちゃうよね。
観客や読者個人がキリスト教を信じる必要はないけど、最低限、この『ハムレット』っていう世界の中での共通ルールとして押さえておかないと、ハムレットがなんで迷うのか共感できない。
うん。すごいヒリヒリ感なのに追体験できない。

エッセイも書いてみた。

「『生きるべきか、死ぬべきか』、それは誤訳だ」←click here!

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登場人物紹介

宮﨑稲穂(みやざきいなほ/イナホー)

俳優。シアターユニット・サラ専属。旗揚げから全作品に出演し、現在に至る。名前だけ見て女子と間違われることがあるが、男性。居合道六段、剣号「宮﨑哲舟」(てっしゅう)。


実村文(みむらあや/ザチョー)

劇作家・演出家。ときどき女優。シアターユニット・サラ主宰。NOVEL DAYSでは未村明(ミムラアキラ)名義で執筆。

イナホー

ザチョー

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