裏切り
文字数 515文字
カナタたちが奥の間に入り儀式を始めた時、ドンという鈍い音と激しい揺れが起きた。
「地震か?」
ゼノとカナタとテヘロは他の『器』たちのいる広間に戻った。誰もいない。
「皆、逃げたのだろうか?」
ゼノは出口に急いだ。カナタとテヘロがゼノに追いついたのは石の壁の前だった。
「入り口が塞がれている。」
先ほどの地震で崩れたのだろうか。
「火薬の臭いがする。」
ゼノがつぶやいた。誰かに塞がれたのだ。四獣の『器』が全て消えた。
「カン、カカ、カン・・・。」
外から規則正しい金属音が響く。
「下がれ。」
ゼノはカナタとテヘロをつれて広間へ戻り、祭壇の陰に隠れた。しばらくして再びドンという鈍い音と共に、小石と砂埃が洞窟内を舞った。
「大丈夫ですか。」
タホトだった。
「『器』たちは?」
ゼノはタホトに激しい口調で尋ねた。タホトはカナタの方をチラッと見てゼノに耳打ちした。
「ゲノが裏切りました。イゴーとトットが後を追ってます。」
カナタは植物の声を聞く。隠し事などできない。ゼノはカナタに
「方法はわからぬが、ゲノが全ての『器』を連れさったようだ。」
三人はテヘロとテヘナと共にタホトの家で連絡を待つことにした。
「地震か?」
ゼノとカナタとテヘロは他の『器』たちのいる広間に戻った。誰もいない。
「皆、逃げたのだろうか?」
ゼノは出口に急いだ。カナタとテヘロがゼノに追いついたのは石の壁の前だった。
「入り口が塞がれている。」
先ほどの地震で崩れたのだろうか。
「火薬の臭いがする。」
ゼノがつぶやいた。誰かに塞がれたのだ。四獣の『器』が全て消えた。
「カン、カカ、カン・・・。」
外から規則正しい金属音が響く。
「下がれ。」
ゼノはカナタとテヘロをつれて広間へ戻り、祭壇の陰に隠れた。しばらくして再びドンという鈍い音と共に、小石と砂埃が洞窟内を舞った。
「大丈夫ですか。」
タホトだった。
「『器』たちは?」
ゼノはタホトに激しい口調で尋ねた。タホトはカナタの方をチラッと見てゼノに耳打ちした。
「ゲノが裏切りました。イゴーとトットが後を追ってます。」
カナタは植物の声を聞く。隠し事などできない。ゼノはカナタに
「方法はわからぬが、ゲノが全ての『器』を連れさったようだ。」
三人はテヘロとテヘナと共にタホトの家で連絡を待つことにした。