(二)‐6

文字数 469文字

 浅野の目の前のパソコンからはさらに男性の声がした。
「こちらは同じく陸自第1102不発弾処理隊第一小隊の新町准尉だ。横浜ベイブリッジではレインボーブリッジ同様、橋のガードレールと金網が邪魔で『パックボット』のアームが届かない。自力で処理するしかないようだ」
 新町准尉がいる横浜ベイブリッジも、アクアラインとレインボーブリッジ同様に神奈川県警の交通機動隊により大黒JCTと本牧JCTで封鎖されていた。爆弾が見つかったのは、レインボーブリッジと同じく上段の高速道路部分ではなく下段の一般道の方だった。レインボーブリッジと違うのは、上段が上下各二車線に対し、下段の一般道は上下各一車線になっていることだった。一般道部分は橋の南側に寄せて設置されており、北側には橋の床面はなく、一定間隔で横への梁はりが渡してあるのみで、下を覗けば海が見えるようになっていたことだ。そして爆弾は橋の中央部分の横向きに渡された梁の中央に置かれていた。車道に置かれた投光器により、橋に塗られたのと似た白色の四角い箱が置かれているのが、モニター越しに見えていた。

(続く)
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