第24話 続々第4回打ち合わせを始めましょ!

文字数 1,288文字

※ご注意 本編のネタバレがございます。

コチラの▶︎作品と合わせて

お楽しみいただけますと幸いです。

というわけで泉さん、重要なシーンとは何か教えてください。
それは言ってしまうと…
登場人物に変化を生むシーン、です!
へ、変化!
ただの高校生から、高校生探偵に変身! みたいなことですか?
全然違います。
ですよね。

では、説明をお願いします。

登場人物の内面の変化が描かれるシーン、具体的には平が成長するところです。
臆病で立ち向かえないと思ってる平が、僕がやるんだやらなければ、と動き出すシーンとか、森巣が人と歩み寄れるのか? ってシーンですね。
ですです。

平くんが僕は○○だ、だけど放っておけないんだ、と一皮剝けるシーンとかが重要なシーンになります。

この変化前と変化後はわかりやすくしてあげないといけないですね。
事前に性格や人生観を提示しておけば、そんな登場人物が変化できるのか? っていうのも読ませる推進力になりそうですね。
重要なこと、重要なシーンへと繋がるように、他の文章は奉仕してあげるようにしてください。
描きたいことって、平と森巣が出会うことでどんな奴になるのか? どんな行動をするのか? それによって何が引き起こるのか? ってことと
その逆に森巣が平と出会ったことで、どんな風に活躍するか? 歩み寄れるのか? ってことですもんね。
この変化がなかったら、別に物語の中で二人が出会う意味もないですし。ドラマって変化っつうことだと思うんで、説明すごくすとんと腑に落ちました。
如月さん、だいぶどうすれば良くなるのか理解したみたいですね。
ですねー、これはもう一周直しましょうか。
もう何周も書いててわけわかんなくなってきてるかもしれないけど、自分の作品をもう一度、0ベースで読んでみて。
優れた作家っていうのは、原稿を直すときに初めて読む読者として読み直して気づける人だからさ。
もうだいぶ、ゲシュタルトが崩壊してますけど、お話を聞いてたら直したくてうずうずしてるんで、やってみます。
でも、ひとりでできるだろうか。
如月はん! お手伝いしますよ!!
泉はん!
私は如月はんの担当編集ですらからね! もう一回、赤字を入れて原稿を戻します!
如月はんもその間、自分で読み直して直しをしてみてください!
泉さん、どうしてそこまで!?

仕事だからすか!?

担当編集だからです!!!
(まあ、仕事だからっつうのもあるんだけど)
ありがとうございます!!!
おっと、おいらのことも忘れてもらっちゃこまるぜ!
泉と如月さんとの直しがあがってきたら、おいらと佐渡島どんでチェックしますからね!
ふふふ、戦いは終わったかな、なんて思っちまったけど、もう一踏ん張りっつうことですな。
(ふた踏ん張りくらいあるかもなあ)
じゃあ、また来週、もう一度ここに来てください。
泉さんと組んで作った、本物の推敲原稿をお見せしますよ。
おっけい、楽しみにしてるね。
そして、佐渡島さんの発案により、泉さんとの再修正の戦いが始まった!
そして書いた! ので、

(如月・泉さん本気版)アップを始めました。

再びの打ち合わせまで、そちらも併せてお読みいただけますと幸いです。

つづく
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登場人物紹介

如月新一

第1回リデビュー小説賞を受賞した小説家。

→『あくまでも探偵は』が2021年1月に発売。同月続刊制作決定。

しかし、一年が経った今もまだ、2巻は出ていない。

果たして書籍化というゴールに、再び辿り着けるのか!?


三日三晩に渡る河北さんとの決闘に勝ち、勝利、そしてついに…

講談社タイガ編集長に就任。

読んだら熱い感想を伝えて導く、頼れる編集者。

コマンド「おだてる」を駆使して、如月の筆を早める。

会うと男なので、ご用心。

河北

小説現代編集長(元講談社タイガ編集長)

第1回リデビュー小説賞で熱い意気込みをかけている。この物語はこういうことをしたかったのでは? と丁寧に整理してくれる。

小説 Don't dead,never die.Believe.

今は小説現代という戦場で戦っている。たまにポケットからオルゴールを取り出し、チーム「あく探」のことを思い出している。

佐渡島

コルク代表。

如月がコルクにいた頃の担当。

短く的確な言葉で、如月の迷ってるところを指摘する。

如月ポンコツモードを見抜き、迷走するとすぐに打ち合わせを提案してくれる。

ちなみにコルクとは出版エージェントだが、如月はいつから自分がコルク所属になったかを知らない。

2021年に如月がコルクを脱退。今までありがとうございました。

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