文字数 575文字



新品のノートに書ききれなかったほどの
やりたいことや夢たちが
真新しい消しゴムで消されてきた
後から書き足されたものは
どんどん周りが叶えていき
代わりに自分のノートから消えた
背伸びくらいの努力で
手に入れたものもあるけど
やっぱり違うと気づいて
破り捨てられたページもある
当時のオモイビトを
想像しながらの誰もが望む
幸せな最終形態には
鉛筆が擦り切れるまで
真っ黒く塗りつぶして破り捨てた
見えない色や見えないサイズの文字たち
そんなものは消したり書き殴ってるうちに
どこかへと紛れ込んで
描いたことさえ忘れ去ってる
気がつけばノートも消しゴムも
もうほとんど残っていない
割と最初の方に
殴り書きした力強いそれが
今結局残っていてるだけ
でもまだ消せないものも沢山ある
諦めきれない思いが尽きるのが先か
折り返し迎えた自分が尽きるのが先か
そんなことはわからないけど
どうしても消せない消えない
このノートに書き綴られたモノに
他の人から見たらなんの価値もない
だから自分が終われば
今なんてものも残らない
けれど振り返った先で
このノートにこれからを詰め込んだ
あのキラキラした時間まで
幻にしてしまうのは
なんだか切なすぎる気がする
ノートが足りなくて広告の裏に
書いて泣く泣く捨てた悔しさ
まだ自分が終わらないうちに
一番にやりたかったことをまだ
やり遂げららでないのなら
悔しさに飲み込まれる前に
自分が自分であるうちに
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み