28・ガダラの悪霊

文字数 7,607文字

「ここがガダラか…」

俺は今、ガダラという町についた所だった。
ここはモレク信仰が盛んな町で、住民のほとんどが信者といっていい。

「な、何だか視線を感じます…」
「あんまり、いい雰囲気じゃないね」

この町にも、いわばモレク教団の敵である俺達の噂は届いてるんだろう。
証拠に、俺と弟子達が近づくと住民がさっと家の中に引っ込んでしまう。
そして戸口の陰や窓の隙間から、じっとこちらの様子をうかがう気配がする。

「あっ、今わざとらしく窓閉めて…気ー悪いなー」
「もー、何もしてないのに」

昼間なのに辺りは閑散としていて、
何だか廃墟にでも迷い込んだような気分だ。

「…ここは、敵地の真ん中…」
「そのようですねフィリポ」

俺は、ここの住民を説得してモレク信仰をやめさせるためにこの町にやってきた。
ある意味ここが、近くの町々へモレク信仰を発信する地になっているようなものだ…。
未来で言うなら、ここは危険なカルト教団の本拠地、とでもなるんだろうか。

「お、おっかないわぁ、何もなければええけど」
「だ、大丈夫であります、いくら何でも、むやみに襲ってきたりは…」

信者の総数でいえば、俺達の方がずっと多い。
だから、後からの報復をおそれて今直接襲ってくる事は、たぶんないはず。

「不気味デースネー」
「なんか、やな感じなのだ!」

重苦しい敵意のような空気が辺りを包む中、
俺達はある場所を目指し、皆でこわごわと寄り添うようにして町中を通り抜けた。

「何かあったら、アタイが食い止めるからね!」
「ま、僕は全然平気だけど」

ここらで一番狂信的な、モレク教徒の二人の男が居るという場所へと向かう。
二人はそのあまりに強烈な信仰のために、家には住まず墓場をねぐらにしているらしい。
なぜそうしているのか、俺にはわからないけれど。

この二人を説得して、モレクを捨てさせる事ができれば。
きっと、町の他の者もそれに倣うはず。
上手くいけばいいけど…。


「あそこか…?」
「あ、あの墓場ですか?」
「うわー、不気味…」
「あんなとこに住んでるなんて、絶対まともじゃないよ」

郊外に出て、木が生いしげる丘道を登るうちに、うっそうとした木々に囲まれた
薄暗い、古い墓場が見えてきた。

「…お化け出がそう…」
「い、いえ話によれば、お化けよりもっと厄介なのが居ると」
「そうやな、名うてのモレク信者が二人…」

その二人は、旅人なんかがこの辺りを通りかかると道を塞ぎ
強引にモレク教へ勧誘し、
そして家畜などを引き連れているとそれを生贄にするため力づくで奪うそうだ。
悪霊に取り付かれた男達…と、この辺りでは有名だ。

「誰か、様子を見に行きマスカ?」
「む、無理であります!」
「じゃ、じゃあ、タダイが行くのだ」
「やめときなってタダイ、一人は危ないよ」


「ああー?何だ、おめえら…」
「見ねぇツラだな?」

その時、のっそり…といった感じで二人の男が墓石の影から現れた。
弟子達の間から一瞬、きゃあという悲鳴が漏れた。

髪と髭は伸び放題、二人とも体は大きくゴツゴツしていて岩のようだ。
まずい、思ったより凶暴そうだ。
弟子達を連れてくるんじゃなかった…いくら一緒にいくと言って聞かなくても。

「おめえらは、モレクに忠誠を誓う者か?」
「そうじゃなきゃ、モレクに忠誠を誓うまで帰さね…」
「い、いえ!」

ペテロが、二人に向かって意を決したように言う。

「こちらの方は、イエス様です…。今日は、あなた達を説得しに」
「なに…?」
「イエス、だと?」

二人の目に、驚きと怒りの色が同時に浮かんだ。
この二人にも、俺の噂は届いてるんだ、きっと。

「テメエが、ナザレのイエスか!」
「のこのこ来やがって、その首へし折ってモレクに捧げてくれるわ!」

二人の大男が、俺に向かってドスドスと足音を鳴らし突進してくる。
弟子達が、きゃーっと悲鳴を上げて一斉に俺にしがみついた。

「待て」
「あ?」
「何だ?」

俺は心臓が飛び出しそうになりながら、
しかし必死に表情には出さす、片手を上げて二人を制した。
声が震えそうになりながら、俺は言った。

「俺の事を知ってるなら、話は早い」

「俺には不思議な力がある事を、お前達も聞いているだろう?」
「う、うっ」
「そ、それがどうした」

「俺がその気になれば、お前達の足元に大穴をあけ地の底まで…」
「ま、待て!」
「やめろ!」

よ、良かった、通じた、ハッタリ…。
賭けだったけれど、二人が神秘的な存在を熱心に信じるタイプなら、
俺に不思議な力があると信じ切っていてもおかしくない。
ふぅ…何とか、暴力的な事態は避けられそうだ。

「何しに来やがった、神の子が。テメエは俺らには何の関係もねえ!」
「ああ、今はテメエの来る時じゃねえ、苦しめに来やがったってのか!」

暴れる代わりに、二人は盛んに俺に罵声を浴びせる。

「いや、話し合いに来たんだ。モレクを信じるのをやめさせに」
「なにぃ…?モレクを信じるのをやめろだと」
「バカなことを」

「モレクは害があるだけで、周りを巻き込んで多くの人達が不幸に…」
「そいつは出来ねえ相談だ。俺達は、モレクに魂をかけて忠誠を誓った」
「ああ、そうだ」

「誰も、俺達をモレクから引き離す事は出来ねぇーっ!」
「おお、父なるモレクよ…。俺達は、モレクの息子よ!」

いやいや噂には聞いていたけれど。
噂以上かも知れない、この熱烈なモレクへの信仰っぷりは。

「…本当のお父さんが、かわいそう…」
「そうや。きっと今頃泣いとると思うで?」
「う、うるせぇ!」
「いいか、司祭様が言ったんだ、俺達は特別な人間だって!」

司祭…?もしかして、あのモレク教の司祭?
この二人がこんなに狂信的なのも、あの司祭から大きな影響を受けたからか…。
この辺じゃ、ふっつりと姿を見なくなったけど。

「こんな、何の取り柄のない俺達でもな!偉い司祭様が言ったんだ!」
「おうよ、俺達はモレクにとって特別に大切な者だとな!」

何か、未来でもよく似たようなやつがあったような。
心に劣等感や寂しさを抱えている人、社会的に弱い立場の人に近づき
あなたは特別な人間だと言ってもてはやす。すると居心地がよくて、抜け出せなくなって…。
そうやって、人はカルト宗教にハマっていってしまうとか。

「けど、あなた達の行いでモレクの評判は落ちて…」
「そうだよ。きっと、モレクも迷惑してるよ」
「う、うるせー!」
「ホンットーに、口の減らんガキどもだ!」

さて、この二人の熱烈なモレク信仰をどうやってやめさせよう?
これは言葉で説得しても、とてもわかってもらえなさそうだし。
どうしようかと考えていると、ペテロが前に進み出て言った。

「あなた達は、多くの罪を重ねて来ました。けれど、反省して行動を改めれば…」

「イエス様は、許してくれますよ」
「そう。イエスしゃんは優しいから許してくれるのだ!」
「反省?何を反省する必要があるってんだ」
「女子供はすっこんでろ!」

「このまま、ずっと墓場に住んでモレクを崇め続ける気デスカー?」
「信じるのをやめれば、もう墓場になんて住まなくてもいいのであります」
「アタイ、あんたらのやってる事は意味ないと思う」
「よ、余計なお世話だ」
「これが、俺達のモレクに対する忠誠の証よ!」

その他にも弟子達が、二人の男に向かって色々言ってみるけど
頑なな二人はこちらの言うことを聞こうとしない。
うーん、それなら。

「多くの人を不幸にするモレクは、悪魔と言っていい」

「モレクを信仰するのは悪魔の手先となって人を不幸にするという事。それでもモレクを捨てない?」
「モレクは神だ!悪魔じゃねえ」
「ふん、モレクはお望みだ、信者じゃない者が酷い目にあうことをな!」

「仕方ない。それならお前達の足元に大穴を…」
「そうだ、やっちゃえイエス!」
「よ、よせって!」
「やめろ!」

脅迫なんて、あんまりしたくないけれど。
けど話し合ってラチが開かないなら、二人が折れるまでこうするしか…。

「言うこと聞いた方がいいぞ、イエスさんはなー、本当に不思議な力があるんだぞ!」
「そうだよ!イエスさまは顔を光らせたりできるもんねー」
「い、いやまあ」
「ぐ、ぐう…」
「うーむ…」

二人の男達は固まってしまった。
モレクには魂をかけて誓ったし、かといって地の底まで落とされるのは真っ平だし…。
といった様子だ。

しかし、モレクを喜ばせるという目的なら人に害を与える事をむしろ喜んでやるなんて…。
こんなにモレク教を狂信してなければ、この二人は案外普通の人だったのかも。
これがまさに悪魔に魂を乗っ取られたという事か。
けれど、魂か…。それなら。

「お前達の魂は、モレクの悪霊に取り付かれ狂わされているんだ」

「ならその魂に取り付いた悪霊、俺が吹き飛ばそう」
「…何だと?」
「魂に取り付いた悪霊を、吹き飛ばす…?」
「そうだ。魂に取り付いた悪霊を吹き飛ばし、二度と戻ってこれないように…えーと」

俺は、辺りに何か適当な物がないか探した。

「あれだ。あの豚の中に封じ込めてしまおう」

あれでいいか。
俺はその時遠くの野原に見えた豚の群れを杖で指した。

「いくぞ。さあ、この男達に取り付いた悪霊よ…」

「あの豚の中へと、飛んでいけーっ!」
「…」
「…」

俺の大げさな声と身振りに
その場にいた全員の目が点になった。
そして、しばらく間を置いて俺は言った。

「…さあ、これでお前達の魂に取り付いていた悪霊は離れた」

「お前達は正気に戻った。もう、モレクを信じるのはやめるな?」
「…」
「…」

これを信じるならそれで良し。けど、もしそうじゃなくても
おかしな物に意地になって苦しむのはもう終わりにしないか?
というメッセージにも受け取れるはず。
頭ごなしに二人を追い詰めるのではなく、それとなく脱出口を示した形だ。

男達はうなりながら、考え込んでいた。
がやがて、二人とも諦めたように…。

「…はぁ、俺達、今まで何をやってたんだろうな」
「ああ。まともに考えたら、何でこんな…」

「すごーい、イエス様!」
「悪霊に命令して、追い払ったの?」
「イエス先生、さすがですね!」
「イエッさん、やるぅ!」

二人とも、まるで本当に憑き物が落ちたように言った。
弟子達がやいのやいの言ってた事も、なんだかんだで胸に響いてたんだろう。
やっぱり、墓場に住むなんて辛いだろうし。

「ならお前達、今から町に降りて…ん?」

その時、向こうからドドドド…と大きな音が聞こえた。
ふと見ると、いかなる偶然か、俺が指した豚の群れが
何かに驚いたらしく一斉に暴走し、
次から次へと崖から湖に飛び込む光景が目に入った。

「…」
「…」
「…」

俺達は絶句し、全員が目を丸くしてその光景を眺めていた。
しばらく経ってから、全員が俺の顔を見つめる。
い、いや、俺、何にもしてないぞ!?

「ど、どうやら、俺らは本当に悪霊に取り付かれていたらしいな」
「あ、ああ、悪霊を飛ばされた豚の群れが、あんな…」

「わかりました?イエス様は、本当に神から力を授かってるんですから」
「お前達も、悪霊がついたままならああなる所だったんだからね」
「ええ。しかも多くの者を道連れに…。イエス先生はそれを示されたのです」
「あ、あの二人、ホンマに悪霊に取り付かれてたんや…」
「あ、悪霊って、怖いのだ!」
「へーん。イエスさんは、その悪霊に命令できるんだぞ?」
「ワオ!イェース様、凄いデースネー」

今の出来事で二人の男達は怯え、モレクへの忠誠心が完全に消えたようだった。
ちょっと、出来過ぎのような気もするけれど。
もしかして、神って本当に居たりして?
ま、単なる偶然だろうな…。

それからガダラの町に戻ると、俺達の前に大勢の者が現れた。
一足先に町へ戻った元モレク信者の二人が、今あった事を皆に伝えたようだ。

「どうやら、あなたは本物のようですな…あの二人にモレクを捨てさせるとは」

町の長らしき老人が、集団の中から一歩前へと進み出て
俺達に言う。

「我らも、同じくモレクを捨てあなたの神を受け入れましょう。さもないと…」

「あなたが何をするかわかりませんからな」

キツい口調でそう言われてしまった。
あの豚の群れの事だ。い、いや、俺のせいになってるけど、俺は何にも…。
たぶんあれはこの町の財産だったんだ。そうやって怒りたい気持ちもわかる。
けど、弁償します、とか言える空気じゃないなこれ。

「約束は必ず守ります。…その代わり、もう二度とここには立ち入らんで下され」

そう言うと、長らしき老人は後ろを振り向いた。
その態度に文句を言い出そうとする弟子達をなだめ、
俺達は、ガダラを後にした…。


「もう、本当に頭に来ますね!」
「そうだよ、イエスはあの人達のためを思って…ん?どうしたのイエス、浮かない顔して」
「イエスさま、疲れたのー?」
「ん?ああ、いや…」

あの人達は、今永い間信仰してきただろう心の拠り所を失ったんだ。
ある意味、俺が強引にそれを…。
町の長の怒りも、財産が失われたから、だけでもないんだ。

信仰は、この時代では人や民族のあり方を造る。
それが失われれば、その人や民族のあり方が失われたのと同じなんだろう。
その人や民族の魂が失われた、とも言える。
俺達からすれば、人に害を与える悪い魂が清められたとも言えるだろうけど…。

それに、いくら異様な古代の邪教から皆や未来を守るためとは言え、
俺には声も聞こえず、姿も見えない神の名を使い、トリックで皆の目を欺いて…。
俺も、やってる事はインチキなカルト宗教のそれと変わる所はないのかも知れない。

「何か、色々とな…。もっと、いいやり方もあったんじゃないかって」
「イエスは、難しく考え過ぎだってー」
「そうですよ。皆を悪から救った事に変わりはありませんよ」

ふぅ、弟子達は気楽でいい…。

「それより!今日はみんなで何か食べて帰りましょうよ」
「あ、そうだね!ガダラの町の異教を丸ごとやめさせた記念にさ!」
「あ、さんせー!オレ肉食いたい!」
「ヨハネは魚!」
「…うん、お腹空いたね…」
「皆さん、あまり浮かれ過ぎないよう」
「まあまあ、今日くらいはええと思うなあ」

…そうだな。とにもかくにも、近くにあったモレクを信奉する大きな集団が無くなり、
残酷な生贄の儀式がこの辺で行われ広まる危険は減ったんだ。
それで、ひとまず良しとしようか。







「イエス、実はこの近くに悪霊が出そうな森があって…」
「え?悪霊が出そうな森?」

それから、しばらくの後。
いつもの聴衆の前での演説が終わった後。
皆で帰ろうとした時に、アンデレがそんな事を言い出した。

「ああ、みんなそんな噂してましたね」
「そう、オレも見たけど、いかにも何か出そうな感じでさ」
「きっと、何かいるよ、あの森!」
「…また、悪霊が出たら大変かも…」
「ええ、ですのでぜひイエス先生のお力で悪霊払いを」
「まぁ、ほっといたら何があるかわからんしなぁ」

弟子たちが、口々にそんな事を言い出した。
どうやら、この前の件でみんな悪霊の存在を信じ、神経が過敏になっているようだ。
全く純真無垢というか、何でもすぐ信じてしまうというか…。

「イエス殿、皆のためにもぜひお調べするべきであります」
「イェース様、ぜひお願いしマースネ?」
「悪霊が誰かに取り付いたら大変なのだ!」
「アタイも、怖くってさ…イエッさん、頼むよ?」
「僕もついてってあげる」

はぁ、仕方ない。
何も出るわけないけれど。
弟子達を安心させるために、ちょろっと行って一丁悪霊を払うフリを…。


「わぁー、ぶ、不気味ですね…」
「み、みんな気をつけてよ?」
「あ、ああ、大丈夫、悪霊が出たらイエスさんが…」
「う、うん、やっつけてくれるよねー?」

確かに暗くて不気味な森だ。薄暗くなってきたし雰囲気もそれっぽい。
まぁ、悪霊やら幽霊やらなんか出るわけないけど。…で、出たりしないよな?
弟子達はびくびくしながら俺の周りに寄り添っている。

「ひゃっ!?」
「わっ!?」
「ひぃっ!」
「うわっ、ど、どうしたんだペテロ?」

その時、ペテロが何かに驚いたようで俺の右腕にしがみついてきた。
それに釣られてアンデレ、ヤコブも驚き俺にしがみつく。

「い、今そこで、一瞬ガサッて音が…」
「お、落ち着けペテロ、たぶんリスか何かだ」
「もー、びっくりさせないでよペテロー」
「ペテロは怖がりなんだから」

俺も、びっくりした。
全く、みんな怖がりなもんだ。
そして、それからしばらく行くと…。

「きゃっ!?」
「…な、なに?…」
「ひっ!」
「な、なんやぁ?」
「な、何だ?どうした?」

今度はヨハネが何かに驚き、俺の腕にしがみついた。
それに釣られ、フィリポ、バルトロマイ、マタイが腕やら背中にしがみつく。

「今、そこに顔みたいのが見えたよー、イエスさま、怖い…」
「た、多分気のせいだから、ほらフィリポもバルトロマイもそんなにしがみつかなくても」
「…ああ、怖かった…」
「はぁ、恐ろしいです、イエス先生…」

本当に、このくらいの年の女子は怖がりなもんだ。
この前の一件で悪霊の存在を信じてるからさらに、余計みんな神経が過敏に…。

「ひえっ!?」
「オゥ!?」
「ななっ!?」
「うおっ!?」
「な、ど、どうした?」

その時トマス、子ヤコブ、タダイ、シモンが
俺の腕、腰、背中といわず抱きついて。

「手、手が!ほら手が揺れてるであります!」
「ただの枝だ、大丈夫、落ち着いてトマス、動きづらいから、ほらタダイも」
「こ、怖いのだ…」
「怖いデースネー」
「あー、ダメ、アタイこういうのってマジ苦手かも…」

それからも、ちょっと風が吹いて木がザワッといったり何だりするたびに
弟子達はきゃーきゃー悲鳴をあげ、俺の腕だの背中だのにしがみついてくる。
こんなに騒々しかったら、きっと悪霊が本当に居たとしても出てこないだろう。

悪霊、か。
目に見えないものをそこまで信じるなんて。
まったく、弟子達ときたら純真なもんだな…。

「い、イエス様、怖いですぅー…」
「そうだねイエスー、ふふっ…」
「僕もこわーい」
「あっ、ユダ!お前そんな大胆に真正面から!」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み